米国で急成長を遂げている高級ハンバーガー店「Shake Shack」の成功の秘密を探ります。飲食業としては利益率が非常に高く、成長率も高い事業を展開しています。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)
※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2018年3月27日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
SearchMan共同創業者。東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻 博士課程修了(工学博士)。元・楽天株式会社執行役員(当時最年少)、元・東京大学工学系研究科助教、元・スタンフォード大学客員研究員。
日本でも店舗拡大中。利益を最大化するユニークな経営指標とは?
ニューヨーク発の高級ハンバーガー店
今回は、アメリカで急成長を遂げている高級ハンバーガー店「Shake Shack」を取り上げたいと思います。
最近日本にも進出したので、聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。Shake Shackというのは文字通り高級ハンバーガー店です。
ビジネスモデルとしてはいわゆる飲食業になりますが、利益率が非常に高く、成長率も高い事業を展開しています。
YoY+32%とハイペースで成長
2017年10月~12月期の決算を詳しく見てみましょう。
売上は四半期当たり$96M(約96億円)で、YoY+32%という非常に早いペースで成長しています。
Shack-Level Operating Profitというのはいわゆる「本社コスト」を除外した店舗部分だけでの利益になりますが、こちらは四半期で$24M(約24億円)となっています。
営業利益$6M(約6億円)で黒字化されているビジネスです。
店舗展開
アメリカ国内とグローバルでのそれぞれ店舗展開の様子を簡単におさらいしておきます。
アメリカ国内においては2017年末時点で90店舗が直営店として展開されています。元々はニューヨークが発祥の地でしたが、現在ではニューヨークに17店舗、ニューヨーク以外のアメリカで73店舗という具合に、全米に展開しています。
こちらはいわゆるフランチャイズでの店舗数です。2017年末時点で69店舗がフランチャイズ店舗として展開されています。
アメリカ国内にも10店舗ほどフランチャイズがありますが、フランチャイズのほとんどはアメリカ国外に出ています。
中でも、中東・トルコ・ロシアといった国にフランチャイズが既に多くなっており、2017年には韓国・日本にも進出し、2018年には香港・マカオ・上海などにも展開していく計画になっています。
今後の計画としては、直営店を2020年までに200店舗以上、フランチャイズを120店舗以上という具合に、非常に早いペースで出店を加速させていくことになっています。
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