日本を蝕む神社本庁の「カネと思想」土地転がし、男尊女卑、LGBT差別…八百万の神から反社会的 原理主義的カルトへ

 

不満をあらわにして離脱する神社も…

ただし、神社なら必ず神社本庁に加盟しなければならないというわけではない。

そもそも、日本は八百万の神の国であり、アマテラスオオミカミをご祭神とする神社ばかりではないからだ。靖国神社(東京)、伏見稲荷大社(京都)などは、発足当時から加盟していないし、全国には小さな祠も含めて20万社が加盟せず単立している。

単立する神社は、それぞれの神社の名前を記載した自前のお札は領布しているが、「天照皇大神宮」と書かれた神宮大麻は領布していない。

近年は、富岡八幡宮のように人事介入に不満を持って離脱する例や、上納金や上層部の態度(主に「偉そう」という文句が多い)に辟易して離脱する例が相次いでいる

有名どころでは、日光東照宮(栃木)、気多大社(石川)、金刀毘羅宮(香川)などが、大っぴらに神社本庁を批判して離脱。明治天皇をご祭神とする明治神宮も、不快感を示して2004年に離脱し、2010年に和解して再加盟したものの、現在も、お札売り場にあるのは「明治神宮」と書かれたもののみで、神宮大麻は領布していない。神社本庁とは隣接しているのに、よほど腹に据えかねたものがあり、牽制しているのだろう。

さらにホットな話では、先月13日、鎌倉の鶴岡八幡宮が離脱を決めたことが明らかになった。これは神社界では激震だったようで、NHKでも報じられた。

人気神社の離脱は、伊勢神宮で20年ごとに行われている「式年遷宮」の継続にも関わるという。社殿や鳥居などすべてを新調してご神体を移す式年遷宮は、前回2013年で550億円かかっており、内330億円は伊勢神宮が積立金から拠出したが、残り220億円は日本商工会議所と神社本庁が集めたからだ。

次回遷宮は2033年。準備は今年からはじまるが、それを支える神社本庁の求心力に疑問符がついているという。

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