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リックソフト、2Qの営業利益は前年比+23.1% 人材と開発への投資を継続しつつも売上成長でカバー

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2021年10月20日に行われた、リックソフト株式会社2022年2月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

企業使命と製品・サービス

大貫浩氏(以下、大貫):みなさま、こんにちは。本日は決算説明会にご参加いただき誠にありがとうございます。時間も限られておりますので、さっそくご説明に入らせていただきます。

まず当社の企業使命です。「『価値あるツール』を世界中の多くの人が使えるようにすること」を企業使命としています。具体的にはスライド下部に記載のとおり、ライセンス&SIサービス、クラウドサービス、自社ソフト開発の3つの事業を進めています。

また、本日はAppendixに関してはご説明を割愛しますので、説明会終了後にご参照ください。

2022年2月期_第2四半期 実績

決算の状況についてご説明します。売上高に関しては、前年比でプラス16.3パーセントの成長を遂げることができました。現在、人材と開発への投資を継続していますが、売上高が成長したことでそちらの費用をカバーすることができ、営業利益も前年比でプラス23.1パーセントの成長となりました。

2022年2月期_第2四半期 業務別売上高

事業別の売上高の内訳になります。スライドの表のとおり、成長できたところと、ややへこんだところがあります。

まずへこんだところですが、SI、有償研修等が前年比でマイナス21.8パーセントとなりました。スライドにも記載していますが、Atlassianの主力製品が切り替わっている状態です。サーバー版からデータセンター/クラウド版に切り替わっている最中ということもあり、SIの売上が一時的に減少しています。

一方で、ライセンスは前年比でプラス24.8パーセント、自社ソフト開発は前年比でプラス42.4パーセントとなりました。合計でプラス16.3パーセントの成長です。

2022年2月期_第2四半期 製品種類別売上推移

3年半の間の製品種類別の売上を並べた推移表です。赤枠のライセンス売上をご覧ください。1年前の第2四半期は5億2,400万円でしたが、今期の第2四半期は7億9,600万円となり、プラス51.9パーセントと大幅にアップすることができました。

自社ソフト開発も4,700万円から7,300万円と、前年同期比でプラス55パーセントを達成しています。

もう少し補足します。前年の第4四半期にライセンスの売上で12億8,400万円という大きな数字が発生しました。これによって今期のライセンスの売上がだいぶへこむのではないかというご心配をおかけしていたかと思いますが、第2四半期を見ていただくと、約8億円弱の売上を達成することができ、着実にAtlassian製品、ライセンスの売上で成長することができていると考えています。

2022年2月期_第2四半期 ライセンス売上推移

ライセンス売上をさらに具体的に見ていくと、こちらのスライドになります。緑色とオレンジ色で分けた売上構成になっており、オレンジ色はAtlassian以外の売上です。

今期を見ていただくと、オレンジ色のところが第1四半期、第2四半期ともに1億円を超えています。過去と比較すると、前年度の第3四半期は、3.7億円の特殊要因の大口案件があったのですが、それを除くと、これまでは3,000万円から4,000万円前後で推移していたものが、今期に入って1億円ほどの安定的な売上を達成することができるようになってきました。

また、緑色の部分のAtlassian製品については、前期の第4四半期にAtlassian製品の値上げによる前倒し注文がどんと入ったのですが、それを引いてみても、大きな流れ的には今期も売上の成長の姿を見ていただけるのではないかと思っています。

アトラシアン社のクラウド注力の発表について

続いて、Atlassian社の主力製品の切り替えについて少し説明します。スライドの右側の絵で示してあるように、Atlassian製品は3つあります。

Atlassian社は、今まではこの絵の一番下に書いてあるサーバー版という製品をメインとして販売していました。弊社も日本向けに主力として販売していたのはサーバー版でした。

ただし、昨年の10月にAtlassian社が3年半後に製品の販売を停止するというアナウンスをしたため、この3年半の間に、ユーザーは新しい製品に移行する必要が出てきました。それがスライドの絵の上に書いてあるオンプレミスのData Center版です。

オンプレミスはお客さまの建屋の中にサーバーを立てるのが基本的な定義で、サーバー版のバージョンアップ版・機能向上版としたData Center版をAtlassian社が出し、オンプレミス環境で使っていく間は、「このData Center版に移行してください」ということです。

