精神科医が本気で考えた。マウントを取られた時にすべきこととは?

Front view portrait of a proud woman pointing herself in the street
 

マウントを取られてイラっとする理由も考えました

そんな野性的な人と同じ土俵でわーきゃー言うのは忙しい現代人にとってはナンセンスな行動です。が、マウントを取られると「イラっとする」という気持ちに何でなってしまうんでしょう?

これも真剣に考えなくてはいけません。

そしてそもそものマウント行為(動物)について目を向けることで私はヒントを得ました。

・動物は自分が絶対勝てない相手にマウントを取らない

これがイラつく原因のヒントだと直感的に感じたのでその方向で掘り下げていきましょう。

そもそも真のマウントには前述のとおり群れの秩序を守るという目的があります。その際とても大切なことは優劣を決する時、相手(仲間)にケガを負わせてはならない、傷つけてはいけない、ということ。だって仲間ですからケガさせたら群れとしては機動力や戦闘力を落とすことになり損しかしません。群れの未来のためにも可能な限り犠牲者は出してはいけないのです。

こんな真のマウントに求められる「なるべく相手を傷つけないように相手を完全屈服させる」のに必要なことは一体どんな条件でしょうか。

それは絶対的な力の差、つまりは「100%こいつには負けない!」という確信です。拮抗している実力差で争えば双方ボロボロになりかねません。(時々ボスを決めないといけないため双方決死の覚悟で戦う局面もあるでしょうが)相手を無駄に傷つけないためにもこの絶対的な力はマウントを取る側に求められる必須条件とも言えます。

しかし人間に置き換えて考えてみるとどうでしょう?

そもそも人間が人間にマウントを取る時にそこまでの覚悟をしている人はいないと思います。でも我々はたぶんマウントを取られると本能的に感じてしまうのです。

「マウントを取ってきたってことは…こっちに絶対勝てると思い込んで話しかけてきたのか!?」と…。

つまり100%バカにされているということを本能的に我々は理解してしまう→イラっとする、という理由ではないでしょうか。そこまでの覚悟をもってはもうマウントを取る人類はいないのに…。

こう考えるとまだまだ我々の心は野性味を持っている予感がしますね。

この記事の著者・バク@精神科医さんのメルマガ

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