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QDレーザ、売上成長による黒字化を目指すとともに、将来の量子ドット領域の需要拡大に備える

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2026年6月24日に発表された、株式会社QDレーザ第20期定時株主総会の内容を書き起こしでお伝えします。


第1号議案

大久保潔氏(以下、大久保):代表取締役社長の大久保潔です。本日の決議事項である議案についてここで上程し、その内容についてご説明します。

第1号議案「資本金及び資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分の件」です。本議案の内容は、当社Webサイト掲載の招集ご通知の7ページから8ページに記載のとおりです。

その概要は、現在生じている利益剰余金の欠損を填補し、財務体質の健全化を図るとともに、今後の資本政策における柔軟性と機動性の確保を目的として、資本金および資本準備金の額を減少並びに剰余金の処分を行うものです。なお、本議案が承認可決された場合も、貸借対照表上の純資産額に変更はありません。

第2号議案

第2号議案「取締役(監査等委員である取締役を除く)3名選任の件」です。監査等委員である取締役を除く取締役3名は、本総会終結の時をもって任期満了となります。つきましては、3名の選任を一括してお願いするものです。

取締役候補者はスライドに記載している3名です。大久保潔、⻑尾收、波多野薫となります。各候補者の略歴、推薦の理由等については、当社Webサイト掲載の招集ご通知の9ページから10ページに詳細を記載していますので、ご参照ください。

第3号議案

第3号議案「取締役(監査等委員である取締役及び社外取締役を除く。)に対する譲渡制限付株式の付与のための報酬決定の件」です。本議案の内容は、当社Webサイト掲載の招集ご通知の12ページから14ページに記載のとおりです。

その概要は、監査等委員である取締役および社外取締役を除いた取締役に、事前交付型の譲渡制限付株式を付与して早期かつ継続的な自社株式の保有を促し、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを強化するとともに、株主のみなさまとのより一層の価値共有を進めることを目的とするものです。

本議案をご承認いただいた場合には、取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針を改定し、譲渡制限付株式報酬を付与する予定であり、本議案の内容はそのために必要かつ相当な内容と判断しています。

また、本議案に基づき付与する譲渡制限付株式の総数の2026年5月14日現在の発行済株式総数に占める割合は0.99パーセントであることに照らしても、本議案の内容は相当なものであると判断しています。

それでは、報告事項の他、当社Webサイト掲載の招集ご通知に記載の決議事項について、ご出席の株主さまからの質問並びに動議を含めた審議に関する一切のご発言をお受けし、その後、決議事項につき採決のみを行いたいと思います。ご賛成いただける株主さまは拍手をお願いします。

(会場拍手)

ありがとうございました。過半数の賛成と認めますので、この方式で行います。それでは、報告事項および決議事項について、ご質問をお願いします。

質疑応答:東証プライム市場への移行、配当、株主優待の検討について

質問者:現在、株価が大幅に上昇しており、大変喜ばしい状況です。東証プライム市場への移行や、配当、株主優待を検討しているかについてお聞かせください。社長が「はい」とおっしゃるのであれば、株価がさらに上昇するのではないかと考えています。

大久保:株式市場での評価が上がっていることについては、大変ありがたく思っています。一方で、東証プライム市場への移行に関しては、単純に株式市場での評価だけで判断できるものではなく、社内の体制整備など、さまざまな事情が関わっています。

そのため、現時点ではそのような計画は持っていません。この件に関しては、引き続き経営課題の1つとして時間をかけて検討していきたいと考えています。

また、配当や株主優待といった株主さまへの還元についても、非常に重要な経営課題であると認識しています。ただし、当社としては、現時点でみなさまから期待されているのは成長を実現することだと考えています。

そのため、成長戦略の推進と株主さまへの還元のバランスを取ることが、重要な経営課題であると捉えています。今期はすでに公表している内容に基づき、事業計画および成長戦略を着実に進めたいと考えています。

質疑応答:今後の採用計画と平均年齢の引き下げについて

質問者:現在、御社の従業員数は50人程度で、従業員数が比較的少なく、平均年齢もやや高めかと思います。意外と少数精鋭で運営している会社なのだと感じました。ただし、会社が今後も継続していくとなると、10年後、20年後には、平均年齢がかなり上がることになるかと思います。

