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GMOペパボ、EC関連サービスの拡大を加速させ、2025年には営業利益25億円達成を目指す

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2021年11月20日にログミーFinance主催で行われた、第26回 個人投資家向けIRセミナー Zoom ウェビナー 第3部・GMOペパボ株式会社の講演の内容を書き起こしでお伝えします。

会社情報

佐藤健太郎氏(以下、佐藤):GMOペパボ株式会社の佐藤でございます。本日はよろしくお願いいたします。まずは会社概要からご説明します。

GMOペパボ株式会社は、東証一部に上場しています。2003年1月に福岡で設立した企業で、現在は本社のある東京都渋谷区と、創業地の福岡市、そして鹿児島市に拠点を設けています。

正社員の仲間たちと、臨時従業員であるパートナーを含め、従業員数は462名という規模の会社です。

企業理念

佐藤:企業理念として「もっとおもしろくできる」を掲げています。これは、私どもが提供しているインターネットサービスはもちろん、私たち自身の働き方によって、あるいは会社が事業を展開することによって、世の中のいろいろなものが面白くなっていけるようにという志を掲げているものです。

ミッション

佐藤:ミッションは、私どもがどのような事業を展開していくのかという考え方ですが、「インターネットで可能性をつなげる、ひろげる」と掲げています。これは、私自身もそうだったのですが、2000年代にインターネットと出会い、自分自身のWebサイトを作って、友達ができたり、自分のやりたい表現ができたりと、さまざまなものが進んでいきました。

十数年経って、インターネットそのものは社会のインフラとなり、その先に実現したいいろいろな物事があるという方が増えました。そのような方々に対して、表現する場所の提供だけではなく、その先にある、その方々の実現したいものまで叶えてあげられるような事業をインターネットで展開しようということで、「インターネットで可能性をつなげる、ひろげる」としています。

社名の由来

佐藤:「GMOペパボ」は少しわかりにくい社名ですが、こちらには由来があります。もともとは「paperboy&co.」という社名でした。創業メンバーの1人が新聞配達をしていたことに由来して、新聞配達員とその仲間たちということで「paperboy&co.」と名付けました。

現在はGMOインターネットグループに所属しているのですが、これまで「ペパボ」という略称で呼ばれることが多かったため、GMOインターネットグループのブランド力と、今までみなさまに呼んでいただいた愛称を足して、創業から約10年後の2014年に、社名を「GMOペパボ」としました。日本一変な社名の会社を目指してこのようにしています。

沿革

佐藤:沿革です。先ほどお伝えしたとおり、2003年に福岡で創業した会社ですが、サービス提供はそれ以前から始めていました。2004年に、今の親会社であるGMOインターネットの連結子会社となり、そのタイミングで東京に本社を移転しました。それ以降もさまざまなサービスを展開しており、現在は東証一部指定で上場しています。

4つの事業セグメントと提供サービス

佐藤:運営事業は、スライドにあるとおり4つのセグメントとして、ホスティング事業、EC支援事業、ハンドメイド事業、金融支援事業を行っています。それぞれのサービスについてご紹介します。

ホスティング事業における主力サービス①

佐藤:ホスティング事業の「ロリポップ!」です。こちらはレンタルサーバーのサービスで、メインユーザーは個人の方々や中小法人です。そのようなお客さまが自分のWebサイトを持ちたいときに、私どもがサーバー、インターネット上で情報発信をするための器を提供しているのです。

例えるならば、インターネット上のマンションの一室にそれぞれのユーザーがデータを入れて、そこにみなさまがブラウザを通じてアクセスすると、各ユーザーのホームページを見られるようになるという仕組みがあり、その中で「ロリポップ!」はマンションの部屋を貸しているサービスです。

坂本慎太郎氏(以下、坂本):「ロリポップ!」はレンタルサーバー事業であり、ホスティング事業ということで、イメージが湧かない方がけっこういらっしゃるかと思います。僕は2000年以前からインターネットを使っていましたし、飯村さんも自分でホームページを作成されていたようですね。

飯村美樹氏(以下、飯村):当時はタグを自分で設定して、ホームページを作るのが流行っていました。私の友人にも、少し課金して本格的に作りたいという人がけっこういました。

坂本:懐かしいですよね。今でも当然そのような需要はあって、だからこそ、このビジネスモデルも続けていられるのだと思いますが、いかがでしょうか?

佐藤:みなさまがお使いになっていた頃は、おそらくご自身で何でもできたと思います。時間が経った今は、クラウドと言われるようなたくさんのアクセスに耐えられるサーバーの利用も増えていますが、そのような場合は、社内に技術者や、自分で何でもできるような方がいないといけません。

しかし、レンタルサーバーのサービスでは、自分で何でもできる方でも、できない方でもWebサイトが持てるようになっています。例えばCMSとしては、Webサイトを自由に作ることができるツールとして「WordPress」のようなものが、今はボタン1つでインストールできるようになっています。

そのような簡単な機能を私どもが提供していて、今までよりもライトに構築ができるようになってきたのです。

飯村:私たちの時は手打ちで作っていましたよね。

坂本:手打ちでしたね。ホームページビルダーを買おうかと考えることもあって、そのような中で作っていました。

ホスティング事業における主力サービス②

佐藤:ホスティングサービスを使って、単にサーバーを作っただけではアドレスが長くなってしまいます。そこで、独自ドメイン、言わばインターネット上のアドレスを「◯◯◯.com」「◯◯◯.jp」などに指定して利用できるように、ドメイン取得を代行する「ムームードメイン」というサービスを提供しています。

ドメインは「.com」「.jp」「.net」など、種類によって価格帯が違うのですが、一番安いプランは66円からです。すべての方にご利用いただけるものではありますが、主に、私どもが提供しているサービスのユーザーに近い属性の方にお使いいただいています。

坂本:「ロリポップ!」を使っている方など、コストをかけてでも自分でドメインを取りたいという方の要望に、シナジーがあるわけですね。

佐藤:おっしゃるとおりです。ここまでがホスティング事業のご説明でした。

EC支援事業における主力サービス①

佐藤:EC支援事業です。インターネット上で、ネットショップを開設したい方向けの事業です。サービスの1つに「カラーミーショップ」というものがあります。

インターネット上でお店が持てるようになるシステムを提供しており、個人の方を含め、スモールビジネスを運営する方々をターゲットにしています。現在のご利用件数は4.5万件に上ります。

坂本:ネットショップの作成サービスということで、テレビCMなどでよく見かけますし、最近はコロナ禍の巣ごもり需要でECが流行っています。競合は「BASE」というイメージですが、競合他社と御社との違いはどのあたりでしょうか?

佐藤:インターネット上でお店が持てるという機能は同じですが、私どもが特にターゲットにしているのは、ビジネスをすでにお持ちの方々です。例えば、飲食店の経営や小売り業を行われていて、商品をネット上でも販売したいという方々に対する提供がメインとなっています。

特に、通販をすでに行っていてたくさんの在庫をお持ちであれば、その分商品の管理に手間がかかります。1品や2品だったら簡単なサービスでも捌けますが、たくさんの在庫をお持ちの方には、在庫管理がきちんとできたり、受注の管理ができたりする「カラーミーショップ」が適しており、そのようなことを強みとしています。

また、最近では無料で始められるサービスも増えてきているため、そこにも対応しています。これまでは月額課金がメインでしたが、今年から無料のプランのサービス提供を開始しており、これまで以上に幅広い層の方々にお使いいただけるようになっています。

EC支援事業における主力サービス②

佐藤:EC支援事業においては「SUZURI」というサービスもあります。こちらはオリジナルのグッズを作ることができ、販売することもできるサービスです。

メインユーザーとしては、例えばイラストレーターなど、「YouTube」「Twitter」などのSNSでフォロワーがたくさんいたり、「バズる」要素が多かったりする方々がいます。そのような方がネット上で自分のグッズを販売したいときに、簡単に作ることができて、さらにECサイトの機能も果たすものです。

クリエイター数は50万人を突破しました。会員登録してくださっている方々も10月で100万人を突破しており、当社の中で一番勢いのあるサービスとなっています。

坂本:こちらは無料で会員登録ができて、販売に伴うマージンを取るというビジネスモデルですか?

