インデックス投資なら米国株がベター
本稿は「米国株か日本株か」というテーマですが、どちらかといえば「インデックスが個別株か」という議論が適切なのではないかと思います。
米国株投資を進める人の多くはS&P500への投資を進めていて、あまり個別株に触れているものは見られません。
インデックスの観点で言えば、日本のインデックスである日経平均株価やTOPIXを買うよりも、米国のS&P500やダウ平均を買った方が有利だという点に関しては私も同意します。
なぜなら、リスクプレミアムの問題はあれ、長期で見るほど株価は業績の成長性に依存してくるからです。そこに関しては、いまだに米国企業の方が一日の長があるとに考えます。
インデックスを長期でホールドし続けるなら、米国株で間違いないでしょう。
個別銘柄を買うなら日本株
一方で、個別株で見れば、必ずしもそうはいきません。前述の通り、米国株は全体的にPERが高く、リスクプレミアムが低い状況となっていますから、この株価で買った場合の「期待収益率」は決して高くないのです。
日本の個別株を見れば、リスクプレミアムが高い、すなわちPERが低い銘柄もみられます。これらの企業がうまいこと成長すれば、企業の成長とリスクプレミアムの解消という2つが交わって、高い収益率を記録できる可能性があるのです。
これを見つけるためには、みんなが知っている銘柄ではなく、あまり知られていないようなものを探す必要がありますから、異国の地である米国の企業を探すよりも、日本企業を探した方が一日の長があると思います。
個別の企業に関して見れば、日本の企業は成長しないというのは誤解で、むしろ言葉の壁などによりある程度閉鎖された市場であるからこそ、競争が緩く、うまくいけば、大きく伸びることができる企業も存在するのです。
これを探すことが投資家の楽しみとも言えます。
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