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元芸人カリスマ投資家の見事な中小型株の出口戦略。好決算でも大口株主の売り戦略に個人投資家は警戒を=新天地

元芸人で現カリスマ投資家の井村氏が三井松島HD<1518>株を大量売却していたことが判明した。井村氏はなぜ好決算の発表前に株を売り抜けたのか?中小型株を持つ投資家が警戒すべき大口株主の動きの見本例として解説していこう。(『新天地の株式投資日記』) ※この記事は音声でもお聞きいただけます。

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※本記事は有料メルマガ『新天地の株式投資日記』2022年8月14日号の一部抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。実際に配信されたサンプル号もお読みいただけます。

プロフィール:新天地
祖父の影響で子どもの頃から株の売買を行う。証券会社で自己売買業務を経験後に退社、現在はデイトレーダー。メルマガでは主に脱初級・中級者向けに、東証・NYの市況(市場雑感)、相場の考え方、取引手法などを解説。一般に書かれることが少ない空売り戦略や取引アルゴリズムに関してもプレーヤーの立場から丁寧にフォローする。

三井松島HD<1518>大株主が株式売却

三井松島HD株<1518>が話題だ。なお株価の上下動を予測したり売買を推奨することを目的としたものではない。あくまで過去の売買についての 考察。

12日、大量保有報告書によれば最近有名になった投資家、井村俊哉氏の保有株比率が(元芸人さん。「クズ芸人」岡野さんに金を貸していることでも話題になった)8月4日付けで5.22%から2.48%に低下していたことが明らかになった。358,300株を売却したことになる。

なぜこの日に大きく売ってきたのか?考えてみたい。もちろん井村氏が売買しているところを見たわけでも何でもないので「そんなこと考えてない」と言われるかもしれないが、新天地だったらこう考えたという話。そしてこれは昔ある人に教わった話をこの株に置き換えている話で間違っていないはず。

「中小型株の話」として聞いてほしい

大株主の中小型株売却の難しさ

大量保有報告書によれば井村氏は70万株を超えて三井松島HD株を保有していた。保有目的は純投資(配当金や値上がり利益を狙う)。

そして井村氏の読み通り、石炭価格の高騰などもあり、三井松島HD株がどんどん上昇してきた

参考三井松島HD株週足

三井松島HD<1518>週足(SBI証券提供)

三井松島HD<1518>週足(SBI証券提供)

ではなぜこのタイミングで「売却」に出たのだろうか。それは「決算によって出来高が膨らむ時を狙って売却に出た」のだと考える。ここで売るという出口戦略を取ったのだ。

井村氏の予想通り決算の数字はよかった。買いが集まり一時4,500円越えまで上昇している。

たとえ株が上がったとしても、発行株の5%を超える70万株もの株を出来高が薄い日に一気に成り行き70万株売りなんてやったら株価が急落してしまう(自分の売りのマーケットインパクトの大きさで利益が減ってしまう)。これが「中小型株で大きな株数を売買するときに伴う難しさ」なのだ。

例えばトヨタやソニーならば「70万株くらいなら、ちょっと値段を下げれば世界中のどこかからかは買いが出てきて売り捌ける」。しかし三井松島HDのような中小型株ではそういうわけにはいかない。大株主が売ろうとすれば作戦を考える必要がある

Next: 中小型株の大口投資家が狙う決算時の売却

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