佐藤:ご認識のとおりです。

坂本:そうなのですね、こちらはけっこう珍しいビジネスだと思います。マージンのお話もありましたが、ビジネスモデルの優位性がどこにあるのかをおうかがいしたいです。

佐藤:例えば、今私が持っているクリアファイルもそうですが、アイデアを思いついて作りたいというときに、今までは製造のロットが決められていたり、自分で入稿しなければいけなかったりと、けっこう大変なことが多かったのですが、「SUZURI」では1つでも作ることができるという特徴があります。

さらに、作成はブラウザ上で画像を流し込むだけで完結します。簡単に言いますと、10秒でECサイトができ上がるくらいのライトさが一番の強みです。また、多くのクリエイターの方に使っていただきたいため、かっこいいものを作れるようにもしています。

「何でもプリントできますよ」というサービスにはいろいろなものがあり、その中にはプリントした後の完成品が少々ダサくなるものもあるのですが、私どもはクオリティーをしっかりと担保するようなアイテムだけを用意しています。他のプリント系のサービスにはない仕組みが特徴の1つです。

坂本:Tシャツのクオリティーが低いなど、「頼んでがっかり」というパターンはありますよね。そのようなことから始まって、アイテムにもいろいろなものがあるのでしょうか?

佐藤:Tシャツやスウェット、パーカー、スマートフォンのケース、マグカップなどがあります。基本的には身に着けるもの、日常的に使えるものが多いです。最近ではエコバッグなども人気です。

坂本:ファングッズを含めて自作できるということですね。

佐藤:そのとおりです。わかりやすい例としては、大学生で高いクオリティーのものを作る方で、アルバイトする必要もないくらいの、1000万円規模の売上を作って、ご自身でブランドを立ち上げた方もいらっしゃいます。今で言うBtoCですが、そのように面白い動きをされている方もいます。

ハンドメイド事業における主力サービス

佐藤:ハンドメイド事業です。こちらは「minne」というサービスで、国内最大のハンドメイドマーケットです。

日本全国に手作りでものづくりをする方々がおり、作る方々と購入したいファンの方々のマッチングプラットフォームになっています。作家数は約80万人で、作品数も1,410万点となっており、昨年の段階で年間流通額約150億円のマーケットになっています。

これはCtoCの取引プラットフォームですが、こだわりのあるものづくりをする方がたくさんいらっしゃいます。そのような方と、本当に手作りのものを楽しみたいという方とがマッチングできる、温かみのあるプラットフォームになっています。

飯村:手作りのアクセサリーを作られる方々は多いですし、ものづくりの好きな人同士が交流するイメージをお持ちの方が多いと思います。私も利用しているのですが、非常に便利だと思います。

私は少し特殊な規格の手帳を使っていて、それは小さくて穴が5つしかないようなものですが、ロフトのような量販店に行っても同じもののレフィルは見つかりません。

同じプラットフォーム内で、作家の方々が自分たちの「痒い所に手の届く」ようなものを作ったり、交流したりするのを通して生み出された作品は、使い方によってはとても便利だと思います。ハンドメイドの温かい雰囲気というのもありますし、こだわって好きなものを作っていることがさらによいとも思います。

佐藤:世界に1つだけしかないというところもありますね。

坂本:クオリティーにこだわっているところまで含めてよいということですね。

金融支援事業における主力サービス

佐藤:他の事業と少し系統は違いますが、金融支援事業も行っています。「FREENANCE」というサービスで、GMOクリエイターズネットワークというグループ会社で運営しています。

フリーランスでお仕事をしている方は今までもいらっしゃいましたし、これからもたくさん増えていくと思うのですが、お仕事が安定的に入ってこない、あるいは、お仕事をしたものの報酬が振り込まれるのが納品の2ヶ月先であるなど、個人のキャッシュフローの不安を抱えていらっしゃる方は多いかと思います。

そのようなフリーランスの方に対して、個人で貢献されているお仕事の請求書を私どもが買い取って、事前にお支払いをするというファクタリングのビジネスモデルのサービスを提供しています。

また、フリーランスの方には、お仕事が回ってこない、病気でお仕事ができなくなるかもしれないなど、他にもさまざまな心配事があります。所得補償保険をはじめ、フリーランスのお仕事に対する金融支援を行っているのが「FREENANCE」というサービスです。

坂本:おもしろいですね。業界によっては、月末締めの翌々々月払いなどということもありました。そうなると、仕入れがあるような個人事業主の方などはキャッシュフローの面で困るでしょうし、このサービスが必要な方はいらっしゃると思います。

スライドには、請求書額面の3パーセントから10パーセントが手数料率とありますが、月額の利用料のボリューム、もしくは会社の規模によって変わるのでしょうか?