そのため、若手や優秀な人材を採用する必要があるのではないかと考えています。この点についてどのようにお考えなのかをお聞きしたいと思い、今回参加しました。

大久保:従業員数が50人と少なく、平均年齢が50歳を超えている中で、10年後、20年後を見据え、若い社員の採用をどのように進めていくかというご質問と承りました。ご指摘のとおり、従業員数は非常に少なく、少数精鋭で活動している一方で、平均年齢が高い状況です。

採用に関しては、昨年度に5名の社員を採用しています。人員を経営状態に合わせて確実に確保しつつ、ノウハウや知見がしっかりと伝承されるように意識して採用活動を進めているところです。今後も当社の業容拡大に伴い、採用を進めていきたいと考えています。

一方で、平均年齢を一気に下げることは難しい状況です。現在、若い人材の採用は非常に競争が激しく、当社としては、それぞれの採用候補者が専門性や技術力を持っているかどうかを重視しつつ採用を進めています。

また、当社の採用活動にもまだ工夫や努力の余地が多くあると認識していますが、日本の製造業、特に先端技術を扱う製造業では、若年層の人材が潤沢に存在しているわけではないのが現状です。

ただし、平均年齢の課題は取締役会でも重要なテーマとして指摘されており、課題であると認識していますので、その点を心掛けながら採用を進めていきます。時間はかかるかもしれませんが、業容の拡大に合わせて一歩一歩進めていき、実現を目指して取り組んでいきます。

質疑応答:MBE装置の来期稼働による対応可能社数と増設計画について

質問者:客観的に見て、御社の成長のドライビングフォースは量子ドットレーザだと考えています。

MBE(分子線エピタキシー)装置が2027年6月に立ち上がる予定とのことですが、こちらが稼働し、現状の生産能力を4倍に拡大することで、大手半導体メーカーの何社分の量産認定に対応することを想定しているのかを教えてください。

また、先日開催された坂本慎太郎さんが司会の個人投資家向けIRセミナーで、新しい戸塚の工場にはMBE装置をもう1台設置するスペースがあることをお話ししていました。2台目が導入されることで、さらに何社分の対応が可能となるのでしょうか?

加えて、将来的には受注の増加に対応する生産能力が必要になると思いますが、新しい場所を確保し、MBE装置をさらに増設する計画があるのかについても教えてください。

大久保:当社はセミファブレス業態を採用していますが、当社が自社で保有している製造設備であるMBE装置について、製造キャパシティの増加を計画しています。来年度に新たに1台のMBE装置を導入予定ですが、これによりどの程度キャパシティを拡大できるのか、長期的に増設する可能性があるのかについてのご質問と承りました。

まず、大変よくご存じで、ありがたく思います。現状では1台のMBE装置を運用していますが、昨年にリリースしたとおり、新たにもう1台の装置を導入する計画を進めており、これによりキャパシティを4倍に拡大する予定です。

ご質問の社数については、どれほどの数量であるかを推測するのは難しいと考えています。また、設備の増強は、当社のような規模の企業においては、非常に重要な判断となります。我々の規模の会社が安易な受注予測に基づき大型の設備投資を行った結果、会社の業況が非常に苦しくなったということはよくある話です。

そのため、需要の精査、設備投資のタイミング、ファイナンスの方法については、まさに会社の命運を賭けた大きな判断であると考えています。

さまざまなシミュレーションを行っていますが、現段階でその確度が十分に高まっているとは言い切れない状況です。したがって、慎重に判断しながら進めているところであり、社数でのご説明については現時点では難しいため、控えさせていただきたいと考えています。

将来像については、特に量子ドットに関する部分については、当社が主要な製品製造を担い、お客さまに提供できる体制を整えています。そのため、今後の需要拡大や受注増加に伴い、設備投資やキャパシティ拡大の戦略が非常に重要になると考えています。

