米イラン和平協議進展で原油価格は続落の基調にある。しかし、市場のインフレ懸念はさほど払拭していない。米短期金融市場は依然、年内1回半の利上げを織り込みドル買いを後押しした。
ハト派傾斜が想定されていた連邦準備制度理事会(FRB)のウォーシュ新議長は先週開催された連邦公開市場委員会(FOMC)での就任以降初めてとなる会見において、想定外にインフレを目標値に戻すことを重要視するタカ派姿勢を示した。
バンク・オブ・アメリカのエコノミストは、FRBが9月、10月、12月と連続で25ベーシスポイントの利上げを実施、年内75ベーシスポイントの利上げで政策金利を4.25%-4.5%に設定することを予想している。同氏は、新議長の最新コメントは、政策当局者がインフレリスクへの対処に傾斜している証拠だと主張。FRBの政策が「リスク管理」から、「サプライショック管理」に移行したと指摘した。
インフレが想定以上に悪化する一方、労働市場はFRBが利下げに踏み切った昨年に比べ、強まっている兆候が見られる。労働市場の減速を受け、パウエル議長は昨年75BPの利下げを「リスク管理」と説明し実行した。今年は労働市場が強まりつつあり、バンク・オブ・アメリカは第2四半期国内総生産(GDP)は前期比年率+2.8%を想定している。
今週は連邦準備制度理事会(FRB)が最も重要視しているインフレ指標となる個人消費支出価格指数(PCE)の5月分が発表される。市場エコノミストは前年比で+3.4%と、+3.3%から加速し、23年10月来の高水準となる見通し。昨年同期から70ベーシスポイント近くの上昇。インフレの思惑を後押しする可能性がある。ドルも当面高止まりする可能性がある。
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