fbpx

世界の富裕層が日本の不動産を買い漁る5つの理由。今後はさらに「教育移住」が増えていく=花輪陽子

<理由その3:税制メリット>

3番目に税金のメリットです。外国人が不動産を購入した場合、日本人と同等、もしくは日本人よりも税制が有利になります。住んでいない場合は住民税もかからないからです。

シンガポールでは外国人がレジデンスを購入する場合、アディショナルスタンプデューティー(追加印紙税)がかかり、税率は60%にも及びます。

※参考:ABSD Singapore Rates (2024): Additional Buyer’s Stamp Duty Guide for 2nd Property, PRs and Foreigners(2024年2月29日配信)

これは外国人がレジデンスを購入することによって、需要と供給で不動産価格が上昇し、自国民の生活を圧迫する理由から政府がかけた規制です。

外国人が不動産を購入するこのような規制は日本にはありません。今のところ、土地もフリーホールドで購入できます。何かを作ろうとする場合、開発許可などが下りないリスクなどはありますが、所有自体はできます。日本政府もどこかの段階で何らかの措置をした方がよいのかもしれません。

こんなに外国人が日本の不動産を購入すると、不動産価格が上昇して国民が迷惑を被りそうです。しかし、国民が買う不動産と外国人が買う不動産はマーケットが違う場合も多いです。後ほど説明します。

<理由その4:法人経由でビザや社会保障に容易にアクセスできる>

4番目に日本では法人を作ったり、ビザを取得することが容易にできるという理由があります。

シンガポールでも同じですが、会計事務所などにお金を払って、地元民を取締役にして、法人を作ることは簡単にできます。

法人で不動産を取得させ、自分にビザを発給したり、視察などの際の経費を法人で使うなどの効果もあります。

法人で不動産を所有すれば相続税対策もできますし、日本の手厚い社会保障にもアクセスすることが可能になります。

<理由その5:安くて質の高い教育が受けられる>

5番目に教育の質が高く、安価で、誰でも受け入れるという理由があります。日本の公立学校はビザを取得し、住民票を入れて、その地域に住むなどをすれば、国際人権規約等も踏まえ、その子を日本人児童生徒と同様に無償で受け入れているという方針です。

シンガポールの公立学校では、厳しい卒業試験や、希望の学校に入るのが難しいなどのハードルがあって、料金が安くても通わせる外国人は少ないです。

その点、日本の公立学校は受験をしたい方が塾で勉強をするスタイルなので、受験をしない生徒はリラックスして過ごすことも可能です。

また、インター校もいくつかあって、調布のアメリカンスクールは外国人富裕層や駐在員の帰国組からの人気が高いです。

都内の様々な場所からスクールバスを出していますし、値段は高いですが、日本円換算なので、外国人にとっては高く感じないようです。

日本のインター校に関しても問い合わせを受けるので、中学生になったら、子どもをサマースクールに入れてみようかと考えています。

Next: 教育移住はまだまだ増える?投資チャンスも

1 2 3 4
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー