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なぜ米雇用統計は重視されるのか?投資初心者こそ見逃せない経済指標の傾向と対策=Team xoxo

米国雇用統計は機関投資家だけでなく、個人投資家でも常に動向を追っておくべき重要指標。その結果次第で株や為替が大きく動く。今回は投資初心者に向けて米国雇用統計がなぜ重要指標と言われるのか?またその見方と対策方法についても解説する。(『元外資系レジェンズ Team xoxo あなたに寄り添う投資情報』)

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※本記事は、『元外資系レジェンズ Team xoxo あなたに寄り添う投資情報』2022年12月4日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:Team xoxo
元外資系金融機関出身3人で結成した『あなたに寄り添う』をテーマに金融リテラシー向上で人生を楽しむお手伝いを目標にするチームです。

かえるさん:証券歴27年だがTeam xoxo代表兼癒し担当。サラリーマン生活のそのほとんどが欧米外資系証券だが実は大手日系証券会社出身。地方個人営業から外資系証券でのマネジメント業務までありとあらゆる証券業務を日本とロンドンで経験。趣味は食とクルマ。

ロン:証券業界歴37年でTeam xoxoの精神的支柱兼ご意見番。セールストレーダーとして外資系証券の第一線で活躍。スモールキャップアナリストがキャリアスタート。それゆえに銘柄発掘と企業分析が得意。趣味はスキー、ランニング、登山とベイスターズ。

JB:業界歴20年以上でTeam xoxo唯一のバイサイド出身。日系・外資系資産運用会社におけるグローバル株式ファンドマネジャー経験。現在は軸足の半分を海外に置き、個人投資家や中小企業支援。保守的取引と積極取引のバランス感覚に定評。

米国雇用統計で何がわかる?

米国雇用統計は、機関投資家のみならず、個人投資家にとっても、投資をする上でとても重要度の高い経済指標だ。データ次第で株や為替など金融市場の動きに大きな影響をあたえる。なぜそこまで注目される指標なのだろうか?

米国雇用統計は米国労働省が発表する雇用に関する月次のデータだ。雇用サイドから見た米国の経済の状況が把握できる。10数項目が発表されるが、特に注目される数字は、非農業部門雇用者数(NFP – Non Farm Payroll)、失業率などだ。

原則的に、毎月第1金曜日に前月分の統計が発表されるため、月次データとしての速報性がある。発表時間は、米国時間で朝8時半、日本時間では米夏時間の場合は夜21時半、冬時間の場合は夜22時半。

雇用統計が多くの経済指標の中で注目度が高いのは、米国の中央銀行である連邦準備制度(FRB)が金融政策を決める上で重視している経済統計だからだ。FRBの役割として大切な役割は国民の雇用を守ることと、インフレを防ぐこと。だからこそ、雇用統計は米国の金融経済政策に大きな影響を持っていおり、米国のみならず世界の投資家がウォッチする重要イベントになる。

金利やインフレ率、為替との関係

雇用統計は単にトレンドを見るのでなく、市場予想との対比で見ることが大切だ。多くの調査機関が出した非農業部門の雇用者数や失業率の予想の平均値(コンセンサス予想)に対して、いい数字(ポジティブ・サプライズ)だったか?悪い数字(ネガティブ・サプライズ)だったかで、金融市場に影響を与える。

非農業部門雇用者数は前月比の増減で表す。失業率は、失業者数を労働力人口で割った比率で発表する。

雇用者数がコンセンサスを上回るとき、失業率が予想より低下したときは、景気は市場の予想より強いことになる。一般的には、消費は増え、株は買われる可能性が高いだろう。景気が上向き、長期金利は上昇し、ドルは買われやすくなる。

雇用者数がコンセンサスを下回るとき、失業率が予想より上昇したときは、景気が市場の予想より弱いということである。一般的には、消費が後退し、株は売られる可能性が高いだろう。景気が下向き、長期金利は低下し、ドルは売られやすくなる。

Next: 2022年の米国雇用統計で起きた異常事態とは?

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