ヘッドウォータース<4011>
当社の開発プラットフォームであるSAIDDarは、この考え方を具現化したものです。要件定義の段階からユーザーがAIと対話しながら仕様を策定し、その定義に基づいて複数のAIエージェントが相互に連携しながらプログラミング、運用設計、各種ドキュメント生成までを自動的に遂行いたします。
本プラットフォームの大きな強みは、後から仕様変更や要件の追加が発生した場合の対応力にあります。人間の手作業による開発では、初期工程に遡って修正作業を行う際に多大な工数とコストが生じます。しかしSAIDDarでは、上流の条件を変更すればAIが即座に連動し、修正された成果物を自動生成いたします。これにより、アジャイル開発の柔軟性とウォーターフォール開発の計画性を兼ね備えた、高品質かつ高生産性なシステム開発が可能となります。
当社では現在、このSAIDDarを全面的に活用・改善しながらソリューション開発を行っており、全社的に使いこなす体制を構築することで、生産性向上と高い利益率を支える基盤としております。
最終的に当社が構築を目指しているのが「企業OS」と呼ばれる概念です。この企業OSは6つのレイヤー(階層)で構成されています。
第1のレイヤーは、ERPや営業システム、社内チャットツールなどに存在する多種多様な生データが集積されるデータ層です。第2のレイヤーは、それらのデータにAIが自動で意味付けや連携処理を行うレイヤーです。データ同士の関連性や重要性を整理し、活用可能な状態へ変換します。
第3のレイヤーには、整理されたデータを活用して自律的に業務を遂行するAIエージェント群が位置します。そして第4のレイヤーがガバナンス層です。多数のAIエージェントが各所で稼働した際に生じる重複や無駄を防ぐため、中央で一括管理するAIハブの役割を果たします。どのエージェントが、いつ、どのような処理を行っているかをリアルタイムで追跡・統制する機能を備えています。
第5のレイヤーは、AIを企業の戦略推進に直接活用する階層です。そして最終段階となる第6のレイヤーでは、企業の意思決定の直前プロセスまでをAIが支援・実行する世界を目指します。当社が現在強力に推進しているデータ統合基盤は第5レイヤーまでに相当し、来期以降は最上位である第6レイヤーの確立へ徹底して取り組んでまいります。
企業の根本的な本質は、差別化された強みをもとに方向性を定める「意思決定」と、顧客へ価値を届ける「現場での実行」の2点に集約されます。しかし、組織が拡大するにつれて中間管理職や経営企画部門が膨大化し、コンサルティング等の外部コストも増加することで、企業本来の強みが薄れてしまう課題が顕在化しています。
今後は多くの企業が本来の価値提供と意思決定という原点に立ち返り、中間に存在する分析・調整業務の多くはAIエージェントへ代替されていくと考えられます。当社はその基盤となる企業OSおよびデータ統合基盤を自社IPとして提供し、その上で多種多様なAIエージェントが循環する未来の企業像を全社一丸となって実現してまいります。
この企業OSが普及することで、社会の構造そのものが大きく変化していくと考えております。
企業のデータが統合され常に最新の状態で保持されるため、分析業務に時間を費やすことなく、経営陣は常にリアルタイムかつ迅速な意思決定が可能となります。これにより、経営企画やコンサルティング、従来の調整業務を中心とした中間層の役割が再編され、少人数のチームであっても高速で巨大な価値を生み出せる組織構造へとシフトしていきます。
また、企業のワークフロー自体も根本から変革されます。部署ごとのセクショナリズムや組織間の調整負荷といった課題が軽減され、データとAIエージェントの連携により、企業全体としての最適化と合理的な判断が常に優先されるようになります。
データ統合基盤と企業OS、そして自律的なAIエージェントの活用を通じて、企業が本来持つ強みを最大限に発揮し、真に正しく成長できる新たな産業構造の実現を目指してまいります。
そして、当社の収益構造そのものも大きく転換させてまいります。
先ほどご説明いたしましたFDEモデルを軸とし、企業OSの導入からその上で稼働するAIエージェントの構築、さらには導入後の追加学習や回答精度の継続的な向上に至るまで、一連のプロセスを単発の導入で終わらせず、線として長期的に提供し続けるサービスモデルへの移行を図ります。
顧客企業に対して持続的な価値を提供し続けながら、ストック型を重視した高収益な事業構造への変革を強力に推進してまいります。
これが最後のスライドとなります。
まずは、世界的に著名な日本のエンタープライズ企業数社に対し、当社の企業OSを実装してまいります。既に進行中のプロジェクトもございますので、2027年にはいくつかの導入実績として皆様にご発表できると考えております。
当社の企業OSはすべてマイクロソフト様のクラウドプラットフォームである「Azure」上で構築されております。そのため、この企業OS自体をマイクロソフト様と共にグローバル市場へ展開・マーケティングしていく取り組みを、2027年より本格的に開始する計画です。
足元の業務におけるAI実装やAIエージェントの構築という領域におきましても、当社は日本市場において独自のポジションを確立しており、強みを発揮していると自負しております。しかし、当社が真に見据えているのは国内市場にとどまりません。グローバル市場において、パランティア様やマイクロソフト様のような確固たるポジションをいかに獲得できるかを常に追求し、その実現に向けた挑戦と成長投資に注力しております。
もちろん経営者として、目先の売上高や利益といった業績目標を確実に達成していくことは大前提です。その上で、こうした大きな挑戦とビジョンに魅力を感じていただけましたら非常に幸甚に存じます。新しい挑戦を結実させ、成長の成果を投資家やステークホルダーの皆様と共に分かち合えることこそが、私にとって最大の喜びであり、事業推進の原動力となっております。
今後とも当社の成長と挑戦に是非ご期待いただけますと幸いです。
以上で、2026年12月期第2四半期決算説明を終了いたします。本日はどうもありがとうございました。
株式会社ヘッドウォータース:2026年12月期第2四半期決算説明会文字起こし(8)に続く
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