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一気にドル買い進行か?「米GDPが予想以上の数字なら大きな反応に」元為替ディーラー・鈴木隆一

昨晩の米FOMC声明は想定内だったものの市場はポジティブに評価し、ドル円は124円台を回復。今晩発表の米第2四半期GDPの結果いかんで、さらにドル買いが進む可能性も出てきました。元為替チーフディーラーで株式会社ガンパウダー代表の鈴木隆一氏が解説します。

米第2四半期GDP、予想以上の数字が出れば大きな反応に

昨日の相場動向雑感~FOMC内容はポジティブ

FOMC内容は想定内もポジティブ評価。

昨日の市場は、米FOMCを控えて模様眺め気分の強い展開の序盤となったあと、株価を意識した動きから円買いドル売りバイアスが優勢となる動きとなるも、上海株が引け際に上昇する動きを強めたためこの動きは一転する事となった。

この動きは欧州時間序盤からNY時間序盤にかけて継続する事となり、ドル円はFOMC前には124円手前まで上昇、ポンド円も大幅高するなど円売り傾向とドル買い傾向の目立つ展開となる一方、ユーロはキャリー通貨と言う事もあり頭の重たい動きとなった。

FOMC前には、短期筋からの利食いでポンドが反落するなど調整の動きが見られ、結果発表後は方向感を決めかねて上下するも、徐々にその内容を評価する展開が強まり、ドル円は124円台を示現するなどドル買いの動きが優勢となった。

ドル/円 15分足(SBI証券提供)

ドル/円 15分足(SBI証券提供)

FOMCの内容は、ほぼ予想通りの結果となったが、雇用に関しての表記が前向きであった事、中国への懸念が示されていない事などがポジティブに受け止められた格好となった。

一方、9月の利上げに対する名言が無く、その下準備のための何かしらの文言が入ると期待した向きにはやや不満な内容となったが、それを理由にしてのドル売りの流れになるほどではないと判断されたのだろう。

結果的に、米でも利上げ期待感に含みを強く残す結果となったため、中国の波乱が無ければ金融政策格差を意識した展開が続くと期待される事となった。

元為替ディーラーの視点~米第2四半期GDPに注目

本日の相場は、昨晩のFOMCの結果を好感してドル買いの動きが先行、その後日経平均が寄付き後も底堅い動きとなった事を受けて円売りバイアスが再び強まっている。

これで中国株が上昇を示したら、更にドル買いと円売りの傾向が続く事になると考えられる。

本日は、欧州時間に独の雇用統計やCPIそして欧の各種景況感指標の発表が予定されており、ユーロ中心の波乱になる可能性が高い点に注意。

特に株価と絡めた場合、ユーロポンドの動きが注目されるところとなろう。

NY時間には本日の最大の注目イベントである米第2四半期GDPの発表が控えており、この結果如何で更にドル買い及び金融政策格差を意識した流れになると考えられる。

現状では、前期の-0.2%に対して2.5%と大きく改善する予想が中心になっているが、アトランタ連銀の「GDP Now」という随時発表の数値では2.4%となっているため、現状では予想以上の強い数字となる事への過剰期待感は無く、それ故に予想以上の数字が出れば大きな反応になる事が考えられる点に注目したい。

ガンパウダー・鈴木の読めば納得!?FX・マーケット』(2015年7月30日号)より一部抜粋
※太字とチャート画像はMONEY VOICE編集部による

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