fbpx

なぜ中国経済は50年も崩壊し続けているのに破綻しないのか?習近平を苦しめる「4つのD」の通説と真実=牧野武文

一般的な国の為替は自由売買であり、相場により交換レートが決まっていきます。しかし、中国はフロート制をとっていて、変動は上下2%になるとストップ高、ストップ安になる仕組みです。それを超えるような変動圧力がある場合は、中央銀行がすぐに為替介入をし、人民元を買い支えます。これにより、中国経済が不景気になっても、急速な人民元安は起こらなくなっています。

さらに強力なのが、国内資産の海外持ち出しを厳しく制限していることです。一般に1人あたり1年で5万ドル(約780万円)が限度です。つまり、国外に持ち出せるのは資産ではなく、生活費なのです。これは富裕層でも同じです。

そのため、富裕層は、ニューヨークやナスダックの上場を目指すのです。海外市場に上場ができれば海外でお金をつくることができるからです。また、一般の人は海外で真面目に商売をやって、そこで資産を形成したいと考えています。

よく、中国人は地下銀行や仮想通貨で国外に資産を持ち出しているのだと言う人がいますが、10年前ならともかく、今ではそんな危ない橋を渡る人はかなり少数だと思います。少なくとも、普通の社会人では、そういう裏社会と関わりを持つこと自体に不安を感じてしまいます。このような経済犯罪が発覚をすると、すぐに財産没収になるため、まともな人はこのような方法は使わなくなっています。

では、どうやって、日本のマンションを買うのか。「アリの引越し」という手法を使うのです。親戚などの協力者に頼んで、5万ドルを渡して送金してもらうのです。大人数で引越しをするような様子からアリの引越しと呼ばれています。しかし、これも、最近では複数人の人が特定の人に送金をしただけでアラートが出るようになっており、かなりの確率で発覚をし、罰金や数年間の外貨両替禁止などの罰則が課されます。

結局、夫婦2人で5万ドルずつの枠を使って送金し、国外ではしばらくの間、節約生活をして、華人系の保証人をつけて住宅ローンを組むというのが一般的になっているようです。

国外に流出する人民元は非常に少なくなっているため、これも急激な人民元安の歯止めになっています。この体制を維持する限り、債務が膨大であっても、時間をかけて処理をしていくことができます。

中国経済崩壊の要因その3:Demographics(人口ボーナスの消失)

3つ目のDemographicsは、人口ボーナスの消失です。中国の16歳から65歳までの労働力人口は2015年をピークに減り始めています。労働力人口はイコール消費者人口でもありますから、経済は衰退をしていくというのが常識でした。

しかし、中国の労働人口には特殊性があり、人材ボーナスを創出することが可能です。中国と日本の産業従事者の構成比を見ると――

<残約5,100文字+グラフ9枚>続きはご購読ください

中国が人材ボーナスを創出する方法

米中デカップリングをどう解決するか

小米物語その231〜シャオミと雷軍の物語

※これら項目は有料メルマガ購読者限定コンテンツです →いますぐ購読!

<初月無料購読ですぐ読める!1月配信済みバックナンバー>

※2026年1月中に初月無料の定期購読手続きを完了すると、以下の号がすぐに届きます。

2026年1月配信分
  • vol.314:今年こそ中国経済は崩壊するのか。中国を苦しめる4つのDの通説と真相(1/5)

いますぐ初月無料購読!


※本記事は有料メルマガ『知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード』2026年1月5日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

<こちらも必読! 月単位で購入できるバックナンバー>

※初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込880円)。

2025年12月配信分
  • vol.313:AIの社会実装に立ち塞がる4つの壁。豆包AIスマホ72時間の攻防(12/29)
  • vol.312:急速に普及するAIエージェント。4つのコンポーネントと5つの課題(12/22)
  • vol.311:2025年に起きたAIの7つの重要トピック。2026年に起きる10の予測(12/15)
  • vol.310:フィルターバブルを乗り越えることはできるのか。中国SNSが採用し始めた次世代リコメンドアルゴリズム(12/8)
  • vol.309:クイックコマースは黒字化ができるのか。イオン、ディンドン、サムズクラブ、フーマの挑戦(12/1)

