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米国株vs日本株、今買うならどっち?「S&P500だけで十分」派が知らない“いいとこ取り”戦略=栫井駿介

投資収益の源泉は「成長」と「リスクプレミアム」

ここまでの話を聞くと、「なんだ、やはり米国株で間違いないじゃないか」という声が聞こえてきそうです。ただし、私の真意はそこではありません。

ポイントになるのは、株式投資における利益の源泉です。それには大きく2つあると考えています。

1つは企業の成長によるものです。利益が成長すれば、やはり株価も伸びるというのは、長年の経験則でもほぼ間違いありません。ただし、それだけで株価が説明できるかというと、必ずしもそうではないと考えます。なぜなら、どれだけ成長している企業でも、無限に伸び続けるということはないからです。

そこで大きく影響してくるのが、「リスクプレミアム」という考え方です。リスクプレミアムとは、心理という言葉に置き換えても良いかもしれません。人々は、目先調子が良いものに対して楽観的に、逆に調子が悪いものに悲観的になる傾向があります。

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楽観的になるということは、リスクプレミアムが下がり、株価指標であるPERが上昇することを意味します。実際に、足元のアメリカの株価は、PER22倍と、歴史的に見てもかなり高くなっています。これは人々が米国株に対してとても強気になっていると同時に、リスクプレミアムが低下していること意味します。

リスクプレミアムの低下は、将来の株式収益率の低下を意味するのです。

それに対し、日本のPERは17倍と、米国と比べて低めとなっています。これはまだ、リスクプレミアムがある程度高く維持されているということです。

このリスクプレミアムが、解消することがあれば、今度は株価の上昇局面というものが訪れます。

米国株は将来の成長を先取りしているだけ?

米国株は目下非常に調子が良いですが、それは将来の成長を先取りしているだけとも読み取ることができます。成長を株価が先取りしたら、その先はしばらく伸びないという状況が続くことも珍しくないのです。

個別の企業ではもとより、1970年代の米国株はほぼ横ばいという状況が続きました。この期間は「株式の死」とも呼ばれ、今の米国株ブームとは対象的にもう誰も株式には投資したがらないという状況だったのです。

ただ、皮肉なことに「株式の死」以後30年間の米国株は黄金期を迎えることになります。

Next: 「インデックスなら米国株、個別銘柄なら日本株」

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