現段階では量子ドットに関するすべてを自社で賄うことをさまざまな取引先にも明確に伝えており、この方針を継続する意向です。

他のIRセミナー等でもお話ししていますが、そうなると、肝心な部分はファイナンスの問題になるだろうと思っています。時間軸や規模、タイミングが非常に重要だと思いますので、その点を十分に勘案しながら進めていきたいと考えています。

質疑応答:次期中期経営計画の検討状況と公開時期について

質問者:現中期経営計画は今年度で一応完了となるかと思います。通常は現中期経営計画が完了するまでの期間に次期中期経営計画を検討していると思いますので、検討状況および公開時期について確認させてください。

次期中期経営計画は光電融合が立ち上がる非常に重要な局面になるかと思いますので、その点をどのように評価し、次期中期経営計画を検討しているのかを教えていただければと思います。

大久保:現行の中期経営計画は、2024年11月に公表しました。創業以来社長を務めていた菅原社長の体制から、当時の長尾社長の体制に移行することに伴い、どのように事業を切り替えるかといった点を中心にご説明する内容としました。

ご指摘のとおり、本年度はこの中期経営計画の3年目で、最終年度となります。そのアップデートとして今年度の事業計画を策定し、今年の5月14日に開示しました。次の中期経営計画については、現時点では議論を行っている段階であり、本日時点で明確にお答えできる状況には至っていないことを、まずご報告します。

また、「光電融合の立ち上がりをどう評価していくか?」に関してですが、当社では特に事業計画について、予測の精度を一定以上の水準にすることに注力しています。

そのために、お客さまや代理店を通じた取引先を含め、実際の需要を正確に把握し、確度の高い計画を作成することに取り組んでいます。光電融合などの立ち上がりについても、安易な市場予測に基づくのではなく、できる限りお客さまの詳細な需要動向を把握し、確度の高い計画を作成する方向で進めていきたいと考えています。

これを中期経営計画として示すのか、事業計画として示すのかは、現在社内で議論しているところです。いずれにしろ当社は、実際に製品を持ってお客さまと直接対峙しているという関係の中で将来の定量的な目標も策定するという方針で、今後も取り組んでいきたいと考えています。

質疑応答:光電融合に関する技術のキャッチアップと今後の目標について

質問者:光電融合という観点では、IOWN(アイオン)関連で「チップ間の連携を光で行う製品をリリースする」というお話をうかがいました。御社がこうした技術について、おそらくハードウェア企業とのアライアンスも関わっているかと思いますが、どの程度キャッチアップしているのかを教えてください。

さらに、将来的にチップ内での計算で量子ドットレーザを活用することは非常に夢のある技術だと思いますが、光電融合の最終的な目標としては、そのようなことを目指しているのでしょうか? これは、量子コンピュータにつながる実現可能な技術であると認識しています。このような技術要素やイメージについてお聞かせください。

大久保:光電融合の中でチップ間を接続する部分については、米国の半導体企業が主導しています。非常に大規模な予算をかけて進められているようであり、日進月歩での進化・進歩が目前で起こっていると感じています。

一方で最新状況を日本にいながらどの程度把握できているかについては、我々に限らず日本企業全体にとって非常に難しい課題であり、情報を取るための努力が必要であろうと考えています。

光電融合全般に言えることですが、チップ間の結合に関しても、基本的には光通信の技術をどこまで持ち込めるかという点から始まっている世界だと考えています。

量子ドット技術は現行の光通信には使用されていないため、大きなチャレンジとなりますが、量子ドットレーザの特性がこのアプリケーションには非常に高い適合性を持つことから、大きな可能性を感じています。

このような状況で、米国主導で進むこの分野において、量子ドットレーザの優位性を確立しつつ、顧客が目指す方向へ技術を適合させることが重要となり、当社だけでなく、顧客側でも技術開発の要素が求められています。

これらのすり合わせを積極的に進め、量子ドットレーザが一定のレベルで利用可能であることを業界全体に認知させる段階へ持ち込みたいと考えています。これが、当社が現時点で取り組んでいることです。

その先のいわゆる光コンピューティングについては、単なる光通信ではなく、計算処理をどのように行うかということになります。さまざまな発表や研究が行われており、米国のいろいろなスタートアップが新しい提案を行っていることについても認識しています。