2025年12月のバックナンバーを購入する

2025年11月配信分
  • vol.308:超コスパ主義になる中国人消費者。根拠のないブランドプレミアムはもう通用しない(11/24)
  • vol.307:SEOからGEOへ。生成AIに商品を露出させる7つの原則(11/17)
  • vol.306:米国の製造業は復活できるのか。フォクスコン工場の失敗から学ぶ(11/10)
  • vol.305:中国が独占するレアアースできる理由。中国独占を崩すのに必要なこととは(11/3)

2025年11月のバックナンバーを購入する

2025年10月配信分
  • vol.304:ガートナーが選ぶ中国AIの10の傾向。オープンソースAIと自主開発と人材育成(10/27)
  • vol.303:サービス小売のオンライン化で浮揚させる個人消費。中国政府、美団が力をいれるオンライン化の効果とは(10/20)
  • vol.302:EC大手の京東がフードデリバリーに参入。その背後にある物流戦略(10/13)
  • vol.301:ひと味違うアリペイのタッチ決済。決済時間の短縮よりも、マーケティングツールとしての活用に注目が集まる(10/6)

2025年10月のバックナンバーを購入する

2025年9月配信分
  • vol.300:ラブブのヒットで業績倍増のポップマート。その陰で、株主が株を売却に走る理由。玩具ビジネスの難しさとは(9/29)
  • vol.299:純電気シンギュラリティをめぐる最終決戦。順位のシャッフルが始まったNEVメーカー(9/22)
  • vol.298:白物家電はコモディティ化して進化の余地はないのか。小米が見つけた人車家全生態とは(9/15)
  • vol.297:大学入学者の63%が女性、小学校教師の72.7%が女性。変わりつつある中国女性の社会参加のあり方(9/8)
  • vol.296:中国版TikTok「抖音」でバズるには。ベクトル演算に基づくリコメンドアルゴリズム(9/1)

2025年9月のバックナンバーを購入する

2025年8月配信分
  • vol.295:AIショッピングは機能性購入から始まる。商品に求められる感情価値とは何か(8/25)
  • vol.294:中国で進むバイブコーディングとバイブクリエイティブ。なぜ、中国はAIの社会実装が早いのか(8/18)
  • vol.293:ハーゲンダッツはなぜ今でも高級ブランドなのか。着地に成功したKFCと失敗したハーゲンダッツ(8/11)
  • vol.292:ロボタクシー事業は2030年に急拡大。ゴールドマンサックスの予測レポートから(8/4)

2025年8月のバックナンバーを購入する

2025年7月配信分
  • vol.291:ルンバのジレンマと中国メーカーの葛藤。イノベーターのジレンマに陥ったiRobot(7/28)
  • vol.290:「まいばすけっと」とフーマNB。フーマが見出した活路=コミュニティースーパーとは(7/21)
  • vol.289:400組が行列するスシロー、11億円の損失で撤退するくら寿司。違いを分けたものはなんだったのか(7/14)
  • vol.288:MUJIの模倣から始まったメイソウは、なぜ、ちいかわをヒットさせることができたのか(7/7)

2025年7月のバックナンバーを購入する

2025年6月配信分
  • vol.287:0km中古車と支払い期間の長期化。政府が乗り出した自動車業界の整頓(6/30)
  • vol.286:高所得者はみなサムズクラブで買い物をする。地方にまで展開し始めたサムズクラブの強さの秘密(6/23)
  • vol.285:トランプ関税で動き始めた。中国輸出産業のアメリカ外しシフト(6/16)
  • vol.284:BYDがさらに値下げ攻勢。新エネルギー車市場で地位を固めるBYDと吉利汽車(6/9)
  • vol.283:小米が自社開発のSoC「XRING O1」を発表。最先端3nmチップが意味すること(6/2)

2025年6月のバックナンバーを購入する

2025年5月配信分
  • vol.282:AIをAIと見分けるAIはつくれるのか。混乱する卒業論文AI代筆問題。(5/26)
  • vol.281:AIスマートフォンの現在。アップル、グーグル、サムスン、中国メーカーの動向(5/19)
  • vol.280:中国人の7割は所得税を支払っていない。中国政府はどこからお金を持ってきているのか(5/12)
  • vol.279:人型ロボットの開発はどこまで進んでいるのか。自動車メーカーとロボットの親密な関係(5/5)