佐藤:おっしゃるとおりです。それぞれの内容に関してはチェックしていますし、継続的にご利用いただいて、私どもの中で信用の高い方に関しては手数料を下げていくかたちになっています。

以上が、私どもの事業内容でした。

当社の強み

佐藤:業績の面を含め、今後どのような方向性で進んでいくかということについてお話しします。まず当社の強みについては「安定した収益による戦略的な投資」「GMOインターネットグループのシナジー」の2点が挙げられると考えています。

GMOインターネットグループのシナジー

佐藤:GMOインターネットグループのシナジーについてご説明します。投資家の方はご存じだと思いますが、「GMOクリック証券」を運営するGMOフィナンシャルホールディングスや、マーケットでもかなり評価されているGMOペイメイトゲートウェイなど、さまざまな上場企業があります。

グループ会社は100社以上あり、そのうち10社が上場しています。私どもはその中の1社であり、金融、決済、広告、インフラ等のさまざまなインターネット関連事業を展開しています。そのようなところで密にシナジーが得られることが、GMOインターネットグループにいるメリットです。

収益構造(セグメント別の売上構成比)

佐藤:先ほど私どもの強みとして「安定した収益による戦略的な投資」とお伝えしました。私どもの収益基盤は、基本的にホスティング事業、EC支援事業ですが、ここはストック型のビジネスモデルが中心です。半分以上は月額課金のストックビジネスで、安定的な収益基盤となっています。

事業展開(ストックからフロー)

佐藤:安定的なストック型のビジネスモデルをベースに、伸びしろのある領域に対して投資を行っています。ストックビジネスと並行して、現在はフロー型のビジネスモデルを手掛けている状況です。

フロービジネスがある程度定着すると、そちらが安定収益になってくると思います。それにより、さらにストックビジネスも伸ばせるのではというところが、私どもの強みです。

売上高・営業利益推移

佐藤:売上高と営業利益の推移です。先ほど投資先の領域についてお話ししましたが、ハンドメイドマーケットの「minne」に対して積極投資を行ったのが2015年でした。そこからトップラインに上がってきて、利益規模が戻ってきている状況です。

2021年12月期3Qの業績進捗

佐藤:今期の計画に対する進捗です。もともとの計画に対して若干遅れが出ている状況ではありますが、トップラインのほうはしっかりと伸ばしてきています。

ストックビジネスをベースにしながら、フロービジネスを伸ばしていきたいところに投資を行っていくことが前提となっています。

市場環境(物販系EC市場規模)

佐藤:成長戦略についてお話しします。先ほどから特にEC領域についてお話ししていますが、そのEC市場における推移をスライドにお示ししています。これまで、EC全体としては10パーセントから11パーセントの成長率でしたが、2019年から2020年についてはコロナ禍による巣ごもりの影響を受け、急激に拡大しています。

EC関連サービスKPI推移

佐藤:そのような中で、私どものEC関連サービスとして、ネット店舗を出したい方向けの「カラーミーショップ」、クリエイター向けの「SUZURI」、ハンドメイド作家向けの「minne」、3つのECを含む関連サービスのGMVの伸びに着目すると、ECの市場に対して若干ハイペースで伸びてきています。

要因としては、やはり昨年に巣ごもり需要が高まったところが大きいです。ここに対しては、私どもとしてもEC関連サービスを伸ばすことをベースに考えています。

中長期目標(2025年)の営業利益

佐藤:こちらは中長期で掲げている営業利益の目標です。昨年は約9.2億円という実績でしたが、2025年には25億円を目指したいと考えています。ストック型のホスティング事業ももちろんですが、特にEC関連サービスの「カラーミーショップ」「SUZURI」「minne」や、金融支援サービス「FREENANCE」を伸ばして、25億円を達成していきたいという計画です。

坂本:既存の事業で伸ばしていくというお話ですが、すべて一緒に伸ばしていくのか、ECとハンドメイドに注力して伸ばしていくのかなどの濃淡のイメージに加えて、将来のM&Aを考慮した数字なのかどうかを教えていただけますか?

佐藤:ここに関しては、どちらかというとオーガニックな積み上げをベースに考えています。ホスティング事業およびEC支援事業の月額課金の部分はストックビジネスであり、特別大きく伸びることはありませんが、利益としては、着実に積み上げができるものです。

ここを1つの基盤として、トップラインが伸びやすいような、特にEC関連のGMV連動のサービスに関しては、昨年からおそらくもう少し拡大基調になると思っているため、きちんと積み上げることを目指します。

金融支援事業はまだまだ赤字で、投資を行っている最中ですが、2年後、3年後には少しずつ積みあがっていく計画です。そこで上積みしていこうと考えています。

坂本:以前「minne」で実施していたような、広告費を一気にかけるようなことは、すでにシェアが大きいものもあるため必要ないと思います。そのあたりを含めてどのようにお考えですか?

