2025年にはJK制服愛好者は4,000万人を突破すると予想
このような入りやすいジャンルであるために、JK制服市場は、三坑アパレルの中でも最も注目されています。
国泰君安証券の愛好者市場の成長予測によると、2025年にはJK制服の愛好者が4,000万人を突破をします。
このような趣味的な市場というのは、予期できない事態で急激に成長したり、衰退したりすることがあるので、この市場予測をどこまで信じるかという問題はありますが、最も成長が期待されるジャンルであるということは間違いないと思います。
ただし、市場規模の予測では、JK制服は単価が低いため、3つの市場はほぼ同じ規模で成長していくと予測をされています。
「けいおん!」「AKB48」が制服人気に貢献
中国人がJK制服を知ったのは、80年代から公式・非公式に流通し始めた日本のアニメでです。
その中では、制服だけでなく、日本の文化そのものが興味の対象となりました。例えば、2階建ての戸建て住宅が並ぶ住宅地や、商店街、緑の多い大通りなどです。このような風景は中国にはありません。
また、中学や高校に制服があり、しかも授業が終わるとクラブ活動をするというのが非常に珍しく感じられました。中国の中学・高校には制服はなく、私服が一般的です。制服を導入している学校も増えていますが、多くの場合はジャージです。
最近では、日本風の制服を取り入れる学校も現れてきていますが、全体から見れば、ごくわずでしかありません。
また、授業が終わると、すぐに帰宅をするのが普通で、クラブ活動というのは基本的にありません。その代わり、地区の少年宮という施設に通い、音楽やスポーツ、美術のチームに参加をします。しかし、少年宮は、クラブ活動というよりは英才教育の施設であり、指導は非常に厳しいものになります。将来プロになることを目指すのが基本で、日本のクラブ活動のような和気藹々とした雰囲気ではありません。
JK制服の愛好者にとって、最も人気のあるアニメは「けいおん!」「らき☆すた」「氷菓」の3つで、彼女たちは京都アニメーションの名前もジブリと並んでよく知っています。京都アニメーションは作画が丁寧で、制服の細部の作りがよくわかり、リアルな日本の女子高生の着こなしもわかるので、参考になるのだそうです。
次に衝撃を与えたのが、AKB48でした。アイドルグループというスタイルそのものも受けましたが、AKB48が制服風のステージ衣装を着たことも衝撃を与えました。日本の制服をそのまま着て、中国の街を歩くのは抵抗感があります。しかし、制服をアレンジして、外出着として着ていいのだという感覚が生まれました。
さらに韓国のオーディション番組「プロデュース101」の中国版である「創造営」が2018年からテンセント主催で始まりました。この創造営2020では、主題歌の公式ビデオが制服テイストの衣装で歌われました。これにより、制服姿でこの主題歌を歌って踊り、その映像をSNSやTikTokにアップロードするのが流行したのです。一時は爆発的に流行し、男性アイドルがセーラー服の上だけを着て踊る映像も広く拡散したほどです。
これにより、ごく普通の女性も、JK制服の存在を認識し、着てみたい、カジュアルウェアの一要素として取り入れたいと思うようになったそうです。