シンガポールで生活をしていると、これは中国人だけではなく、アメリカ人など欧米人でもその傾向があるように感じます。
最近、私がシンガポールで力を入れていることが、ファミリーオフィスなどの横のつながりを作ることです。
中国・中東・アジアなどのお客様を担当しているファミリーオフィスと仲良くすることで、日本の案件を回してもらえることがあるからです。
しかも、投資額が桁違いに大きいので非常に勉強になります。KYCが日本人と比べると分かりにくいので、きちんとした先からの紹介などに絞るなど気をつけなければならない部分はありますが。
最近は、日本の不動産に興味がある欧米や中国の投資家が多いと感じます。中には、学生ビザなどを取得して、日本に移住したいと言う富裕層もいます。
なぜ、世界の富裕層は日本の不動産を買うのでしょうか?
世界の富裕層が日本の不動産に投資する5つの理由
<理由その1:円安>
1番目に大きな理由は、円が安いと言うことです。2012年には1米ドル70円台だった円が、1米ドル155円前後にまで下がっています。
ミドルエイジのアメリカ人からすると、過去にこれほど円が安かったことはなく、すべてが安いといいます。子どもの学校の友達のファミリーが旅行で日本に1ヶ月以上滞在していますが、安いという理由からだそうです。ディズニーランドもすべてがアメリカの半額だと言います。
東京の不動産価格が上昇していると言っても、世界の主要都市の不動産価格もインフレから同程度もしくはそれ以上の上昇をしています。
つまり、米ドルベースで考えると、円建ての日本不動産は非常に価格が安く感じるようです。
<理由その2:金利が安い>
2番目に金利が安いと言うことが挙げられます。シンガポールのプライベートバンクでは、銀行に金融資産を預けていると、ポートフォリオを担保にしてお金を借りることができます。ポートフォリオにもよりますが、評価額の6~7割程度の融資を受けることができます。
日本円を借りる金利は1%程度で、借りた円を金融機関から外に出して不動産などに投資をすることも可能です。
日本でも長期金利が上昇していますが、それでも海外と比べると低水準です。日本円のローンをする場合、為替レートによって投資の結果が大きく変わるために、為替レートの見通しなどを聞かれる場合も多くなります。
為替リスクのボラティリティー以上に不動産の値上がりが見込めるようであれば、投資をしたい方が多いです。
富裕層は自己所有用で不動産を買う場合も資産価値を非常に気にします。投資用物件であればなおさらで、利回りなどにもシビアです。
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