佐藤:そこに関しては、その時々の状況を見ながら判断したいと思っています。

ペパボ経済圏

佐藤:ECに関して、私どもは社内で「ペパボ経済圏」と呼んでいるのですが、EC領域のミッションとして、情報発信をした人たちがさらに可能性を広げていけるような事業展開をしていこうという話をしています。

特に、ECサイトを開設した方には商売を発展させたいという要望、クリエイターには自分で作ったものをいろいろな人たちに見てもらいたいという要望があると考えており、そのような方々の経済の輪が広がっていくことがイメージできると思います。

その中でGMVが重要であると思っており、GMVを拡大していくことで、経済圏としても拡大していきたいと考えています。

「カラーミーショップ」であればGMVを伸ばしていけるようなアクション、「minne」「SUZURI」ではクリエイターの数を広げていくほか、扱うジャンルやアイテムの数を増やしていくようなアクションを取ることで、経済圏の拡張を目指します。

また、フリーランスの方々に対する金融ビジネスについても、さらに加速させていきたいと考えています。

サステナビリティ活動(ESG/SDGs)

佐藤:サステナビリティ、特にESGやSDGsについての取り組みや考え方についてご説明します。私どもの事業においては、ユーザーがアウトプットするサービスを提供しているため、そのアウトプットがサステナブルなものであるかどうかの確認など、ESGの観点で、私どものガバナンス体制をしっかりと整えていくことに取り組んでいきます。

具体的な取り組みに関しては、コーポレートサイトにサステナビリティ活動として、各サービスでの取り組みや、当社としての取り組みを記載しています。ぜひそちらをご覧いただければと思います。

先ほどもお伝えしましたが、そのような中で、我々はサービスを使用していただくこと自体が、サステナブルな活動に当たると思っています。インターネットを使って、表現する人たちを増やしたり、仕事ができる人たちを増やすことが我々の目的ですし、それによりいろいろな立場で活躍する人たちが増えればと思い取り組んでいます。

サービスのサステナブルな取り組み

佐藤:例えば、「カラーミーショップ」では、地方ですでに商売されているが、ITがわからない、ネットで何かをするのは難しい、という方々に向けて、自治体や地銀と一緒に、「こうすればネット販売ができるようになりますよ」という働きかけを始めています。

そのほか、「minne」というハンドメイドのサービスでは、大量生産ではなく一品ものになるため、そのコト・モノ自体が環境に優しい製品となります。

坂本:在庫がないとか、売れなくなったら廃棄、ということがない訳ですね。

佐藤:おっしゃるとおりです。その中でも、より環境に優しい材料で作製されている作品を特集するなど、そのようにユーザーが行っているアクションを積極的に伝えていきたいと思っています。

株主還元

佐藤:最後に、株主還元についてお話しします。配当性向は、基本的には50パーセント以上と、業界平均でも高い数字だと思っています。過去には積極的に投資することで、ご迷惑をかけることもありましたが、しっかりとリターンが出た時にはお返しするという方針で、現在は50パーセント以上の配当性向を掲げています。

株主優待としては、当社のサービスをご利用いただけるクーポンを提供しています。スライド記載のとおり、1,500円以上から提供させていただき、グループシナジーの部分では、GMOクリック証券をご利用され、当社の株式を購入いただいた場合には、手数料分をキャッシュバックしています。

新市場区分「プライム市場」適合

佐藤:新市場の区分に関しては、プライム市場を選択し、こちらに移行する計画です。

以上で説明は終了となります。ありがとうございました。

質疑応答:EC分野の成長について

坂本:成長についてお伺いしますが、先ほどから今後の成長分野はECという話で、この分野における市場の成長はみなさま気にされていると思います。実際のところ、どのようなかたちで認識されているのか教えてください。

佐藤:環境としては、昨年のコロナ禍による巣ごもり需要の影響を受けて、購入する方もだいぶ増え、EC市場の伸びもそれまで10パーセントくらいだったものが、昨年は20パーセントになりました。

しかし、今期に関しては若干横ばいか、10パーセントに届くか届かないかの成長に留まると思います。一般EC、特にBtoCのECに関しては、それくらいの成長をしています。

一方で、ECに参入したい方は、このタイミングでだいぶ増えていくと思われるため、「カラーミーショップ」「SUZURI」「minne」それぞれにおいて、ターゲットになる方々には積極的にアピールしていきたいと思います。