もしくは、世の中で言われている一般的なクラウドの環境でよいお客さまは、「Atlassian Cloud版をお使いください」ということです。「このどちらかの製品に移行してください」というアナウンスがされました。

ただこのスライドに書いてあるように、Atlassian社のアナウンスの仕方では、「クラウドファースト企業、そしてクラウド製品を強化する」と言っていたため、「もうオンプレ版の製品はなくなってしまうのではないか」「​​Atlassian Cloud版しかないのではないか」「パートナーの位置付けや役割が低下するのではないか」ということを危惧していた方がおられると思います。

しかし実は、このData Center版がオンプレミス環境で使える製品として残っており、日本ではかなりの数のお客さまがこのData Center版に移行しています。また、クラウドに移行する場合も、実はお客さま自身でこれができるというものではなく、難しいところがあるため、ここを今、弊社のようなパートナーと一緒に移行を行っています。

移行期間は3年半ありますが、1年、2年かけて移行していくという、非常に難しく時間のかかる作業になっています。そちらを一緒に進めている状況です。移行したことを詳しく知っているのはパートナーのため、移行後もクラウド環境やオンプレミス環境でも引き続きパートナーの役割は重要です。したがって、今後も一緒にお客さまとAtlassian製品を有効活用することに注力していこうと考えています。

2022年2月期_第2四半期 販管費分析

販管費の分析です。約2年半の販管費を種類別に分けた棒グラフです。ご覧のとおり、少しずつ販管費が増えている状況です。その中でも注目していただきたいのは研究開発費です。先ほど少しお伝えしましたが、弊社は海外からその製品を取り寄せて、ただ単純にお客さまに右から左へ提供するわけではなく、その製品を詳しく知ったり、活用するために追加機能を開発したり、弊社独自のプラスアルファの価値を提供するために研究開発を行っています。

それは過去から行っていましたが、今後はクラウド展開ということもあり、新たな価値を付与するために研究開発を強化していこうと考えています。人件費も少しずつ増えていますが、弊社の採用方針として「厳選してよい人を採る」という採り方のため、このようなグラフの見え方になっています。

積極的なパートナー戦略

事業の概況です。まず、当社の戦略についてご説明します。スライドに「積極的なパートナー戦略」と記載していますが、当社の軸になっているのは「Atlassian」です。Atlassian事業は十数年前から行っていますが、ポイントとなるのはスライドにも記載している認定資格者の人数です。現在24名ですが、それ以外の資格もあります。

「Atlassian」のことを日本で一番詳しく知っているのは当社で、かなり前からそのポジションを取っている認識ですが、今後も日本で一番のポジションをキープしていきたいと考えています。そのためには認定資格者を増やしたり、「Atlassian」全体のサポート力を引き続き強化していきたいと考えています。

2点目の「Slack」はご存知の方もいらっしゃると思います。チャットのアプリケーションです。実はAtlassianも数年前にチャットの製品を出しましたが、「Slack」のほうがよいということで、自社の製品を諦めてSlack社と戦略的なパートナーシップを結びました。

そのためAtlassian製品と「Slack」は非常に相性がよく、その組み合わせで仕事の生産性を高めることができます。そのソリューションを日本に持ち込み、日本のお客さまにも生産性の高いソリューションを提供するために、この2社のパートナーになることが重要となります。

今、日本でこの2社のパートナーになっているのは当社だけですので、深く製品を知り、お客さまに提供していくことができるというメリットを活かして、提案を強化している最中です。

3点目は、「SAFe」についてです。Scaled Agile, Inc.という会社のパートナーになりました。当社から見ると新規事業となります。この「SAFe」とは、一言で言いますと「アジャイル経営」をサポートするプロセスです。

Atlassian製品は、これまで「アジャイル開発」というチームレベルの開発の分野において、世界で1番というポジションを得て、当社はそれを日本に持ち込んで日本のアジャイル開発を支援してきたと自負していますが、そのステップアップ版と言えるかと思います。

グローバルでは、そのアジャイルという考え方が、ものづくりや開発だけではなく、マネージャーや経営層のレベルまで取り入れられ、俊敏に変化に対応した経営をしようということになってきています。

