ポテチも急騰
ポテチ老舗の湖池屋<2226>は、8月3日の東京市場で大注目を浴びた。13時15分に2024年3月期第1四半期(4~6月)決算を発表。売上高は27%増の128億円、本業の利益である営業利益は3.2倍の8億円だった。
好決算を背景に、湖池屋株は制限値幅の上限(ストップ高)の1,000円(16%)高まで買われ、7,290円をつけた。2004年にIPOして以来、過去19年での最高値だ。
「湖池屋ポテトチップス」は、日本ではじめて量産化したポテチだ。発売から60周年という節目を迎え、全面的にリニューアル。現代の嗜好に合わせた味へのグレードアップと、現代的で品質感のあるデザインへの進化を果たしたリニューアルポテチを、2023年3月27日より発売した。
リニューアルが好調なうえ、7月1日に4~16%の値上げを行い、値上げが浸透していることが絶好調の理由だ。
インフレで注目される食品、外食企業
ラーメン、湖池屋だけでなく、食品、外食などで急騰している銘柄は多い。インフレ勝ち組としての注目が高まっている。
日本は平成バブル崩壊後、アパレルはユニクロに象徴されるように値段が下がり、ハンバーガーや牛丼も値下げされ、物価が下がるデフレの時代をすごした。デフレではモノの価格が下がるため、企業の業績は伸び悩み、株価も米国株高にくらべて冴えなかった。
ただ、足元で日本の物価が上がり始めた。2023年6月の消費者物価指数は、アメリカが前年同月比で3.0%だったのに対して、日本は3.3%となり、とうとう日米の物価上昇率が逆転した。
これから日本株が米国株より注目されるなら、デフレが終演し、インフレ関連銘柄が注目されるだろう。
寿司は迷惑動画の影響で出遅れ感強い
スシローを運営するFOOD & LIFE COMPANIES<3563>も、昨年10月に一皿100円を120円に値上げし、7月からは全店統一でなく一部店舗での値上げも始めた。スシローは今年春の迷惑動画の影響で高値からは下げているが、インフレの象徴として日本の食品や外食が買われるのなら、寿司チェーンがどこかで爆騰する可能性が高そうだ。
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