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日本空港ビルデング、1Qは売上・利益で計画超、四半期過去最高を更新 旅客数増加と羽田空港免税店の伸長が背景

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2026年8月10日に発表された、日本空港ビルデング株式会社2027年3月期第1四半期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。


目次

田中一仁氏(以下、田中):日本空港ビルデング株式会社代表取締役社長の田中です。みなさまには日頃より当社事業の運営にご理解とご支援を賜り、誠にありがとうございます。

本日は、2027年3月期第1四半期について、第1四半期の連結業績を神宮寺よりご報告した後、私から今期の主なトピックと足元の外部環境をご説明します。

サマリー

第1四半期の好調要因と通期見通しの考え方をお話しします。第1四半期は、旅客数の増加と羽田空港免税売店の売上増加により、売上高・営業利益ともに計画を上回り、四半期として過去最高を更新しました。

一方で、費用の発生時期のずれ込みや外部環境の不確実性を考慮し、現時点では通期業績予想を据え置いています。

旅客数実績

神宮寺勇氏:取締役専務執行役員の神宮寺です。決算の詳細をご説明します。はじめに、業績の前提となる旅客数の状況です。羽田空港の旅客数は好調に推移し、国内線・国際線ともに前年を上回りました。

国内線は、6月に台風の影響があったものの、ゴールデンウィークの日並びの良さや底堅いレジャー需要により好調に推移しました。

国際線は、中国人旅客が減少傾向にあるものの、それ以外のインバウンド旅客が増加し、国内線とともに予想を上回りました。羽田空港以外では、成田空港は前年並みで推移しましたが、関西国際空港・中部国際空港では中国人旅客の減少の影響が大きく、前年を下回っています。

連結業績概要

第1四半期の連結業績は、スライドの赤枠内に記載のとおりです。売上高が741億円、営業利益が143億円、経常利益が135億円、四半期純利益が84億円となり、増収増益となりました。売上高は旅客数の増加を背景に各セグメントが堅調に推移し、全体として増収となりました。

営業利益は増収効果に加え、販管費の増加が限定的だったことから、大幅な増益となりました。この結果、予想比では売上高が28億円、営業利益は約26億円上回りました。

営業利益の増減内訳

営業利益の前期実績からの増減要因を示しています。前期の営業利益102億円に対して、施設セグメントの増収が25億円、物販・飲食の粗利増加が18億円のプラス要因となりました。人件費等は増加しましたが、減価償却費や賃借料などの固定費の減少により、当期の営業利益は143億円となりました。

販管費詳細

販管費は、前期の342億円から今期の345億円へ3億円の増加にとどまりました。物件費は、修繕費、水道光熱費、租税公課などで4億円増加しました。人件費は人員増やベースアップの影響で4億円増加しましたが、減価償却費は年数の経過した資産の増加などにより5億円減少しました。

費用は増加傾向にありますが、資材の納期長期化や人手不足によって、業務委託費や修繕費の一部が第2四半期以降にずれ込みました。その結果、販管費全体では予想を約11億円下回っています。

なお、発生時期がずれ込んだ費用は、今期中の発生を見込んでいます。また、9月には第1ターミナル北側サテライトが供用開始されるため、これに伴う減価償却費の増加も見込まれます。

連結業績詳細

連結業績の増収増益要因の全体像をご説明します。売上高は、旅客数の増加、各種料金改定の効果、円安を背景とした免税売上の伸長により、前期比7.4パーセントの増収となりました。消化取引比率の上昇により、会計上の売上高の伸びは店頭での販売実態より抑えられていますが、原価率の低下により、粗利は改善しました。

その結果、販管費の増加を吸収し、営業利益は40.7パーセント増益となりました。営業外損益では、支払利息の増加に加え、社債発行に伴う費用が発生しています。

連結業績詳細 ①施設管理運営業

各セグメントの業績をご説明します。まず施設管理運営業です。家賃収入は、コスト上昇を踏まえた事務所家賃の契約条件見直しや、店舗売上の増加に伴う歩合賃料の増加により増収となりました。施設利用料収入は、旅客数の増加に加え、昨年4月に実施した国内線の価格改定が通年で寄与し、増収となりました。

前年第1四半期には旧料金での搭乗が一部含まれていたため、今期は価格改定の効果がより明確に表れています。その他収入では旅客数の増加や、前年8月から順次実施した駐車場料金の改定効果に加え、羽田国際線における保安検査業務の一部受託開始も増収に寄与しました。

連結業績詳細 ②物品販売業

物品販売業です。国内線売店は、取り扱い商品の入れ替えやサッカーワールドカップ関連の催事などにより、旅客数の増加を上回る増収となりました。

国際線売店は、円安の進行を背景に羽田空港免税店を中心に売上が大きく伸びました。その他の売上は、他空港における中国人旅客の減少などにより卸売が減少し、前年をわずかに下回りました。

物品販売業全体では、羽田空港免税店の売上が大きく寄与し、増収となりました。免税店の状況については後ほど詳しくご説明します。

連結業績詳細 ③飲食業

飲食業です。飲食店舗は好調な旅客需要を取り込み、増収となりました。機内食は、前年下期に実施した単価改定に加え、納入先における搭乗率の向上が寄与しました。その他の売上は、空弁(そらべん)販売を行っている一部店舗の閉店などにより減収となりました。

利益面では、販管費は増加したものの、グループでの共同仕入れ等による原価率の低減が寄与し、利益率が改善しました。

免税店売上状況①

ここからは、免税店舗の状況をご説明します。実態をよりご理解いただけるよう、店舗での販売額を集計した総取扱高を売上数値として使用しています。したがって、PL上の売上高とは異なる点にご留意ください。

拠点別の総取扱高では、羽田空港免税店の売上が約2割増加した一方で、成田空港免税店は一部店舗の改装に伴う閉店の影響により、前年同期より減少しました。羽田空港免税店では、円安を背景に人気ブランドの在庫を確保し、高単価商材の販売を強化しました。

その結果、ポップアップ店舗の展開も寄与し、購買単価・購買率ともに前四半期より上昇したことで、売上高は四半期として過去最高を更新しました。

免税店売上状況②

国籍・地域別の売上でも、中国を含むすべての地域で前年同期を上回りました。中国は販売客数こそ減少しているものの、購買単価の上昇により売上が増加しています。他の地域は、購買客数と購買単価の双方が伸びています。

商品分類別では、アパレル・宝飾・時計等が大きく伸び、シェアは4割を超えました。香水・化粧品も区画再編やブランドの入れ替え、各種施策により売上を約2割伸ばし、シェアを維持しました。

財務状況

6月末時点の財務状況です。総資産は減価償却が進んだものの、運転資本の増加と、羽田空港第1ターミナル北側サテライト建設工事の完成に伴う有形固定資産の増加などにより、全体として増加しました。

負債は、設備投資代金や税金費用の支払い、借入金の約定返済がありましたが、4月に普通社債により300億円の資金調達を行ったことから、全体としては増加しています。純資産は、配当金の支払いがあったものの、当期純利益の計上などにより増加しました。

以上の結果、自己資本比率は前期より若干減少し、41.4パーセントとなりました。

今期のトピックス①

田中:続いて、今期の主なトピックと足元の事業環境についてご説明します。施設面では、2024年に着工した第1ターミナル北側サテライトが、本年5月に竣工しました。

この施設は、国によるエプロン耐震化工事に伴い閉鎖されるスポットの代替施設として整備されました。本建物は、持続可能性と環境配慮の観点から、羽田空港初となる鉄骨木造ハイブリッド構造を採用しています。

現在はターミナル本体との接続部の整備を進めています。運用面での確認や習熟訓練を行った後、本年9月から供用を開始する予定です。

また、供用開始に合わせて国内線の旅客取扱施設利用料を改定します。この改定は、本施設以外の施設整備や費用高騰などの要素も考慮し決定されました。

今期のトピックス②

リテール面では、本年11月に訪日外国人旅客者向けの消費税免税制度が変更される予定です。当社はこれをビジネスチャンスと捉えています。

制度変更後は、旅行者が街中の免税店で商品を購入する際に、消費税をいったん支払った上で、出国時の税関確認後に消費税相当額の還付を受ける仕組みとなります。ただし、手続きには一定の手間がかかるため、返金処理に伴う手数料が差し引かれ、旅行者が受け取る金額は支払った消費税を下回ることになります。

そのため、制度変更の影響を受けない空港の免税売店は、相対的な優位性が高まる可能性があると考えています。また、現金還付を受けた旅行者による空港での追加消費も期待できます。

当社はこの現金還付への対応として、貨幣処理機メーカーのグローリー株式会社と共同で機器を開発し、空港に設置する計画です。

これらの制度変更による業績への影響は現時点で見極めが難しいことから、保守的に見積もっています。今後の消費動向の変化を注視しつつ、空港免税店での需要取り込みに注力していきます。

足元の事業環境

第1四半期の業績は計画を上回る状況となりましたが、通期業績予想は現時点では据え置いています。足元では、円安が免税売上を押し上げる要因となる一方で、為替の先行きや中東情勢など外部環境には依然として不確実性が伴っています。

中東方面の旅客便は回復傾向にあります。中国方面では一部欠航が続いていますが、当社業績への影響は限定的と見ています。

夏場の旅行事業については、一部弱含みの部分も見られるものの、9月の連休などへの需要分散もあることから、上期全体では底堅く推移すると考えています。

今後も外部環境や自然災害などの影響を注意深く確認しつつ、第2四半期の需要および費用動向を見極めた上で、上期決算時には通期業績予想の見直しを検討します。

最後に、5月に公表した新しい中長期経営計画については、グループ会社への浸透を図るとともに、各部署における施策具体化を進めています。また、投資回収を踏まえた意思決定を徹底するため、投融資委員会を設立し、投資効率と資本効率の向上に取り組んでいます。

今後も収益力の強化と資本効率の改善を両立させながら、空港の価値を高め、持続的な企業価値向上を実現すべく、グループ一丸となって企業変革を進めていきます。みなさまには引き続きご理解とご支援を賜りますようお願いします。

本日の説明は以上です。ありがとうございました。

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