ただ一概にそう言っても、「どうやって?」ということがわからないため、そのあたりのプロセスを細かく定義して、ベストプラクティスのような、「こう考えて、こう動いて、こう組織して」というものが集まったのが「SAFe」になります。

Atlassian社は、アジャイル開発で製品を世界一にしましたが、最近新しい製品として「Jira Align」というアジャイル経営向けのツールを出しています。この「Jira Align」を「SAFe」と組み合わせて、日本のお客さまに提供します。

私たちからすると、これは新しい顧客レイヤー、経営層に向けてのビジネスとなります。日本の企業が、例えばDXに対しても素早く対応できるよう、アジャイル経営を広めていきたいと考えているため、「SAFe」を提唱するScaled Agile, Inc.のパートナーになりました。

アトラシアンパートナーとしての実力

次のスライドは、Atlassianパートナーとしての実力がどのくらいあるのかを示したものです。Atlassian社はグローバルで600社のパートナーを保持しています。

その中で、今、当社は上から数えて4番目です。このランキングは時々上下するのですが、平均して4位くらいのポジションで、アジアパシフィックの中ではトップ10に入っているのは当社だけであり、グローバルから見るとAtlassianの関係の中では当社の知名度・信頼性は高いと自負しています。

堅調なアトラシアンライセンス取引の積上げ実績

次のスライドは、約10年前から取り扱っているAtlassianライセンス取引について、どれだけ日本のお客さまに使われ、広がってきたかを示したグラフです。

お客さまの層が地層のようになっており、1番下が2009年のお客さま、2010年は下から2番目というように色付けしてあります。ここで見ていただきたいのは、昔からAtlassian製品を使っていただいているお客さまは現在も使っていただいており、現在の売上の一要素になっているということです。

そしてよく見てみると、年々高さが少しずつ上がっています。これはAtlassian社の戦略でもあるのですが、ランド・アンド・エクスパンドということで、お客さまの社内に「ランド(入って)、エクスパンド(広げる)」という戦力が活きており、当社もそのランド・アンド・エクスパンド戦略を日本で展開しています。

一度お客さまに使っていただいて、よさを確認してもらってから広げる戦略をとっているため、年々お客さまの中での利用者数が増えていき、売上も増えていくということがうまく回っています。その証拠がこちらのグラフになっています。

また、このグラフの下の方を見ていただきますと、年代ごとに主要なお客さまになっていただいた業種が記載されています。最初の頃はゲーム業界や先進的なIT企業がAtlassian製品を導入してくださいました。 そのあと製造業や宇宙開発系・各国政府系にも広まり、今は開発以外でも使われるようになってきています。

Slack社のサービスパートナー一覧

Slack社のパートナーについてです。Slack社はパートナー数を非常に絞っており、グローバルで12社だけとなります。日本では、当社を含めて2社だけがパートナーになっています。スライドの赤枠はAtlassianパートナーかつSlack社のパートナーですが、3社のみ存在しています。

スライド左上のC primeはアメリカ、2段目のAdaptavistはイギリス、3段目に当社のAPACがあります。アメリカ、ユーロ、アジアパシフィックの3つのリージョンのそれぞれでトップとなっているAtlassianパートナーがSlackパートナーにもなっています。この組み合わせのソリューションを大手のお客さまに提供しているということです。

Scaled Agile社のパートナー一覧

Scaled Agile社です。アジャイル経営支援を目指したパートナー化ですが、日本の他のパートナーは大手のSIerです。

アジャイル「開発」ではなくアジャイル「経営」を目指して取り組む商品のため、現在取り組んでいる他のパートナーも大手のSIerになります。当社としてはこの領域は新しい事業になりますが、大手のSIerに負けないようにアジャイル経営を日本に広めていきたいと考えています。

アトラシアン社以外の主要な取扱い製品とサービス

Atlassian以外の主要な取扱製品の一覧表です。前年の第3四半期に「約4億円弱の大口案件があった」とお伝えしましたが、この「Alfresco」が大口案件で使ったプロダクトになります。

そのほかにも「Tableau」「WhiteSource」「Tricentis」「Workato」「SAFe」などいろいろあります。みなさまがあまりご存じのない名前が連なっているかと思いますが、グローバルでは評価の高い製品です。

