欧米メディアはここに来て、コロナウイルスは武漢ウイルス研究所で発生した可能性が高いという姿勢に舵を切り始めています。なぜ急に方向転換したのか?2つの理由が考えられます。(『元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」』澤田聖陽)
投資に勝つにはまず第一に情報分析。「投資に勝つ」という視点から日常のニュースをどのように読むべきかを、この記事の著者で、元証券会社社長で現在も投資の現場の最前線にいる澤田聖陽氏が解説します。視聴方法はこちらから。
※本記事は有料メルマガ『元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」』2021年6月1日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
コロナ「人為発生説」が急浮上
コロナウイルスは武漢で発生したという説が有力で、華南海鮮卸売市場が発生源であるという説(市場発生説)と、武漢ウイルス研究所から何らかの形で漏れたという説(武漢ウイルス研発生説)があります。
前者は自然発生説であり、後者は人為発生説です。
欧米主要メディアは、ずっと武漢ウイルス研発生説は「陰謀論」であり、議論するに値しないデマであるという姿勢をとってきました(特にCNN、ワシントン・ポストなどの左派メディアは顕著でした)。
それが、ここにきて急に180度方向転換して、武漢ウイルス研発生の可能性が高いという姿勢に舵を切り始めています。
このような話は、なぜか日本の新聞、テレビなどのメディアではまったくというほど報道されません。
幸いにして、今はネットを通じて欧米メディアの記事や動画も見れるので確認できますが、日本の新聞やテレビを主な情報源としている層(主に高齢者層が多いと思います)は、このような情報はまったく知らないままという状態だと思います。
いったん中止した発生源調査を再開?バイデン政権の不穏な動き
トランプ政権が国務省指導で非公表に行われていた新型コロナウイルスの発生源に関する調査を、バイデン大統領のチームが中止させていたことが判明したと5月28日にCNNが報道しました。
CNNはご存知の通り、トランプ前大統領が嫌いで、バイデン大統領推しのメディアです。そのため、トランプ政権下で決められた調査は政治色が強く問題があったとか、調査の質に問題があったなどという書きぶりです。
しかし、実際にバイデン大統領が調査の打ち切りを指示していたという事実があり、それが報道された点は非常に重要です。
バイデン大統領はもともと中国寄りではないかという印象があるなかで、このような事実があったということは批判に繋がります。
バイデン大統領は、調査の打ち切りを指示したものの、その後再度、武漢ウイルス研究所を調査するように指示したようです。
ただ単にトランプ政権下に決めた調査のやり方に問題があるというのであれば、やり方を変えるよう指示すればよいのですが、一度中止を命令して、その後に再度調査を命じているという点で、何か理由があるのではないかという疑念が湧いてきます。