歴史的な大規模政策決定でも、なぜ相場は動かないのか?
なぜこんなこと(歴史的な大規模な政策決定にも関わらず、数日間、出来高を伴って相場は止まらなかった)が起こるのか?
それはダウのような世界的にも時価総額が大きな巨大な指数は「まるで馬鹿でかい鉄球のように」質量が大きすぎて、簡単に転がる向きを変えたりすることができないからではないか?
ピンポンだまなら簡単に弾き返される。しかし一度勢いよく下がっていった質量の大きな物体は、たとえ力一杯止めようとしても、簡単には留まらず、簡単には向きを変えない。
そういう理屈で「史上稀に見るゼロ金利と量的金融緩和措置」が取られても、すぐには下落が止まらなかった。6営業日と5,000ドルという値幅をもってして「やっと止まった」後に、反発に動いていったのだ。
パウエルの強烈な政策予告の効果はいつ発揮される?
さて、パウエルは先週金曜日、「たとえ景気後退が起こったとしても、金利引き上げはやめない」という歴史的にもなかなか先進国では例を見ない金融政策を予告した。これはゼロ金利政策や無制限金融緩和にも勝るとも劣らない、とてつもなく強烈な政策の予告だ。
しかし、ダウは1,000ドルしか下げなかった。つづく月曜火曜も株価は比較的静かな値動きになっている。
じゃあだからと言ってこの政策の影響が株価にはあまりないか?というと、そうとも言えまい。
数日、10数日経ってから、大きな大きなトレンドをアメリカ市場に産む可能性。これを必ず頭に入れて取引すべきだろう。
(筆者注:このメルマガは新天地の考え方を書いたもので、特定の銘柄及び指数に関する商品の売買を推奨または指示するものではありません。銘柄の値動きについては想定と違う場合もあります。投資される場合は読者の方独自の責任で行われるようお願いします。)
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『新天地の株式投資日記』2022年8月31日号より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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発行者は証券会社の自己売買業務を経験後に退社。現在はデイトレーダー。メルマガはトレーダーの視点で東証とNYの市況解説(市場雑感)を中心に取引手法などを書いていきます。特に脱初級、中級の方向けに市場で何が起こっているのかと、取引手法や相場の考え方を書いていきます。また普段あまり書かれることが少ない空売り戦略や手法をプレーヤーの立場で書いていきます。法規制により、具体的な銘柄商品の売買の指示や助言などはありません。あらかじめご理解をお願いします。