しかし、通信技術をコンピュータ、サーバーに持ち込むという構想と、計算そのものを光で行うという構想の間には、相当程度の技術的なジャンプが必要になるだろうと感じています。光コンピューティングが実際の市場として成立し、当社の売上に寄与する段階に至るには、時間が必要だろうと考えています。

当社の研究開発においても、光を使った計算のロジックそのものは直接的な研究対象からは外れており、さらに一歩先の領域でもあります。おそらくこの分野は学術的な課題も多く、まだ多くの研究が必要とされる段階にあると思います。したがって、全体的な進展を見ながら、今後の方向性を見極めていきたいと考えています。

質疑応答:売上高拡大に向けた受注増の施策について

質問者:昨年も同じような質問をしましたが、企業の利益は売上高の中にしかないと考えています。御社の場合、売上高は受注から生まれると思います。昨年、長尾さんから「受注・売上・受注残の管理において、受注は仕事の進捗状況に応じて増減するため、受注高すべてが売上高となるわけではない」という説明がありました。

今後、売上高を上げていくためには、受注をしっかりと増やすことが必要ですので、3年、5年計画でしっかりと目標を立てていただきたいと考えています。その点についてどのようにお考えかをお聞かせください。

最後に、経営者の方に一言お贈りしたいと思います。「過去に描いた夢は、今の希望となり、将来の現実になる」ということですので、ぜひともがんばっていただきたいと思います。

大久保:売上が利益につながる中で、どのように受注を増やしていくかというご質問と承りました。我々は基本的にセミファブレス方式で製品を提供しています。現行の売上だけでなく、事業計画で掲げる売上もレーザデバイスを中心に伸ばしていくかたちで活動しています。

お客さまの数が非常に多いことから、まずしっかりとご注文をいただき、製品を供給していくことを進めています。

基本的には出荷した段階で売上を認識していますので、毎期必ず一定の受注残を残しながら決算が続いているというのが、我々の活動の特徴です。昨年度もその点についてご説明し、現在も決算説明資料に受注残の状況を掲載しています。こちらが引き続き、我々の活動の進捗を示す指標になっていると考えています。

受注を増やしていくためには、半導体レーザといっても電子部材であるため、地に足をつけた営業活動が非常に重要です。また、お客さまの期待に応えられる製品を開発・提供していくことも必要であり、若干時間を要する仕事ではありますが、極めて重要な取り組みです。これらを引き続きしっかりと進めていく方針です。

また、事業計画、さらには2024年11月に公表した中期経営計画でもお伝えしているとおり、以前は非常に多岐にわたっていた当社の事業のラインアップについて、安定した経営基盤の構築として足元でしっかり売上を立てていく事業と、成長や飛躍の追求として将来大きくジャンプする事業という2つの目標を明確に定め、引き続きそれらを両立するかたちで進めていく考えです。

現在私がご説明している内容や受注残として示しているものは、安定した経営基盤の構築に資する話となります。この中には、もちろん開発要素も含まれています。また、営業面の要素も非常に大きく、さらに安定した生産や歩留まりの確保といった製造業として取り組むべき一連の事項も確実に行っていく予定です。

この両輪をしっかり回して、安定した基盤の上で成長機会を的確に捉え、経営を推進していきたいと考えています。

質疑応答:経営観の市場への共有について

質問者:私は今回初めて御社の株主総会に参加しましたが、大久保さんのご説明が非常にわかりやすく、聡明な方だと感じました。その中で、大久保さん、長尾さん、菅原さん、それぞれが御社に対する見解を持っているのではないかと思いました。

その中で、統合報告書のような大きなものとまではいかなくとも、お三方それぞれが1年間の事業を振り返り、自分たちの視点や考えをまとめた内容を発信することも有益ではないかと感じました。

もちろん開示可能な情報とそうでない情報があるとは思いますが、御社は企業として成長しはじめていますので、これからそうした内容を発信することで、資本市場との対話をさらに強化することができるのではないかと考えています。

大久保:ご質問は、創業社長の菅原から長尾、そして私へと経営が移行する中で、経営観を含め、統合報告書などのかたちでマーケットに示すべきではないかという内容と承りました。