企業レベルでは「この分野ではこれが必要」ということで、非常に評価されている製品・サービスです。今後もそのような製品・サービスをグローバルから見つけて、日本のお客さまに提供していきたいと考えています。

リッククラウドの売上高とインスタンス数の推移

「リッククラウド」に関してです。スライドに売上高とインスタンス数の推移のグラフを載せています。青い棒グラフの売上高は、最近は寝てしまって成長が見えないと感じ取れるかもしれませんが、先ほどからお伝えしているとおり、Atlassian社の主力製品の切り替えのためです。「リッククラウド」のサービスもサーバー製品を使っています。

しかし、オンプレミス環境にはData CenterがあるのでこのData Centerを使って再度成長を目指していきたいと思っています。

Data Centerという高機能版の製品を使うお客さまは大手のお客さまが多いのですが、そのようなお客さまはセキュリティに非常に気を付けていることも事実です。

今までの「リッククラウド」はインターネット経由で接続して使っていましたが、スライドに記載のNTTコミュニケーションズが提供する閉域接続サービス「Flexible InterConnect」を使うと、インターネットに出ずに「リッククラウド」、Atlassian製品を使えることになります。実は、今まで私たちがリーチできていなかったお客さまにリーチできるようになるということで、ここの販売経路が増えたと言ってもよいと思いますが、こちら経由での新たなお客さまの獲得も目指して「リッククラウド」の成長の一因にしたいと考えています。

自社ソフト開発の顧客数の推移

続いて、自社ソフト開発についてです。まずは顧客数の推移です。8月末で国内・海外合わせて約4,680社のお客さまを獲得することができ、ここ最近非常に獲得数を伸ばすことができていると思っています。

ただし、この自社ソフトの市場のマックスはどこかというと、この自社ソフトがAtlassian製品の上に乗る製品ですので、スライドに書いてありますようにAtlassianの顧客数の23万社が自社ソフトの市場になります。

4,680社を23万社で割ると、占有率はまだ2パーセントであり、当社の製品を使っていないお客さまが90パーセント以上いらっしゃることになります。この自社ソフト開発については、この顧客数をさらに伸ばすことを戦略として考えています。

自社ソフト開発の売上高推移

自社ソフト開発の売上高の推移です。国内・海外分けて表示してありますが、海外の売上の伸びが非常によいかたちになっていると思います。顧客数が増えたところの大多数が海外でして、今後も海外の売上を伸ばしていきたいと考えています。

また自社ソフト開発の売上は、お客さまが月次で売り上げているところが非常に多くあるため、この売上高の推移と顧客数の推移を比較すると、売上高の推移のほうが伸びが少し低く見えますが、顧客数を伸ばすことにより、月次で売上がついてきますので、売上の伸びも顧客数の伸びに追いつくようなかたちで伸ばせるのではないかと考えています。

従業員の推移

従業員の推移になります。こちらを見ていただきますとわかるように、あまり増えているわけではないのですが、意図的に伸ばしたいところがあります。それは技術者と営業です。

当社は技術の会社ですので、やはり売上を伸ばし、事業を成長させるためには、ある程度技術者を採用することが必要だと思っています。また営業についても、新たなビジネスも含めて伸ばしていくためには追加で必要だと思っており、この2つの職種について伸ばしていきたいと考えています。

ツールの拡充&D-Accel

続いて、今後についてご説明します。ツールの拡充と「D-Accel」についてということで、この1枚のスライドに、当社が取ろうとしている新たな事業に対するものが集約されているといっても過言ではありません。当社の現在の既存顧客層は、従業員1,000名以上のお客さまが多数を占めています。日本の企業数は4,400社になりますが、その中で当社の顧客シェアは3.56パーセントです。

残りの90パーセントにはまだリーチできていませんので、そこのお客さまにさらに、この大企業向けに特化した営業のノウハウを使って進めていくというのももちろん行うのですが、既存の大手のお客さまに対して、クロスセル、アップセル、またアジャイル経営といった新しい商品、ツールを提供していくことにより、既存顧客層も事業の成長ドライブの1つにしようと思っています。

2つ目の顧客層として、「新規顧客層」があります。今後はMidsizeとSmallの顧客層に対しても事業を広げていこうと考えています。今まで当社の事業方針が大手向けだったため、シェアとしてはMidsize、Smallともに1パーセント未満となっています。