2025年5月のバックナンバーを購入する

2025年4月配信分
  • vol.278:トランプ関税に耐えられる企業と耐えられない企業。輸出企業はどのような対抗策に出ているのか(4/28)
  • vol.277:5Gカバー率は98.1%それとも1.13%?高徳地図を通じて見るインフラ整備の差(4/21)
  • vol.276:EV「シャオミSU7」に死亡事故発生。自動運転システム、運転者、道路管理者の誰に責任があるのか(4/14)
  • vol.275:一人旅。自分のために旅を楽しむ。大きく変わった中国人インバウンド旅行客(4/7)

2025年4月のバックナンバーを購入する

2025年3月配信分
  • vol.274:自動運転時代が始まった。自動運転の課題を中国はどのように克服しようとしているのか(3/31)
  • vol.273:東南アジアでは強くても、日本と韓国では弱い中国製品。中国企業の輸出戦略はタイムマシンモデル(3/24)
  • vol.272:どんな商品も30分でご自宅にお届け。即時小売が店舗を救う6つのメリット(3/17)
  • vol.271:DeepSeekはほんとうに危険なのか。生成AI時代のセキュリティの考え方(3/10)
  • vol.270:杭州の六匹の小龍。杭州市はなぜイノベーション都市になることができたのか(3/3)

2025年3月のバックナンバーを購入する

2025年2月配信分
  • vol.269:ドミノピザの奇跡。四半世紀鳴かず飛ばずだったのに、なぜ突然黒字化が可能になったのか(2/24)
  • vol.268:5%成長の中国の景気はほんとうに悪いのか。中国にいる景気のいい人と景気の悪い人(2/17)
  • vol.267:DeepSeekショックの本質とはなにか。「米中」ではない、ほんとうの対立軸とは(2/10)
  • vol.266:厳しいゲーム規制は効果があがったのか。子どもたちの生活とゲーム産業に与えた影響(2/3)

2025年2月のバックナンバーを購入する

2025年1月配信分
  • vol.265:オーストラリア戦略政策研究所からの警告。中国の先端技術独占が限界を突破(1/27)
  • vol.264:ドローンを活用するのはもはや常識。農業から公共、医療まで、60の活用事例(1/20)
  • vol.263:低空経済はどこまで進んでいるのか。主役はeVTOL(電動垂直離着陸機)による旅客輸送と貨物輸送(1/13)
  • vol.262:2024年に話題になった消費関連の7つのキーワード。C2Mの傾向がますます深まっている(1/6)

2025年1月のバックナンバーを購入する

2024年12月配信分
  • vol.261:AIを1000人、マインクラフトの町に住まわせてみたら。文明が生まれた。合議制AIエージェントの可能性(12/30)
  • vol.260:返品の仕組みでEC化率はあげられる。返品制度のメリットとデメリットとは(12/23)
  • vol.259:中国EVは過剰生産に陥っているのか。赤字経営でも値下げをするNEVメーカーが描く未来展望(12/16)
  • vol.258:夢の次世代電池「全固体電池」はいつ登場するのか。その技術課題と各社の動向(12/9)
  • vol.257:BYDはなぜ強い?答えは、コア技術+エンジニアの合理性を活かした経営(12/2)

2024年12月のバックナンバーを購入する

2024年11月配信分
  • vol.256:中国企業が参入すると低価格競争が始まる。東南アジアのどの国でこの悪性の競争が起こりやすいのか(11/25)
  • vol.255:オタクがショッピングモールを救う。オフライン消費を復権させた潮玩と二次元(11/18)
  • vol.254:国慶節の人手は7.65億人、国内旅行は完全復活。自分の時間を楽しむ慢充旅行とは(11/11)
  • vol.253:2024年上半期、消費者トラブルトップ10。職業閉店人、提灯定損、ビッグデータ殺熟などが問題に(11/4)

2024年11月のバックナンバーを購入する

2024年10月配信分
  • vol.252:中国でも生成AIの幻滅期に。AIはエージェントに進化をする。アリペイ、タオバオの取り組み(10/28)
  • vol.251:人類が体験したことがない速度で進む中国の高齢化。シルバービジネスに有用な考え方とは(10/21)
  • vol.250:アップル税をめぐってテンセントとアップルが深刻な対立。最悪の場合はWeChatの配信停止も。アップストアの問題とは(10/14)
  • vol.249:スターバックスがカフェ競争から離脱。外資系飲食チェーンに圧倒的に足りていない製品イノベーション(10/7)

