なんで人はマウントを取るのか
まずそもそもマウントって何で取ったり取られたりしようとするのかを真剣に考えました。私はよく発想がズレていると言われるのでたぶん人の心を理解するためにもここは真剣に考えるべき局面です。
人間がメンタルを大きくゆさぶる、ゆさぶられる時は大体本能に直結していることが多いですし、動物世界でのマウントを調べるのがここは妥当と判断し調べました。
「動物、マウンティング」と調べたら思い切り動物が発情期に相手を抑え込む話が出てきたので似て非なる単語だったので皆さんも気を付けてくださいね!(大丈夫やろけど)
「動物、マウント」で調べると「群れの中での優劣を明確化するために行う行為」と出てきました。絶対こっちですわ!マウント!謎に書いてて嬉しくなってきましたね。
…あれ?ニホンザルの話しかでてこないんですけど。
マウントはサルがすること…ってコト!?
ちいかわ気取りで見出しを書きましたが、研究として進んでいるのはニホンザルのものが多いようですが犬などにも存在します。犬や研究対象になっているニホンザルには群れ社会があり、優劣をハッキリさせておかないと無駄に食料や交配相手を巡って争いが起こり、最悪の場合殺し合いに発展しかねません。
それを未然に防ぐ行為が「マウント」です。群れの中で最も強いボスに対し、ボスより弱い個体は最初からボスに頭を下げたりおなかを見せたりして「いや~僕はあなたには敵わないです~」と服従の姿勢を見せ、無駄な争い=群れのパワーをとにかく落とさないように皆で団結して生存競争を目指します。
もちろんボスも自分の好き勝手して生きていけるわけじゃありません。群れの中で喧嘩があれば仲裁し、メス同士が争っていたら双方をなだめ、子供の教育にも尽力し、年を取ってきたら新しいボス候補と争い(時には命を賭けます)、敗れたらボスの座を追われ群れを追い出される存在です。
そもそも大自然の中でどーでもいいことで同族同士がチマチマ争っていたら格好の的になるだけです。隙を突かれて別の群れや他の種族から襲われたときに団結できなければ対抗手段もなくやられるだけです。
だからだれが一番かを常に明確化し、有事の際にはボスが矢面に立ち、弱い個体はボスの庇護を受け、ボスの指示に従い群れを守るというこの行動は種の保存としてはとても重要な話です。
…人間でそんな頼りになる人がマウント取ってきてましたっけ?
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