しかし、Atlassianの売上を見ると、主力製品の50パーセント以上を100名以下の顧客で構成しています。Atlassian製品は、MidsizeとSmallのお客さま層に対しても非常に高い競争力を持っており、ポテンシャルがあると認識しています。今後はこれらのお客さま層に対して日本で展開することを考えています。

最近、Atlassian社は開発以外の営業やマーケティング、人事などの業種でも使える製品を新商品としてリリースしました。もともと持っているポテンシャルと、新商品のリリースのタイミングがよかったため、日本のお客さまの新規顧客層を開拓しようと考えています。

ただし、当社のアプローチ方法としては、ただ右から左へ持ってくるだけでは広がりが薄くなると考えています。日本のお客さま向けにカスタマイズと言いますか、海外製品のため日本人向けに足りないところがあるため、その橋渡しができるものが必要だと思っています。それが「D-Accel」ということです。

この「D-Accel」を使って新規顧客層を増やそうと思っています。「D-Accel」については後ほどご説明します。

ツールの拡充

このスライドは、今までお伝えしたことのまとめです。まず、当社のビジネスの中心は「Atlassian」です。Atlassianの新製品「Jira Work Management」は開発だけでなく、汎用的な作業の管理ツールとなっています。

「Jira Align」は「エンタープライズアジャイル計画ツール」と記載していますが、アジャイル経営で使えるツールであると思っています。この2製品が新製品として発売されたため、これらの製品を当社なりに付加価値を付けて日本の市場に投入しようと考えています。

自社開発としては現在5つの製品がラインナップされていますが、今後もさらに増やしていきたいと考えています。

相乗効果のある製品としては「Slack」が挙げられますが、それ以外にも「Tableau」「SAFe」「Alfresco」など、さまざまなよい製品を日本で展開します。「Atlassian」の一本立ちでは弊社にとってもリスクがあるため、事業の第2の柱を探すという意味でも、今後もグローバルでよく使われている評価の高い製品を日本市場に持っていきたいと考えています。

D-Accelとは

「D-Accel」について詳細にご説明します。Atlassian製品や「Slack」は、具体的にはSaaSのアプリケーションになります。お客さまが仕事の生産性を上げられるようにそれらのSaaSを使い分けていくのですが、最初は複数のSaaSを使うことに慣れるのが難しいと感じています。

スライドの中の絵で言うと、左側の人の頭がぐるぐると混乱してしまうイメージですが、それを解決するのが 「D-Accel」です。利用者は「D-Accel」の画面をシングルウィンドウで見ます。「D-Accel」は複数のSaaS間の矛盾ない設定をします。

利用者はSaaSの機能をわかって使っていくわけではないため、「慣れないと、このツールはわからない」と、やめてしまうと思います。そこをやめないように、簡単に利用できるように橋渡しするのが 「D-Accel」です。まずこの 「D-Accel」を使って、簡単にSaaSを使えるようにします。

「D-Accel」という名前には、「DXをアクセルさせる」という思いが込められています。このようなツールを使い込むことによって、紙から電子的なITツール、さらにその先にDXに進んでいくような橋渡しもできればと思い、「D-Accel」という名称にしました。

D-Accelのこの先

次のスライドは「D-Accel」のこの先についてです。このSaaSをうまく使い始めて、使い込んでいくと、データがSaaS上に入っていくことになります。重要なデータが増えていくことでSaaSの運用が重要になっていきます。みなさまも過去に見たことがあると思いますが、設定ミスなどによってネット上に情報を晒してしまったというようなニュースが時々流れていると思います。

これはSaaSを提供しているメーカーからすると、ネット上に公開するということも1つの機能だと解釈しているのですが、企業向けからするとそのようなことはあり得ない話で、設定を間違えた時には警告を与えるということも、今後 「D-Accel」に機能として組み込んでいきたいと思います。それによって安心・安全に使えるSaaSの環境構築ができると考えています。