まず、私は上場後に会社としてIRで使用してきた資料やメッセージを、現時点で私が伝えたいメッセージや方向性に合うように書き直す作業を続けています。今年度公表している決算説明資料も、それに従って書き換えています。

すべて速やかに書き換えることが望ましいのですが、時間がかかる部分もあります。しかし、会社からIRとして発信するメッセージについては、会社が考える方向性をより正確に示せるように作り直しています。

また、本日もそうですが、他のさまざまなIRイベントでも、私自身の言葉で市場にご参加いただいているみなさまにメッセージを直接届けることを心掛けています。

一方で、統合報告書については、現在のところ作成予定はありません。書類の名称は異なるものの、マーケットで求められている資料や開示を通じて、経営の考え方を打ち出していこうと取り組んでいます。

株主総会やその他の機会においても、マーケットや投資家のみなさまとの対話は重要であると認識し、これを継続していきたいと考えています。このような場を通じて、当社の方向性をご理解いただけるよう、引き続き努めていきます。

質疑応答:情報セキュリティおよび産業スパイ対策について

質問者:御社はすごい技術をお持ちだと思います。それゆえに、さまざまなところから情報や技術を盗み取ろうとする動きもあると思います。それに対する情報セキュリティや産業スパイへの対処・対応についてお聞かせください。

大久保:当社の技術情報は非常に重要なものであり、技術を会社の核とする企業として、十分に配慮しながら取り組んでいます。

まず、知財化・権利化が可能な技術については、確実に知財化・権利化を進めていきます。また、ノウハウなどに関しても、それに関与する人員数や、誰が何を行っているのかを明確に把握し、不注意による技術漏洩が起こらないよう努めています。

それから、共同研究など必要な技術開発については、しっかりと進めるべきだと考えています。一方で共同開発における情報の取り扱いや、共同研究から生まれる新しい技術情報の管理についても、慎重に検討しながら取り組んでいます。

また、基本的な情報セキュリティ体制を構築していますが、産業スパイに対しては、映画に登場するような高度な産業スパイに完全に対応できるかというと、現時点では一般的な対応にとどまっている状況です。

例えば、どのようなところとどのような内容で共同研究を行うかについても、情報管理、特に当社の技術の根幹に関わる部分の取り扱いには細心の注意を払っています。契約書の構成を含め、そのような点を意識して対応しています。このように、技術情報の重要性を十分に認識しながら、日々の活動に取り組んでいます。

質疑応答:ビジョンサポート機器の販売促進方法について

質問者:製品の体験スポットに関する質問です。私は裸眼で0.1あるかないかという、いわゆるロービジョンの境界付近におり、「RETISSA(レティッサ)」に非常に強い興味を持ちました。確かめる必要があると思い、「ショールームに行きたい」と問い合わせましたが、ショールームはないということで、横浜のデパートのメガネサロンを紹介していただきました。

一方で、デパートの専門店に電話して予約を取り、訪問するのは、かなりハードルが高く、非常にストレスを感じました。製品に対して強い興味を持っていましたが、それでも敷居の高さを感じました。

体験というのは、少しでも興味を持った人やその周りの人々も含めて、誰もが気軽に利用できるものであるべきだと考えています。

また、偶然、新聞記事で戦争経験を語る人々の話を読みました。その中で、「視力が衰え、軍歴を示す資料を見ることはできなくなったが、記憶は今でも鮮明だ」といった内容が綴られていました。このような人々にも、これらの製品を届けられればと考えています。

現状では、「RETISSA」などの製品がまるで研究室内の精密機器のごとく置かれている状態にあると強く感じています。

その上で、顧客となるロービジョン層やその境界の方々を含め、販売促進のアプローチについて、どのようにお考えなのかをお聞かせください。私としては、プッシュ型のアプローチを取らない限り、こうした人々には届きにくいのではないかと考えています。

大久保:当社のビジョンサポート機器について、より体験しやすく、気軽に利用できることも含めた販売促進方法についてのご質問と承りました。

本年5月14日には、ビジョンサポートの新製品として「RETISSA VIEWCLEAR(レティッサ ビュークリア)」を発表しました。本日も体験していただけるよう、会場に機器を準備しています。

