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株式会社ヘッドウォータース:2026年12月期第2四半期決算説明会文字起こし(6)

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ヘッドウォータース<4011>

当社のAIエージェントに関する売上推移についてご説明いたします。こちらも非常に順調な伸びを見せております。
ただし、単にAIエージェント自体の売上高を伸ばすこと以上に重要視している点があります。それは、AIエージェントを十全に機能させるために不可欠なデータ基盤や、企業における一種の「AIエージェント用OS」とも言える基幹部分のシェアを獲得することです。現在、当社の主力ビジネスもこの領域へとシフトしております。
企業OSのポジションをいかに先んじて押さえるかが今後の勝敗を分けるため、この基盤獲得に向けた取り組みを最優先で推進してまいります。

ここからは、当社の具体的な実績や事例、開発事例についてご説明いたします。
まず、大和証券グループ様における導入事例です。こちらは2年前にプレスリリースを出しているため、すでにご存知の方もいらっしゃるかと思います。内容は電話対応を行うAIオペレーターであり、大和証券様へお電話をいただいた際、株式取引や各種問い合わせにAIが回答する仕組みです。「大和証券AIオペレーター」は、株価などのマーケット情報や、ログイン手続き、NISA関連などの一般的な内容に関するお問い合わせにAIが音声で応対するサービスで、2024年10月7日から提供が開始されました。音声による会話形式で、マーケット情報から事務手続きに関する内容まで広範に応対可能なAIオペレーターサービスをお客さまに提供する、国内大手金融機関初の取り組みです。ヘッドウォータースとヘッドウォータースコンサルティングは、AIコアエージェントとアプリケーションを開発しました。
その後、2025年10月には、事務手続きの受付サービスが追加されました。本サービスでは、お客さまとの対話を通じて必要な事項を確認し、Web手続きの案内や手続き書面の発送など、お客さまのご要望や各種登録状況に応じた案内が可能です。ヘッドウォータースとヘッドウォータースコンサルティングは、Microsoft Azureを活用した多階層構造のマルチエージェントを採用し、口座手続きなどの書類発送を含む複雑なオペレーションの自動化を支援しました。

続きまして、今年リリースいたしました「AI-OCRモダナイゼーション」の事例についてご説明いたします。
保険会社をはじめとする企業では、提出された書類や各種申請書、帳票類などの読み取りとデータ化が、あらゆる業務プロセスの起点となります。これらの中にはフォーマットが統一されていない非構造化データも多く含まれますが、当社のAI-OCR機能を活用することで、各種書面、画像、テキストデータを共通の「構造化データ」へ変換し、AIが活用できる形に整えます。本案件は、まさにデータ統合基盤の構築から着手し、その上で稼働するAI-OCRエージェントの開発までを一貫して手掛けた好例です。
本プロジェクトの重要なポイントは、既存のSaaSプロダクトを当社のソリューションでリプレースした点にあります。数年前に導入された外部SaaSはライセンス費用が高額である上、技術の進歩に伴い、現在の要求水準では読み取り精度や拡張性に課題が生じていました。そこで、データ統合基盤とAIエージェントを組み合わせた代替案のご相談をいただき、実証実験を経て導入に至りました。その結果、従来のSaaSと比較してコストを50%削減しながら、文字認識精度を20%向上させるという大きな成果を実現いたしました。
当社の「データ基盤×AIエージェント」のアプローチには、コスト削減や精度向上といった性能面でのメリットに加え、圧倒的な柔軟性と拡張性という強みがあります。基盤上にデータが統合されているため、導入後に新たな業務へデータを展開したい場合や、別の業務エージェントを追加・構築したい場合にも、自由自在に対応可能です。将来的な業務変化に即座に応えられる拡張性を備えています。
このプロジェクトを完遂した際、既存のSaaSプロダクトやサービスが今後AI基盤によって次々と再編されていく未来を強く実感いたしました。市場ではSaaSによるストック収入モデルが評価されがちですが、これからの時代におけるストック収益の本質はSaaSそのものではなく、事業の土台となる「データ統合基盤」にあると考えております。この企業基盤を押さえ、その上で継続的な価値を提供できる構造を構築しなければ、サービスは容易に代替されてしまいます。当社は今後も企業OSとなるデータ統合基盤の獲得を最優先で推進してまいります。

当社が粗利率や営業利益率を向上させている大きな要因の一つが、先ほどお話しした企業側のプラットフォーム、すなわち「企業OS」となる自社IPの提供です。その中核を担うソリューションが「SyncLect Data Intelligence」です。
本プラットフォームは、企業内に存在する多様なデータをAIが活用可能な形へ変換する役割を果たします。例えば製造業の現場においては、高品質な製品を製造するためのマニュアル化されていない技術やノウハウといった「暗黙知」が存在します。本ソリューションでは、AIが自律的にインタビューを行ったり、日常的なチャットやメールなどのテキストデータを統合・解析したりすることで、こうした暗黙知を自動的に抽出・構造化することが可能です。
このように、膨大な非構造化データをAIが読解・活用できる構造化データへと順次変換していく技術は、製造業のみならずモビリティや金融サービスなど、あらゆる産業において極めて高い市場性を持っています。
お客様へ導入する際には、当社独自のプロダクト基盤(IP)として本プラットフォームを提供し、そこに個別のシステムインテグレーションを組み合わせる構成をとっております。これにより、高い付加価値と収益性を両立するビジネスモデルを実現しています。

さらに生産性を高める取り組みとして、システム開発用プラットフォーム「SAIDDar(サイダー)」についてご説明いたします。
AIを単なるツールとして社員個々に配布し利用させる手法では、企業全体の生産性向上や利益率改善には限界があります。有能な個人がツールを活用して作業時間を短縮できたとしても、会社組織全体として見れば劇的な生産性の向上には至りません。
重要な本質は、人間による作業を前提とした従来の業務プロセスにAIツールを添えるのではなく、ワークフローそのものをAI前提の構造へと再構築することにあります。業務の基本工程をAI主導で回し、どのポイントに人間を配置すべきかという視点でプロセス全体を組み替える必要があります。各工程を人間が個別に担当している状態では、従業員間のコミュニケーションロスや伝達ミス、タイムラグが発生し、全体最適な生産性は実現できません。すべての工程をAIでシームレスに連携させることで、高い生産性が生まれます。

株式会社ヘッドウォータース:2026年12月期第2四半期決算説明会文字起こし(7)に続く
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