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消費税が上がると大企業が儲かる驚きの仕組み。ワーキングプアを量産した自民党と経団連の罪=神樹兵輔

“奴隷労働”を強いる「外国人技能実習制度」導入も経団連の提言(命令)で始まった

外国人技能実習制度とは、バブルが崩壊し金融危機へと向かう途上の1993年に法制化され、その後幾多の改定を重ねてきた開発途上国の外国人を対象とした制度です。2023年で発足以来、すでに31年にもおよぶ制度なのです。

この制度ゆえに、日本で働く外国人技能実習生は年々増え続け、2011年には13万人だったものが、2020年末にはコロナ禍にも関わらず40万9,000人と3倍にまで増え、過去最高になっています。

当初は中国人が圧倒的に多かったものの、中国での賃金上昇もあって、2016年からはベトナム人の数が中国人を抜き、今ではベトナム人が10万人ほどでトップです。

この制度の目的には「開発途上地域等への技能、技術又は知識の移転による国際協力を推進すること」とあり、「労働力の需給の調整手段として行われてはならない」などと規定されています。

しかし、こんなことは、まったくタテマエのオタメゴカシです。

中小・零細事業者の人手不足対策が、この制度発足時の経団連と政府・自民党の本音そのものだったからです。

技能実習制度に応募する外国人の本音も、当然ながら「出稼ぎ収入」の獲得が目的というのが主流です。

政府は、人手不足解消のための「移民制度」導入では国民の抵抗や反対が強いので、最長5年で帰国させられる(概ね2年から3年で帰国)、こんな酷い制度をつくったわけです。

外国人技能実習制度の内容は、出身国では修得が困難な技能の習熟や熟達を図るもの――とされているものの、多くは単純労働で、日本人労働者が嫌がる3K労働(キツイ・キタナイ・キケン)にすぎません。

技能実習生の賃金は、全国都道府県の最低賃金以上(2023年10月からの時給最高は東京1,113円、最低は岩手893円、全国平均は1,004円)とされていますが、こうした水準を守らない事業者も少なくないのです。

また、原則として3年間「転職」が禁止されているため(倒産の場合は認められる)、低賃金で自分に向かない作業や、どんなに時間外労働が多い職場でも、その業務に束縛されます。

こんな理不尽な制約は、「職業選択の自由」を奪う明らかな憲法違反なのです。

外国人技能実習生が働ける業種にも制約があります。農業、漁業、建設、食品製造、繊維・衣服、機械、金属、その他と大きく分けて7業種82職種です。いずれも日本人労働者が就業してくれず、人手不足の仕事ばかりです。日本人が「やりたがらない仕事」を外国人に押し付ける形なのです。

そのうえ、劣悪な労働環境で、寮などの住環境もお粗末なのに、家賃や家電製品のレンタル代などとして高額の料金を賃金から差し引き、結果的にものすごい搾取が横行しているのが実情です。

そのため、技能実習生の賃金は、手取り10万円もあれば「オンの字」という状態に陥っています。ここから母国に仕送りをしたり、母国での借金の返済に充てるというのですから、日本ではずーっと苦しく厳しい生活を強いられます。

Next: 失踪者も続出…なぜ外国人技能実習制度を改めないのか

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