■ぽちっとDX 業務ごとの具体的な活用例①

その 「D-Accel」についてのさらに細かい使い方ですが、こちらの詳細は省かせていただきます。

■ぽちっとDX 業務ごとの具体的な活用例②

こちらは人事チームで活用するスライドです。このスライドの中に「ぽちっとDX」という言葉が出ています。複数のSaaSや1つのSaaSでも、使い始めるまで非常に多くの設定や事前設定が必要になるため、その最中で離脱してしまう、使うのをやめてしまうお客さまが非常に多くいることを見てきました。

それをやめないように橋渡しするのが「ぽちっとDX」で、1回のワンクリックではないのですが、数回のクリックだけで使い始められる環境にすることを目指しているものです。「D-Accel」の第1弾リリースということで、簡単に使い始めることができる「ぽちっとDX」を商品化しています。

「DX認定事業者」に認定

「DX認定事業者」認定についてです。当社もDX事業を進めており、社内もDXに対応したかたちにしようとしています。そこで経済産業省が定めるDX認定制度に申請し、正式に認められました。このDX認定を契機にして、お客さまのDX促進により力を入れて取り組んでいきたいと思っています。

質疑応答:下期の業績予想の上方修正の可能性について

司会者:「第2四半期の決算が増収増益で着地しました。下期もこの調子で進めば増収増益になる可能性があるかと思いますが、期初の業績予想の上方修正もあるのでしょうか?」というご質問です。

大貫:関連するスライドとしては5ページです。売上は前年比でプラス16.3パーセント、営業利益は前年比でプラス23.1パーセントでした。「下期もこの調子で進めば上方修正があるのか」というご質問と理解しましたが、私たちとしては当初の計画付近に着地すると見込み、上方修正や下方修正を出していない状況です。

「下期はどうなのか」と言いますと、今のところは上方修正・下方修正を出す予定はありません。しかし、そのようなことが発生した場合はすみやかに開示したいと思いますので、その開示を待っていただけたらと思っています。

質疑応答:SIの売上が減少した理由について

司会者:「『サーバー版からクラウド版への移行に伴い、一時的にSIの売上が鈍化している』というお話がありました。移行作業にリソースが取られているということでしょうか? SIの売上減少の理由について、もう少し詳しく教えてください。また、移行に伴うSIの売上はあまり発生しないのでしょうか? 無償対応されているのでしょうか?」というご質問です。

大貫:質問と回答の順番が逆になってしまいますが、回答しやすいところからお答えします。まず、「移行が無償かどうか」というご質問ですが、こちらは無償ではありません。有償で対応しています。

6ページでSI、有償研修等が前年比でマイナス21.8パーセントとなっていますが、マイナスの理由についてご説明します。簡単に言いますと、仮に主力製品の移行がない場合は、私たちはお客さまからお金になるSI作業の発注を受けられます。

しかし、移行作業が入ると一緒に検討しなければいけません。検討には非常に時間がかかるため、お客さまは新しい仕事を当社に発注できないということがあり、全般的に案件がスロー化しています。そのため、SIについてはお金になる作業が少ない状況です。時間単位で見た件数が少ないため、移行期間の間はSIの売上が一時的にへこむということをご理解いただけたらと思います。

質疑応答:Atlassian製品の強みについて

司会者:「Atlassian製品の強み、競合環境について、あらためてご説明をお願いします」とのことです。

大貫:なかなか難しいのですが、「強みがある結果、こうなっている」ということを表している表が38ページにあります。このランキングは、アジャイル開発を行っている人たちに対してグローバルで調査したアンケートです。トップ10にAtlassian製品が3製品入っています。「Atlassian Jira」はAtlassianが自社開発で作った製品で、「Trello」「Atlassian Jira Align」は買収で手に入れた製品です。

この3製品は微妙に性格が違います。「Trello」はややカジュアルユース、「Atlassian Jira」はアジャイル開発ど真ん中の製品、「Atlassian Jira Align」は先ほどお伝えしたとおりエンタープライズアジャイル、アジャイル経営をサポートするツールです。開発や経営、カジュアルなユースについてもアジャイルですべてサポートしています。

アジャイルについてはこのようなラインナップが一通り揃っていることがAtlassian社の強みです。アジャイルと言った時に、Atlassian製品のどれかを使えば失敗しないと言いますか、一番使われているので安心です。

逆に、他のものを使ってうまくいかなかった時に「なぜAtlassianを使わないんだ?」と言われてしまうこともあり、それがAtlassian製品の強みになっていると考えています。

