■筑波精工<6596>の業績動向
1. 2026年3月期の業績概要
2026年3月期の業績は、売上高が278百万円(前期比17.1%増)、営業損失が32百万円(前期は44百万円の損失)、経常損失が32百万円(同45百万円の損失)、当期純損失が49百万円(同69百万円)となった。海外向け自動機ユニット及び「Supporter」の大口受注があったものの、計画していた先端半導体(AI)向け「Supporter」の売上が、客先でのテスト(評価)の遅れから次期以降にずれ込んだ。そのため売上高は前期比40百万円増にとどまり損益分岐点を下回った結果、営業損失を計上した。
製品別売上高は、「ステージ」が172百万円(前期比4.5%減)、「Supporter」が52百万円(同8.1%減)、「自動機」は53百万円(前期は売上計上なし)であった。「ステージ」については、量産前案件が進行していたが、予定より約半年遅れたことなどから、売上高は微減となった。「Supporter」においても、先端半導体(AI)向けが客先でのテスト(評価)の遅れにより、約60百万円が次期以降にずれ込んだことから前期比で減収となった。
自己資本比率は53.1%と財務基盤は堅守、早期の黒字転換が急務に
2. 財務状況
2026年3月期末の資産合計は前期末比73百万円減の259百万円となった。流動資産は同73百万円減の256百万円となった。主に現金及び預金の減少69百万円、売掛債権の増加1百万円、棚卸資産の減少5百万円による。固定資産は、同0.5百万円減の2百万円であった。
流動負債は同4百万円減の46百万円となった。主な変動要因は、電子記録債務が7百万円減少、未払法人税等が5百万円減少、1年内返済予定の長期借入金が10百万円増加したことによる。固定負債は同19百万円減の75百万円となったが、主に長期借入金が22百万円減少したことによる。この結果、負債合計は同24百万円減の121百万円となった。
純資産については、資本の組み換えを行っており、資本金が817百万円減、資本準備金が857百万円減少し、その他資本準備金に振り替えられた。純資産合計は同49百万円減の137百万円となった。2026年3月期末の自己資本比率は53.1%(前期末56.2%)となり、現金及び預金は209百万円で、現時点では問題ない水準だが、今後も損失計上が続くようであれば、債務超過に陥るリスクも否定できず、今後の財務状況は注視が必要である。
2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは45百万円の支出となった。主なプラス要因としては、減損損失8百万円、貸倒損失8百万円、棚卸資産の減少5百万円などで、主な支出要因は税引前当期純損失48百万円、売上債権の増加3百万円、仕入債務の減少6百万円などであった。投資活動によるキャッシュ・フローは有形固定資産の取得に伴い10百万円の支出となった。財務活動によるキャッシュ・フローは長期借入金の返済により12百万円の支出となった。この結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前期末比69百万円減少し、149百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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