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法治国家と呼べぬ韓国。文在寅の司法私物化に国民も見放す兆候=勝又壽良

黒字の原発を赤字と改ざんし廃止へ

次に、突然の月城原発廃止の「黒い裏側」が検察によって捜査されている事実に触れたい。

すでに、国家予算の無駄遣い例として韓国検査院(会計検査院)によって究明された問題である。だが、検察は犯罪として捜査を開始しているのだ。それは、月城原発が黒字操業見通しにあったにもかかわらず、強引に赤字予算に組み替えて、大統領府に提出したのである。『朝鮮日報』(11月13日付)が伝えた。

韓国政府の産業通商資源部の原発課長は、韓国水力原子力(韓水原)の取締役会が月城原発1号機の早期閉鎖を議決しても、原子力安全委員会の永久停止許可が出るまで、2年半程度は稼働を継続するという意見を持っていた。そこで、原発局長は同年3月15日、2年半の追加稼働計画を白元長官と当時の青瓦台秘書官に報告までしていたという。

しかし、白元長官は4月3日に、文在寅大統領が「月城原発1号機の稼働中断はいつ決定するのか」と質問したと伝え聞き、原発課長に前記の黒字予算を赤字予算にねつ造して、原発停止に踏み切らせた。その際、原発課長が計数改ざんに抵抗すると、白元長官は、課長に向かい、「お前、死にたいのか」と暴言まで吐いて強引に計数改ざんを迫ったという。

月城原発1号機の経済性評価では、1カ月で1000億ウォン(約945億円)の黒字見通しであった。それが、なんと数百億ウォンの赤字に改ざんされたのである。これは、2018年6月15日、月城1号機の閉鎖を決定した韓水原理事会が開かれた日、議長だった趙成鎮(チョ・ソンジ)教授が通知もなく突然解任され、他の人に電撃交代した後で議事録が偽造されたもの。原発を巡る国家犯罪が、文大統領の生半可な原発知識に基づく公約を実現するために行われた。大統領として、文氏は政治責任を負うべき事柄である。

これこそ、ポピュリズム政治の最適例である。反原発を掲げ、太陽光発電事業に着手している市民団体の利益に奉仕する政治を行ったのである。

文氏は一方で、チェコ大統領との会談では「韓国の原発は40年無事故で稼働している」と自慢し、国民をあきれさせた。いくら公約実現のためとはいえ、原発が技術的に操業可能かどうか、自己の立場に固執せずに、広く国民の意見を聞くべきであった。そういう民主的な手続きを一切、飛び越えて強引に停止を決めた。犯罪そのものである。

検察総長を首切りたい政権の思惑

文氏は、口先で「平等・民主・公平」とお題目を唱えている。しかし、ポピュリズム政治の弊害が、もはや国民の目を騙せない段階にまで進んでいる。それは、先に取り上げた秋法務部長官が、ユン検察総長を辞任に追込むべく、違法な指揮権発動を行っていることだ。

ソウル中央地検は、今月9日に請求したユン検察総長の妻を巡る捜索令状が丸ごと棄却されて大恥をかいた。捜索令状の請求が、「全面棄却」される割合は1%にすぎないという。それほど、捜査の常道から見てあり得ない捜索令状が無理矢理出されたのである。この裏に、秋法務部長官が控えていることは明らかだ。

今回の捜査は、ユン総長の妻の企画会社が昨年6月に担当した展示会に、企業が協賛したのは賄賂だと主張するもの。ユン総長の人事聴聞会当時、与党が自ら「資料を10回見たが、問題はない」と言っておきながら、ユン総長が政権の不正を捜査すると、その資料を再び持ち出した。秋法務部長官は、ユン総長が関与していないと明らかに知っていながら、「尹錫悦がもみ消そうとしている」と言って罪を被せ、捜査指揮権を行使した。ユン総長に、捜査指揮を執らせないように嫌がらせをしたのである。

前記のソウル中央地検は、捜索令状請求が「全面棄却」されるほど、実態のない空捜査に着手していたことを示している。この裏で、文大統領の手足と評される李盛潤(イ・ソンユン)地検長の指示があったと『朝鮮日報』(11月12日付社説)が指摘する。この事件には、驚くことに「特捜部」検事5人が投入された。何が何でも事件化して、ユン検事総長に一太刀浴びせて辞任に追込むという、凄い「政略捜査」をやっていたのだ。

話を繰返せば、ユン検事総長に致命傷を与えるべく、文大統領へ通じている検事5人が、ありもしない事件をでっちあげて捜索令状請求し、「全面棄却」されて大恥をかいたのである。

これが、韓国検察における政権寄りの生々しい姿だ。韓国検察は、検察総長の下に一糸乱れず動くのでなく、文大統領─秋法務部長官系列の検事だけが、立身出世を目指して蠢いているのである。

世も末というか、韓国政治は検察を巻き込んで、自らの不正を捜査させないという浅ましさが、100%出ているところに絶句するのだ。これについての私の感想は、「韓国は潰れる」という強い予感である。モラルなき政治では、国家の発展力を持つはずがないからだ。

Next: 文在寅氏、最後は国民の審判に泣く? モラルなき政治の末路とは

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