質疑応答:「D-Accel」の今後の展開について

司会者:「新しいプラットフォームである『D-Accel』はどのように展開していくのでしょうか? 販売戦略や収益がこの先どのように出ていくかというスケジュール感を教えてください」というご質問です。

大貫:「D-Accel」の収益に関するスケジュール感はまだ難しいのですが、関連としては23ページのスライドです。まだ立ち上がったばかりのプロジェクト、プラットフォームですので、ここでどのくらいの期間感を持っているか、収益レベルで3年後にどのくらいになるかということを、みなさまが知りたいと思っているのはわかってはいますが、数字を明言することは避けたいと思います。このあたりは「D-Accel」の具体的な数字感が出てきた時に開示させていただきたいと考えています。

司会者:今の質問に合わせて、「スケジュール感が難しいということでしたので、販売戦略についてお願いします」とのことです。

大貫:販売戦略に関しては、Midsizeの会社が約5万社、Smallの会社が約180万社いらっしゃるため、大手企業向けに今まで私たちが行っていた1社1社問い合わせを受けて訪問するかたちではなく、まったく違う営業スタイルをとろうと思っています。

すでに中小企業を大手の顧客として持つ企業とタイアップしたり、小さい企業向けのマーケティング支援を行っているところ、IT補助金を使える支援企業などと協力関係を築きながら、大量販売というかたちの販売形式、もしくはマーケティング形式での中小企業向けの販売戦略をとっていきたいと考えています。

質疑応答:BlueMemeとの共同開発について

司会者:「BlueMemeとローコード開発向けのアジャイル管理ツールの共同開発に基本合意されたと思います。これはAtlassian製品をベースにするのでしょうか? それとも完全な自社開発になりますでしょうか?」というご質問です。

大貫:そちらについては、Atlassian製品をベースにしたかたちになります。少し補足しますと、BlueMemeは「OutSystems」というローコードシステムで上場された企業です。

ものを素早く開発できればよいという日本の大手企業は少なく、しっかり管理しながら素早く開発する、要は管理と開発がペアになっていないとダメだというのが、このBlueMemeとの基本合意のきっかけになりました。

BlueMemeのお客さまが使っているのはやはり「Atlassian Jira」が多いため、その「Atlassian Jira」の上で新しいローコードシステムの開発・管理ができると、お客さまは非常に喜ぶということでした。

グローバルで見ても、今までそこを実現しているソリューションはなかったため、当社とBlueMemeが協力すれば、今までにない新しいソリューションを日本で作ることができ、それを海外にも持っていけるかもしれないという目論見もあって、「一緒に取り組んでいきましょう」と協力しました。「Atlassian Jira」が中心になることは変わらないとご理解ください。

質疑応答:開発を目指している管理ツールについて

司会者:「ローコード開発にもアジャイル管理が必要になってきているということですが、開発を目指している管理ツールはエンジニア以外にも広がる可能性があるということでしょうか? その場合、どの程度のマーケットを想定されていますか?」というご質問です。

大貫:開発者以外にもそのようなツールは必要になるかという、まず1点目の質問ですが、それに関しては「イエス」です。今までもローコード開発ではなく、一般的に行われている開発についても、やはり開発は管理する側とディベロッパーという2階層になっており、Atlassian製品を使う、管理する側の人たちはやはり今までも存在しました。

開発するツールが変わっても、管理する人たちが同じように管理したいというニーズがありますので、そこが今回、ローコード開発になっても管理ツールが必要な理由になります。

市場規模については、まだ明確な規模感が見えていないのですが、まずは日本のお客さま、大手のお客さまはこの管理の必要性を非常に訴えているというのは私も肌で感じていますので、少なくとも日本では広がると考えています。しかし、具体的な数字までと言われると今すぐ出せないという回答になってしまいます。

大貫氏からのご挨拶

本日は当社の決算説明にご参加いただき、誠にありがとうございました。説明の中でも述べましたが、当社は既存事業も伸ばしていきますが、新たな事業、アジャイル経営、また「D-Accel」の新規事業も伸ばし、継続的な事業成長につなげていきたいと思っています。引き続き、当社をウォッチしていただけますと幸いです。本日はどうもありがとうございました。

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