2024年10月のバックナンバーを購入する

2024年9月配信分
  • vol.248:ピンドードー、Temuはなぜ常識外れに安いのか。中国で始まっているBOPビジネスの拡大(9/30)
  • vol.247:所得は増え、物価もあがり、消費も増えている。それでもデフレだと言われる中国経済の謎。鍵は、口紅効果と消費のドーナツ化(9/23)
  • vol.246:インフルエンサーの時代は終わった。私域×KOCマーケティングの3つの原則。名創優品の事例から(9/16)
  • vol.245:アップルの生産拠点は中国からインドへ。そして再び中国へ。アップルが描くアジアサプライチェーンの布陣(9/9)
  • vol.244:マイクロドラマはエンタメとして定着をするのか。低俗、短絡、低品質である一方、ビッグネームの参入やビデオ生成AIの導入も(9/2)

2024年9月のバックナンバーを購入する

2024年8月配信分
  • vol.243:クッキー規制により大変革が起きているネット広告。中国で進むファーストパーティーデータとO2O(8/26)
  • vol.242:中国越境ECvs巨人アマゾン。Temu、SHEINの低価格攻勢とアマゾンの攻防(8/19)
  • vol.241:小米SU7誕生秘話。勇気とは恐れない心ではなく、恐れに直面しても揺らがない心(8/12)
  • vol.240:AI時代にいちばん不足するのは電力。中国はどうやって電力を増やそうとしているのか。「東数西算」工程とは(8/5)

2024年8月のバックナンバーを購入する

2024年7月配信分
  • vol.239:中国の3人の天才少年。30代のイノベーターが中国スタートアップの流れを変えた(7/29)
  • vol.238:中国チェーンはなぜ原宿に出店をしたがるのか。原宿に出店する4社で異なる海外戦略(7/22)
  • vol.237:Soraを超えたビデオ生成AI「Kling」(クリング)。その6つの優れた特長(7/15)
  • vol.236:BYDは日本市場で地位を確保できるのか。BYDの本当の黒船「DM-i」技術とは(7/8)
  • vol.235:中国で人気爆発のサイゼリヤ。「安さ」だけではない、サイゼリヤの飲食版SPA(7/1)

2024年7月のバックナンバーを購入する

2024年6月配信分
  • vol.234:Temuはなぜ常識を超えて安いのか。創業者の「資本主義の逆回転」と安さの本質(6/24)
  • vol.233:課題噴出の中国ライドシェア。過当競争により業績悪化、運転手のモラル低下(6/17)
  • vol.232:中国市場でiPhoneのシェアが急減。2世代遅れのファーウェイが性能でiPhoneと肩を並べることができている秘密(6/10)
  • vol.231:中国のインバウンド旅行が7割まで復活。旅行ガイドの中心になる小紅書(6/3)

2024年6月のバックナンバーを購入する

2024年5月配信分
  • vol.230:中国のペット事情と小紅書。アンテナショップとして活用される小紅書(5/27)
  • vol.229:平替とはどのような消費行動か。影響を受けるブランドと受けないブランド(5/20)
  • vol.228:EVの普及シナリオはどのようになるのか。中国のEVシフトを振り返る(5/13)
  • vol.227:発売後27分で完売をした小米初のEV「SU7」。創業者、雷軍のしたたかなプレゼン術(5/6)

2024年5月のバックナンバーを購入する

2024年4月配信分
  • vol.226:自動運転はどこまで進んでいるのか。公道テストで99.56%をマークする実力(4/29)
  • vol.225:成長してきたWeChatのライブコマース。新興ブランド、中年男性ターゲットに強い特徴(4/22)
  • vol.224:TikTokは米国で配信禁止になってしまうのか?米国公聴会で問題にされた3つのこと(4/15)
  • vol.223:電気自動車EVはオワコンなのか?中国で克服されるEVの弱点(4/8)
  • vol.222:儲かるUI/UX。実例で見る、優れたUI/UXの中国アプリ(4/1)

2024年4月のバックナンバーを購入する

image by: Photo Agency / Shutterstock.com
1 2 3 4

知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード 知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード 』(2026年1月5日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

初月無料お試し購読OK!有料メルマガ好評配信中

知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード

[月額550円(税込) 毎週 月曜日 発行予定]
急速に発展する中国のITについて、企業、人物、現象、テクノロジーなど、毎回1つのテーマを取り上げ、深掘りをして解説をします。

いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー