■ハウテレビジョン<7064>の業績動向
1. 2026年1月期の業績概要
2026年1月期の連結業績は売上高が前期比18.1%増の2,558百万円、営業利益が同37.5%減の251百万円、経常利益が同37.9%減の248百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同60.3%減の96百万円、EBITDA(営業利益+減価償却費+株式報酬費用)が同20.2%減の435百万円となった。
売上高は、主力の新卒サービスを中心に高成長を継続し、過去最高を更新した。利益面については、業容拡大に伴う人件費・外注費・減価償却費の増加に加え、本社移転に関連する一時的なコストが発生した影響で、前期比では減益となった。具体的には、旧オフィスの固定資産加速償却(2025年2月~2026年1月)の実施や、新旧オフィスの賃料重複(2025年10月~2026年3月)が重荷となった。費用(売上原価及び販管費の合計)は前期比30.7%増の2,307百万円、対売上高費用比率は同8.8ポイント上昇して90.2%となった。主な内訳は、人件費が22.6%増、外注費が33.0%増、本社費用が40.9%増、通信費が26.3%増、減価償却費が26.8%増であった。また、広告宣伝費及び販促費は同80.8%増の226百万円に上り、売上比率は3.0ポイント上昇して8.8%となった。これは主に「mond」関連の積極的なマーケティング投資によるものである。
ただし期初予想(売上高2,750百万円、営業利益50百万円、経常利益44百万円、親会社株主に帰属する当期純利益27百万円、EBITDA267百万円)との比較では、売上高こそ期ズレの影響等により192百万円下回ったものの、利益面は軒並み大幅な上振れで着地した。営業利益は201百万円、経常利益は204百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は69百万円、EBITDAは168百万円と、いずれも予想を大きく上回った。この要因として、業務効率化の進展により人員増が予想を下回ったこと、本社移転が居抜き退去となったことで原状回復費用が想定を大幅に下回ったことが挙げられる。さらに、全社的なコストコントロールの徹底が奏功し、総費用は予想を393百万円下回る結果となった。
2. サービス別の動向
サービス別の売上高は新卒サービスが同17.6%増の2,080百万円、中途サービスが同18.3%増の349百万円、RPOサービスが同4.0%減の96百万円、mondサービスが33百万円(前期は3百万円)、営業利益は新卒サービスが同23.0%増の1,382百万円、中途サービスが同15.2%増の167百万円、RPOサービスが同38.0%減の18百万円、mondサービスが364百万円の損失(前期は256百万円の損失)、コーポレートが952百万円の損失(前期は629百万円の損失)となった。
新卒サービスは高成長を継続した。取引社数、会員数、累積送客数、累積スカウト承諾数が順調に増加し、利益面では収益性の高いスカウト機能(配信型採用広告)の利用拡大に伴う顧客単価上昇も寄与した。中途サービスはリブランディング効果も寄与してマッチング数が増加し、売上高・営業利益とも順調に拡大した。RPOサービスは営業体制が未整備のため伸び悩んだが、同社との連携強化による営業体制再構築などの施策を推進している。mondサービスは先行投資段階のため損失を計上したが、サービス普及の趨勢を示す累積MAU(月間アクティブユーザー数)が加速度的に増加している。
3. 財務の状況
財務面で見ると、2026年1月期末の資産合計は前期比346百万円増加して2,701百万円、負債合計は同230百万円増加して1,270百万円、純資産合計は同116百万円増加して1,430百万円となった。資産では主に現金及び預金が80百万円減少、のれんが84百万円減少、建物が64百万円減少した一方で、売掛金が23百万円増加、建設仮勘定が364百万円増加、敷金が103百万円増加した。負債では主に未払金が410百万円増加した。長短借入金合計は同217百万円減少して398百万円となった。純資産合計では利益剰余金が96百万円増加した。この結果、自己資本比率は同3.5ポイント低下して52.3%となった。自己資本比率が低下したが、現在は成長過程にあるため大きな課題とは言えず、キャッシュ・フローの状況を含めて財務の健全性が維持されていると弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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