トランプがアメリカの第45代大統領に正式に就任するまでには、二つの大きな関門が待ち構えています。彼らは諦めていません。いまだヒラリー大逆転の目も残されているのです。(『カレイドスコープのメルマガ』)
※本記事は、『カレイドスコープのメルマガ』 2016年11月24日第181号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。本記事で割愛した全文(5000文字以上)もすぐ読めます。
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ヒラリー・クリントン大逆転の可能性はまだ残されている
538人の大統領選挙人の抱き込み戦術に取り掛かるヒラリー派
一般投票で大統領選に勝利したドナルド・トランプがアメリカの第45代大統領に正式に就任するまでには、二つの大きな関門が待ち構えています。
ひとつは、12月19日、州ごとに開かれる各州・選挙人集会で、全米538人の「大統領選挙人」のうち、「過半数の270人以上がトランプに投票すること」。
ひとつは、「来年1月20日に行われる大統領就任式を無事に乗り切ること」です。
大統領選の興奮さめやらず、未だに多くの人々がトランプの勝利に酔いしれ、彼のホワイトハウスが世界の貧困化に歯止めをかけてくれると夢を馳せています。
しかし、まだリラックスできる状況ではなく、今後2か月間は警戒をゆるめることはできません。まず、第一の関門…それは、12月19日にやってきます。
アメリカの間接選挙制度では、11月8日に行われた一般投票は、あらかじめ決められていた州ごとの大統領選挙人に、最終的に大統領を決める権限を与えるかどうかを決めるための選挙です。
その大統領選挙人は、来月19日、全50のそれぞれの州都に集まってアメリカ合衆国の次期大統領を最終的に決める投票を行うのです。
11月8日の投票によってトランプが獲得した大統領選挙人の数は290人超ですから、彼らのすべてが12月19日に、トランプに票を入れれば、過半数の270人を超えるので、そのとき第45代大統領がドナルド・トランプに確定するのです。
11月8日後も、トランプ攻撃の手を緩めないアメリカの主流メディアが、「急にトランプの態度がジェントルマンになった」と書きたてるのは、この290人超の大統領選挙人が裏切って、ヒラリーに票を入れる可能性をトランプ陣営が懸念していることを示しているのです。
アメリカ大統領選の歴史を通して、全米538人の大統領選挙人の99%が、11月の一般投票で示されたアメリカの有権者の民意を反映して、12月の大統領選挙人による投票においても同じ大統領候補に票を入れてきました。
しかし、敗北した民主党が、十分な勢いでさまざまな工作を仕掛け、大統領選挙人の勢力図を塗り替えることができれば、ヒラリー・クリントンが12月19日に逆転勝利をおさめる可能性さえ残されているのです。
12月19日の直前になってから寝返るような、そうした不誠実な大統領選挙人は、今までいませんでした。
しかし、アメリカという国家を完全に手中にした「アメリカ株式会社」のグローバル・エリートたちは、決してあきらめていないのです。