ECサイトを始めても売れなかったらやはり意味がないため、売上を上げるためのアクションも、カスタマーサクセスの部分で手厚いサポートをしっかり行います。GMVが伸びることで、我々もスケールを拡張させていくという方向です。

特にこれまで「カラーミーショップ」では、月額の固定だけで、ECサイトとして成長しても、我々のビジネスメリットがそれほどありませんでした。ショップ側に対しても、売上を伸ばすほうへ我々からアクションとして提供できていなかったため、なかなか伸びづらかったと思います。

今後は、ショップ自体を伸ばすためのアクションをしっかり提供し、我々のビジネスとしても成長ができるし、ショップ側もECサイトとして成長できるかたちを作っていきたいと考えています。

坂本:コロナ禍によりプラスの影響を受けた業種、業態はいろいろあると思いますが、おそらくEC業界が一番長期的に好影響を受けるものと思っています。先ほど、10パーセントくらいの成長が20パーセントになったということで、広告コストが仮に一定だとしたら、それ以上のお客さまが入ってきて、そのリピーターがさらに伸び続けることで、やはりコロナ禍の好影響は今後も続くと思います。

その点で、コロナ禍を契機に広告費の変化はありました? やはり増えたのでしょうか、それとも一定だったのでしょうか?

佐藤:昨年に関しては、広告費は積み増しました。もちろん、全体の成長もありますが、競合も増えたイメージがすごくあったため、広告費を足さないとシェアで厳しいものがありました。

坂本:シェアを追い上げできないということですね。

佐藤:おっしゃるとおりです。

「SUZURI」の今後の方向性について

坂本:ECを含めて中長期の成長ドライバーとして、ある程度のシェアを獲得した事業がけっこうあると思いますが、「SUZURI」事業のシェアが少し気になるところです。今後、M&A等々あるのか、それとも広告で伸ばしていくのか教えてください。

佐藤:「SUZURI」に関しては、マーケットシェアは一番高い状況です。競合になるようなサービスもこれから少しずつ増えていくものと思われます。

我々のイメージとして、「minne」の時もそうですが、同じようなサービスが数十と出てきては、その中で淘汰されたり、脱落されるような場合に「一緒になったほうがシナジーがあるよね」という部分に関しては、一緒にさせていただく可能性もあります。我々も過去に同じようなサービスをやっていた会社からすでに事業を譲り受けていますし、淘汰されていく中で、可能性としてはM&Aも含めてあるかもしれません。

もっとも、ベースとしてはクリエイターの伸びしろがまだある状況ですし、クリエイターが自分で発信して購入していただくモデルなため、「SUZURI」のマーケットに対して積極的にプロモーションをかけても、あまり意味がないと思います。

飯村:しかし、このコロナ禍で配信者はかなり増えているのではないでしょうか? 「17LIVE」などでコアなファンがグッズを作りたいという時に「『SUZURI』で作ってよ」といった、そのような広がり方もすごく面白そうだと思います。

坂本:クリエイターの活動を支えるために、グッズはすごく大事なものですよね。私の娘は中学生ですが『すとぷり』が大好きで、それは基本的に無料で「YouTube」などを見てファンになってもらい、グッズで回収するようなビジネスのようですが、娘とも「お前はまたお小遣い使ったのか」などと話をしています。活動の源泉としては、グッズはなくてはならないものだと思います。

飯村:エンゲージメントが高まるという点がすごくありますよね。

坂本:ここはもっと伸びるものだと私は思っています。今後のサービスの注力点は、「SUZURI」や「minne」をさらに成長させるイメージでしょうか?

佐藤:はい。やはり作られる方を増やすことに注力したいと思っています。特に「SUZURI」は、影響力を持っている方々に参加していただきたいという思いもあるため、「YouTube」で活動されているタレントや芸人に直接お声がけして、その中でグッズを作って「SUZURI」に出していただくという動きをさらに活発化させていきたいと思います。

坂本:勉強になりました、ありがとうございます。

質疑応答:ペパボ経済圏について

坂本:スライド26ページの「ペパボ経済圏」の話についてお伺いします。これからさらに追加したいものがあるのか、また、GMOグループ全体での横連携はされているのか、現在行っているものがあったら教えてください。

佐藤:経済圏を作る時に重要なことは、GMVを生み出すものかどうかです。GMVを生み出す時には絶対に決済であったり、そのような要素が必要となります。例えば、「カラーミーショップ」は、GMOペイメントゲートウェイのシステムを用いたりと共通で取り組んでいる部分もあるため、そのようなところはグループシナジーになると思います。