まず経営視点で考えると、当社は2018年以降、視覚情報機器の分野で活動を続けてきましたが、非常に強いファンの方が存在し、強い需要があることがわかっています。

ただし、この需要は大きな市場規模を持つものではないとも認識しています。また、販売活動についても、長期にわたる地道な取り組みを通じて、着実にファンの方々へ製品をお届けできる可能性がある一方で、一気に販売が進むようなものではないということも経営として把握しています。

こうした観点も踏まえ、事業モデルを見直すかたちで、今回「RETISSA VIEWCLEAR」という新製品を発表しました。その中で、販売方法に関しても従来のやり方を見直し、より促進できる方法を引き続き検討していきたいと考えています。

当社は小規模な組織のため、一度に全国展開するような大規模な取り組みにチャレンジすることは難しいと考えています。例えば今日の会場での体験会など、市場環境やビジネスの特性を踏まえながら、妥当な手法を模索しつつ、少しずつですが着実に認知を広げていけるよう努めていきたいと考えています。

また、当社は現在、戸塚に2拠点構えていますが、そのうち戸塚駅前にある横浜戸塚サイト(YTS)というオフィスにはレーザ・オプティカルソリューション事業部が入居しており、体験も可能です。もし本日お試しいただく時間がない場合は、ぜひYTSにお越しいただき、体験していただければと思います。

質疑応答:宇宙産業・防衛産業への参入の可能性について

質問者:ロービジョンの方の視覚をサポートする技術を開発している企業ということで、数年前に支援したいと思い、株主になりました。特許に関する合意が難しい部分もあると考えていますが、技術というのは個人の頭の中にあるため、技術者の流出を防ぐことも含めて、対応していただければありがたいと思います。

質問としては、御社の技術は、宇宙産業など小型衛星に搭載してレーザで精密な地図を作成する用途や、防衛産業や国防という観点でも相性が良いように思います。そのあたりについて、お話しいただける範囲でお願いします。

大久保:ご質問は、当社の活動全般に関して、宇宙産業、小型衛星、防衛産業などへの関わりについてと承りました。当社には、レーザデバイス事業部とレーザ・オプティカルソリューション事業部という2つの柱があります。現状では、顧客数や活動量において、レーザデバイス事業部が中心となっています。

一方で、レーザ・オプティカルソリューション事業部については、レーザデバイス事業が接している産業領域の顧客層を中心に、よりBtoBに近い分野でしっかりビジネスを構築する方向で動いています。現在、会社としては、産業領域でのレーザおよびレーザ応用製品における顧客の需要を捉え、その方向に大きくシフトしている状況です。

その中で、産業分野の中でも特に伸びている領域や、当社の既存の活動領域に近い領域については積極的に参入を狙っていきたいと思っています。

一方で、バリューチェーンやサプライチェーンが比較的長い領域では、最終的なアプリケーションについて、当社のレーザやレーザ応用製品を購入いただける顧客がどのようにその領域につながっているかが完全にはわからない部分も多くあります。これは当社に限らず、電子部品や電子材料を扱う企業全般に共通するものだと思います。

そのような意味では、産業全体として成長している領域については、当社のお客さまや代理店を通じてより強い需要が顕在化してくると考えています。このような需要については、当社としても売上をしっかり伸ばしていけるよう取り組んでいきたいと考えています。

現時点では、例えば半導体関連分野が強いという手触り感を持っています。しかし、これは当社のお客さまのさらに先のお客さま、あるいはさらにその先など、当社からはやや遠い距離感があります。

そのため、戦略性をもって狙う領域に取り組むことと、目の前のお客さまとのビジネスを拡大させていくことのバランスを取り、どのようにアクセルを踏むかをきめ細かく検討しながら進める必要があると考えています。こうした観点に基づき、将来性のある領域について取り組んでいきたいと思っています。

質疑応答:光SSDに関連する研究開発について

質問者:光電融合に関する部分を、もう少し具体的にお願いします。光SSDについて、各社で研究開発を進めていると思います。

御社でもそのような製品に関連する技術をお持ちだと思いますが、研究開発は現在どの程度進んでおり、実際に光SSDの製品として市場に出るのはどのくらいの時期になるか、差し支えない範囲で教えてください。

大久保:光SSDの取り組みについてのご質問と承りました。先ほどのお話と重複しますが、我々が現在注目しているのは、光通信の応用分野、特に量子ドットレーザを活用した事業です。

当社のレーザデバイスは、基本的に産業用途向けに販売しています。そのため、通信用途は現時点では当社の主要な売上を構成するものではありません。したがって、通信分野におけるさまざまな新しいお客さまを開拓し、新しい市場にチャレンジしているのが現在の状況です。

光SSDのようなメモリ関連の将来製品になる領域について、当社の現在のお客さまが取り組んでいる可能性がまったくないとは言い切れませんが、現状ではそれが当社の研究開発テーマに含まれているわけではありません。

当社のレーザデバイス、特に量子ドットレーザは、世の中でまだほとんど実用化されていない新しい技術です。これまで量産目的でご購入いただいたお客さまもいらっしゃるものの、半導体レーザの市場全体で見れば、依然として非常に新しいデバイスだと言えます。

この量子ドットレーザをどのように普及させていくかに取り組んでいる中において、量子ドットレーザを使った新しい領域の研究開発については、お客さま経由でさまざまな情報を集めていくというアプローチになっているのが現状です。

質疑応答:コーポレート・ガバナンス報告書における元代表取締役の情報開示について

質問者:コーポレート・ガバナンスと情報開示についてです。正直、非常に問題があると思っています。具体的に説明します。コーポレート・ガバナンス報告書の提出は上場会社に求められており、御社も提出しています。提出先は東京証券取引所であり、当然ながら内閣府の外局である金融庁が監督省庁になります。

御社のコーポレート・ガバナンス報告書には、1点非常に不自然な点があります。退任した代表取締役に関する事項の記載について、多くが欠落しています。

具体的には、氏名、役職、地位の記載はありますが、業務内容、勤務形態・条件(常勤・非常勤・報酬の有無等)、任期などがすべて非開示となっています。このような例は見たことがありません。

これは、ある意味「言いたくない」という意思表示なのではないかと考えました。元代表取締役には勤務実態がなく、オーナーでもなく、私が知る限りでは、資金調達中にストックオプションを行使している人物だったと認識しています。

そのような方に対し、赤字の会社が数千万円規模の報酬を支払っているとなると、ガバナンス上の不備を疑われても仕方がないと思います。さらに、前社長と現社長の間でなんらかのバーター取引が行われていた可能性も否定できず、これは上場会社として決して許されることではないと考えています。

御社として全社黒字化が必達だと思う中で、開示すべき事項はきちんと開示すべきではないかと思います。元代表取締役の条件などの実態に関して、開示する予定はありますか?

また、複数の上場会社での取締役経験をお持ちの方や弁護士の方が取締役にいらっしゃる中で、なぜこのような不備が発生したのかも疑問です。あえて目をつぶっているのか、元社長に対する忖度があるのか、株主に対して社長および内田常勤監査等委員からの明確な説明をお願いします。

大久保:ご質問は、コーポレート・ガバナンス報告書における、元代表取締役である菅原充の記載に関するものと承りました。コーポレート・ガバナンス報告書の作成の趣旨に則った記載になっているかについては、現在事務局で確認中ですので、少々お待ちください。

まず、活動の実態についてです。「勤務実態がない」とご指摘いただきましたが、しっかりと活動していただいています。また活動内容に応じた処遇や勤務形態へ変更を行っており、現在は顧問として活動しています。具体的な成果については、取締役会等でも報告・共有していますが、例えば昨年、台湾の工業技術研究院(ITRI)および東京大学との共同研究について公表しました。この研究テーマおよび研究体制の取りまとめを菅原顧問が主導し、社内の担当部署が活動をフォローする体制を固めて実行したものです。

この取り組みの内容そのものについても社内で厳正に判断し、その妥当性および有効性を確認しています。また、実際の研究開発はレーザデバイス事業部がしっかり対応しています。

以上の点から、特にガバナンス面で異常と思えるようなことは行っていないことをご報告します。

内田悟氏:常勤監査等委員の内田です。会社のルールブック上では、監査等委員会および監査等委員の主な職務は、取締役の活動状況のモニタリングです。

コーポレート・ガバナンス報告書に記載されている事項について、監査等委員の目が完全に届いているかというと、正直に申し上げて難しい部分もあると感じています。しかし、本日ご指摘いただいたとおり、これからも配慮しながら注視していきたいと思います。

大久保:コーポレート・ガバナンス報告書について補足します。現在開示しているのは昨年度のものですが、今年度開示するものはアップデートしており、そちらでは業務内容等も記載したかたちで開示する予定です。

繰り返しになりますが、菅原顧問にはしっかりと活動していただいており、その活動に見合った処遇に変更しています。株主のみなさまに誤解を与えないよう、適切に開示していきたいと考えています。

質疑応答:在庫保有期間について

質問者:御社でしか作れない製品について、何ヶ月分程度の在庫を保有しているのかを教えてください。もちろん、答えられる範囲でかまいません。

大久保:当社の在庫保有期間についてのご質問と承りました。当社は基本的にセミファブレスで製品をお客さまに提供しています。その中で、多くのものは受注後にファブレスで生産し、お届けしています。

したがって、お客さまに一定のリードタイムをいただき、製品を供給することが、会社全体の取り組みの核になっています。

以前は、視覚情報デバイス事業においてコンシューマー向けのBtoC型の事業を展開していました。この場合、どうしても自社に一定の在庫が発生してしまいますが、昨年度から大きく方向を転換する取り組みを進めてきました。

事業をBtoB型に移行することで、特に販売の見通しが難しい製品の在庫を徹底的に削減することが可能となり、現在その成果が確実に表れてきていると考えています。

今年度は、レーザ・オプティカルソリューション事業部では「RETISSA VIEWCLEAR」という製品を出しました。この製品は、組織全体がBtoBに軸を置く中でのBtoC向け製品として展開していますが、ビジネスモデルを徹底的に改良しています。

これは、パートナーとの合意を基に実現したものであり、在庫リスクを当社として妥当なレベルにコントロールしながら事業を進めることができています。そのため、当社では過大な製品在庫を抱えることなく、しっかりと運営できていると考えています。

採決

報告事項および決議事項に関して十分に審議を尽くしましたので、これをもって質問・審議に関する一切のご発言を終了し、議案の採決に移ります。ご賛成いただける株主さまは、拍手をお願いします。

(会場拍手)

ありがとうございました。過半数の賛成と認めますので、議案の採決に移ります。

第1号議案

それでは、第1号議案「資本金及び資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分の件」を採決します。本議案にご賛成いただける株主さまは、拍手をお願いします。

(会場拍手)

ありがとうございました。議決権行使書およびインターネット等によるご賛成を合わせ、3分の2以上の賛成をもって、本議案は原案どおり承認可決されました。

第2号議案

第2号議案「取締役(監査等委員である取締役を除く)3名選任の件」を採決します。本議案にご賛成いただける株主さまは、拍手をお願いします。

(会場拍手)

ありがとうございました。議決権行使書およびインターネット等によるご賛成を合わせ、過半数の賛成をもって、本議案は原案どおり承認可決されました。

第3号議案

第3号議案「取締役(監査等委員である取締役及び社外取締役を除く。)に対する譲渡制限付株式の付与のための報酬決定の件」を採決します。本議案にご賛成いただける株主さまは、拍手をお願いします。

(会場拍手)

ありがとうございました。議決権行使書およびインターネット等によるご賛成を合わせ、過半数の賛成をもって、本議案は原案どおり承認可決されました。

以上をもちまして、本日の目的事項はすべて終了しましたので、本総会は閉会とします。

それでは、この機会に本日選任された取締役をご紹介します。大久保潔、長尾收、波多野薫です。よろしくお願いします。

株主のみなさまには熱心にご審議いただき、誠にありがとうございました。引き続き、変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願いします。これにて散会とします。ありがとうございました。

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