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波乱相場で狙う3月末高配当株11選~アナリストが厳選する注目セクターと銘柄選びの核心=大畠典仁

商社・エネルギーセクターの高配当銘柄

総合商社やエネルギー企業の多くが、資源ビジネスやインフラ事業で安定したキャッシュフローを確保し、それを株主に積極的に還元しています。

近年は地政学リスクの高まりによって、原油などの資源価格が上昇する場面が散見されます。資源価格上昇時には、販売価格が上昇したり、在庫評価額が増加したりするとの期待から、商社株やエネルギー企業が相対的に強含みやすいです。

<三菱商事(8058)>

三菱商事<8058> 週足(SBI証券提供)

三菱商事<8058> 週足(SBI証券提供)

配当利回り:2.04%(2026年3月19日終値時点)

総合商社の中でも安定した利益成長を続けている三菱商事。2025年4月3日に発表した「経営戦略2027」では、1株当たり110円を起点とする累進配当政策方針を掲げています。資源ビジネスと非資源ビジネスの両輪で収益を確保し、自社株買いも含めた株主還元にも積極的です。

足元では原油などの資源価格の上昇を背景として、堅調な株価推移を見せており、高配当株としての妙味は薄れつつあります。しかし、原油高やインフレをヘッジする目的で買いを入れるのであれば、今後も有望な投資対象となるでしょう。

<ENEOSホールディングス(5020)>

ENEOSホールディングス<5020> 週足(SBI証券提供)

ENEOSホールディングス<5020> 週足(SBI証券提供)

配当利回り:2.49%(2026年3月19日終値時点)

ENEOSホールディングスは、日本最大級のエネルギー企業。石油精製やエネルギー供給を担っています。第4次中期経営計画の期間中(2025-2027年度)に1株30円を起点とする累進配当を導入し、3カ年平均で在庫の影響を除いた当期利益の50%以上を配当と自社株買いで還元する方針も示しています。

資源価格に左右されやすい業績を前提にしつつも、還元方針を明確にしているため、原油価格が上昇するなかでは特に評価が高まりやすい銘柄です。

その他の注目高配当銘柄一覧

銀行、通信、商社・エネルギーセクター以外にも、高配当銘柄は多数存在します。収益基盤が比較的安定している高配当企業をアナリストがピックアップして紹介します。

<フージャースホールディングス(3284)>

フージャースホールディングス(3284)週足(SBI証券提供)

フージャースホールディングス<3284>週足(SBI証券提供)

配当利回り:5.91%(2026年3月19日終値時点)

地方の中心市街地における分譲マンションやシニア向け分譲マンションに強みを持つ不動産会社。
物件の引き渡し時期に左右され四半期ごとの収益は振れやすいものの、26年3月期は3期連続増収、5期連続増益を見込むなど、安定成長を続けています。

中期経営計画では「配当性向40%以上、かつDOE4%以上」を還元方針に掲げています。地方実需の強さと還元方針の明確さは魅力ですが、不動産株なので長期保有にあたっては、金利動向の影響などを確認する必要があります。

<UTグループ(2146)>

UTグループ<2146> 週足(SBI証券提供)

UTグループ<2146> 週足(SBI証券提供)

配当利回り:5.54%(2026年3月19日終値時点)

製造業向け人材派遣・請負の大手です。26年3月期第3四半期累計(4-12月)の売上高は前期比8.4%減の1,253億円、営業利益は同22.8%増の80億円となり、利益率改善で増益を確保しました。

還元面では、26年3月期から配当性向100%を基準とする方針を採っており、第3四半期配当も実施済みです。配当性向が高いため、今後業績が悪化した場合には減配リスクが高まると考えられます。

長期保有にあたっては、利益率の改善と増益基調が続くか、採用環境や主要顧客の生産動向を確認していく必要があります。

<MIXI(2121)>

MIXI<2121> 週足(SBI証券提供)

MIXI<2121> 週足(SBI証券提供)

配当利回り:4.59%(2026年3月19日終値時点)

MIXIは「モンスターストライク」を柱にしながら、スポーツ、家族アルバム「みてね」、公営競技関連などへ事業を広げている会社です。26年3月期第3四半期累計(4-12月)の売上高は1,164億円で前年同期比5.5%の増収だった一方、営業利益は同22.7%減の131億円に落ち込みました。主力のデジタルエンターテインメント事業が伸び悩んでいる一方、スポーツ事業の育成など収益源の分散化を推進している途上にあります。

とはいえ、26年3月期通期のEPS(1株当たり純利益)が199.7円であるのに対して、年間配当は120円を見込んでおり、配当性向は約60%と極端に高いわけではありません。配当を続ける余力があるうちに、収益源の分散化を進め、安定したキャッシュフローを稼ぎ続けられるかが今後の鍵を握ります。

<日本M&Aセンターホールディングス(2127)>

日本M&Aセンターホールディングス<2127> 週足(SBI証券提供)

日本M&Aセンターホールディングス<2127> 週足(SBI証券提供)

配当利回り:4.58%(2026年3月19日終値時点)

中堅・中小企業向けM&A仲介の大手で、2026年3月期第3四半期累計(4-12月)の売上高は前年同期比26.5%増の377億円、経常利益は同46.8%増の157億円と大幅増収増益を達成。成約件数は810件、1件当たりM&A売上高も45.1百万円まで伸びており、案件数と単価の両方が改善しています。

配当は2026年3月期も前期と同じ年間29円予想ですが、このうち6円は特別配当です。つまり利回りの見た目ほど、すべてが恒常配当ではありません。

会社は中期経営目標期間中の「配当性向60%水準以上」を基本方針として継続していますが、足元の29円は特別配当込みである点には注意が必要です。業績回復は追い風ですが、来期以降の配当水準は、業績の拡大が続くかに左右されます。

<オリエントコーポレーション(8585)>

オリエントコーポレーション<8585> 週足(SBI証券提供)

オリエントコーポレーション<8585> 週足(SBI証券提供)

配当利回り:3.86%(2026年3月19日終値時点)

オリエントコーポレーションは信販・カード・保証を主力とする大手金融会社。26年3月期第3四半期累計(4-12月)の営業収益は前年同期比1.9%増の1,859億円、経常利益は同33.6%増の113億円と増収増益でした。決済・保証事業や銀行保証事業の伸長が業績を支えています。

年間配当は40円を予想しており、会社は安定的かつ継続的な株主還元を基本に、連結配当性向30%をめどとする方針を示しています。足元では業績改善がみられますが、金融株らしく金利環境や貸倒関連費用の変化で利益が揺れやすい点は意識しておきたいところです。

Next: 利回りだけで選ぶのは危険!長期投資家が注視すべきことは…

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