経済圏を広げていく過程では、現在はどちらかと言いますと、物販のEC領域が多いのですが、例えばデジタルデータやほかの小さな集金、商いといったさまざまなところに対してお金の活動が存在すると思います。そのようなところの取り込みをして、経済活動を広げていくという考えのもとで、これまでもサービス自体はラインナップとしてありますが、今後はさらに増やしていくつもりです。

質疑応答:プライム市場の適合について

坂本:スライド一番最後のページに、「プライム市場の適合」という話がありましたが、GMOでは昨年に株式売却があったと思います。こちらは本来、親会社の話だと思うのでお話ししにくい部分もあると思いますが、連結外しくらいまでつながる話しなのか、個人投資家としては需給不安があるのかなと思います。そのへんのイメージを教えてください。

佐藤:GMOグループとして今後さらに成長していくという前提ではありますが、昨年、東証一部に指定変更したタイミングで、形式基準の部分で満たさないといけない部分があったため、上場のタイミングで売却した部分です。これは大きな意図があるわけではなく、形式を満たすためにということです。

我々はまだGMOグループとしての保有比率は高い状況ですので、ここをうまく利用して、例えば仲間作りや、新たな調達といったことに、ある程度余裕がある分をしっかりと活用し、グループとして維持しながら成長していきたいと考えています。

質疑応答:「FREENANCE」の請求買い取り額について

坂本:「「FREENANCE」の請求買い取り額について、季節性はありますか?」というご質問です。第3四半期が少し弱いというお話でしたが、この点について、教えていただければと思います。

佐藤:季節性の部分はあまりないと思っていますが、例えば年末年始は少し必要となることはあるかなと思います。買い取りの波の部分に関しては、まだサービスとして立ち上がったばかりのため、与信をさせていただく中でも、バランスを取りながら進めていかないと事故率も高まってしまうため、案件に応じて判断したいと思っています。

ただし、まったく事故がない物事は金融ビジネスではあまりないと思いますし、そこはしっかりチューニングしていきたいと思います。そのほか、季節性はないのですが、昨年のコロナ禍の影響をだいぶ受けました。

坂本:そこは事故率が上がったりしましたか?

佐藤:どちらかと言いますと、お仕事がなくなってしまったことにより、買い取れる債権を出されるフリーランスの方々が減ってしまいました。また、お金が必要になったフリーランスの方々が、助成金などの政府の支援を利用されたため、そこの影響は出てしまったと思います。

坂本:個人は100万の給付金でだいぶ潤ったというか、急場はしのげたということですね。

佐藤:コロナ禍が落ち着いてくると、フリーランスの方々の活動も活発化されると思いますし、さまざまな環境下で仕事ができるようになったということに、みなさま気づかれたと思います。「会社を辞めて自分でやってみよう」という方々が増えてくると思いますし、フリーランスのニーズも高まっていくのではないでしょうか。

坂本:銀行にいきなり「融資してください」と言うのもなかなかハードルが高いですからね。アプローチの手法としてはどのようなかたちを取っているのでしょうか? GMO内でお仕事されている方には「このようなものがありますよ」と当然おすすめできると思いますが、GMO外のお客さまへのアプローチについて教えてください。

佐藤:まず多いのが、我々が提供しているサーバーなどのユーザーに対してで、ウェブのエンジニアやデザイナーが多いと思います。それ以外にも、さまざまなフリーランスの方々に、特にウェブでの集客を通じてご利用いただけるような方法を取っています。

あとは、フリーランス向けのシステムをいくつか提供しています。例えばフリーランスの方々がたくさん使っているようなクラウドソーシングのサービス、あるいは配送をされている方々の集まりなどにシステムを提供し、その業種、業態に特化したユーザー、フリーランスの方々にもご利用いただけるようなシステム連携をしています。

坂本:これは必要な人もたくさんいらっしゃると思います。

質疑応答:鹿児島での地域創生事業について

飯村:「鹿児島で行っている地域創生にも期待をしています。今後の動きについても教えてください」というご質問が届いています。具体的にどのようなことをされていらっしゃるのでしょうか?

佐藤:こちらは私がもともと鹿児島出身ということもあり、2019年に鹿児島に拠点を作り、エンジニアの採用拠点にしています。特に開発を行うITエンジニアについては、今後人材が不足するといわれる中で、我々と一緒に働いていく仲間を増やすこともそうですが、地方にIT人材を増やしたいとも思っています。エンジニアのコミュニティ作りなどの活動に対しても支援を行っています。

また、「カラーミーショップ」のところでもお話ししましたが、地方で商売されている方がウェブサイトを持ちたい、ネットショップを持ちたいという時に、我々が情報提供させていただき、ITそのものを使いこなせる人材と、ITによって商売される方々を増やしていくアプローチを進めているところです。

飯村:例えば、ネットで地酒を売ってみたいけど、そのノウハウがないという商店のみなさまですね。

坂本:鹿児島ですと、あとは農作物などのイメージがあります。

佐藤:国内のEC化率の中で、食品の分野はまだ3パーセントくらいのため、ここの伸びしろはだいぶあると思います。鹿児島で言いますと、焼酎やお茶もそうですし、豚、牛、鶏などいろいろな商売をされている方が多く、食品の分野はかなり伸びしろがあると思いますし、現在もさまざまなことに取り組んでいます。

坂本:農協に出す分とそうでない分の利益率は、後者が高いと思いますし、よいものが作れるとそちらのほうが流通に乗ってほしい、となりますよね。

佐藤:特に若い方々は、自分でブランド化したいという意識があるため、ウェブサイトや「Twitter」「Instagram」などでネットマーケティングを活用して、ブランドを確立させ、そこでECサイトを持って、全国で商いを展開するというケースが増えていくと思います。

坂本:いきなりネットショップを持とうと思っても、ノウハウがないという方がいらっしゃいますよね。これが成功するとまた他の地域にスモールオフィスを作り続ける、ということもあり得ますね。

質疑応答:ロリポップ!100周年カウントダウンについて

坂本:「『ロリポップ!』の100周年カウントダウンについて、残り80年ということで、その意図について何か教えてください」というご質問を頂戴しています。

佐藤こちらについては、2001年から開始して今年で20周年になりますが、100周年に向けてという完全にギャグです。

坂本:そうした遊び心は、すごくおもしろいですね。

飯村:「ロリポップ!」自体に遊び心と言いますか、ちょっと愉快なことをするレンタルサーバーのイメージがあります。

坂本:そのノリは継続しているということですか?

佐藤:法人の方々がだいぶ増えてきたこともあり、少し固くなってきている部分はありますが、やはり20周年ということで、これまでおもしろいというイメージを持ってくださっている方々に向けてです。

飯村:ちゃんとロリポおじさんいるんですね。いなくなってしまったのかと思いました。

坂本:なつかしい。飯村さんはいつ頃知りましたか?

飯村:私は2001年、2002年くらいには「ロリポップ!」にさわっていました。中3か、高1かくらいからですね。

佐藤:「ロリポップ!」の一番最初のターゲットは女子中高生でした。

飯村:携帯の「魔法のiらんど」を友達が使っている中で、「フレームを自分で作れなきゃかっこ悪いんだよ」と言って、私は自分でフレームの組み立てをしていました。

佐藤:本気のユーザーだったんですね。

飯村:「愉快なことをしましょう」という社風が伝わります。

佐藤:下の方にスクロールしていただきますと、今後、我々が思い描く将来像が載っています。

坂本:すごくおもしろいですね。20年からその先がいろいろあるんですね。

佐藤:将来的には「宇宙にサーバーを飛ばすんじゃないか」といった話や、役員がアンドロイドに、といったこともあり得るでしょう。そのころにはサステナブルな感じになると思います。

飯村:クリエイター支援がけっこう多い会社だと思いますが、社員自身もクリエイター気質を持っていることが大きいですよね。

佐藤:もともと我々のサービスを使用していたユーザーが入社したという例も多くて、自分でウェブサイトを作ったり、クリエイターとしてアイテムを作ったり、ハンドメイド作家として活動している方もいます。やはり、ものづくりやウェブサイトでおもしろいことをしたい、という思いが社員のベースにあると思います。

坂本:そこから新しいものが立ち上がったりするわけですね。

飯村:最後に何かメッセージなどありましたらお願いします。

佐藤:やはり我々が取り組んでいきたいことは、インターネットを使って情報発信をしていただき、そこから活動を広げていくことです。このようなチャレンジはまだまだ伸びしろがあります。特にEC領域や金融領域では、今後もいろいろなかたちでインターネットのアウトプットが広げていけると思っています。ぜひ、ご支援いただければと思います。

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