■要約
コーユーレンティア<7081>は、オフィス用の家具・什器・備品等のレンタル大手で、事業セグメントはレンタル関連事業、ICT事業、スペースデザイン事業、物販事業の4つで開示されている。主力のレンタル関連事業は、主に建設・イベント・法人・常設オフィスの4市場向けに家具、什器、備品(Furniture, Fixtures and Equipment。以下、FF&E)のレンタルを核としており、数多くのオリジナル商品を独自のシステムで管理している特色がある。
1. 2025年12月期の業績概要
2025年12月期の連結業績は、売上高34,701百万円(前期比8.9%増)、営業利益3,005百万円(同44.4%増)、経常利益2,999百万円(同40.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,937百万円(同25.0%増)、EBITDA※5,255百万円(同23.4%増)となった。売上高と営業利益はいずれも過去最高を記録し、2026年12月期を最終年度とする中期経営計画の定量的目標を1年前倒しで達成した。各セグメントとも堅調で、営業利益は全セグメントが増益となった。特に主力のレンタル関連事業が大阪・関西万博(以下、万博)関連の需要を取り込んだことなどから大きく増益に寄与した。商品在庫は増加しているものの高い稼働率を維持しており、戦略商品(高付加価値商品)への入れ替えも進んでいる。体質改善は着実に進んでいると言える。
※ EBITDA(償却前営業利益)=営業利益+減価償却費(のれん償却額を含む)
2. 2026年12月期の業績見通し
2026年12月期の連結業績は、売上高35,000百万円(前期比0.9%増)、営業利益2,500百万円(同16.8%減)、経常利益2,500百万円(同16.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,600百万円(同17.4%減)を見込んでいる。前期の万博受注の反動減が影響して減益を予想している。さらに将来を見据えた事業基盤強化のための物流改革などを2028年に向けて進める計画で、これも利益の下押し要因となる。セグント別では、ICT事業以外は減益を見込んでいる。万博関連の反動が減益の主要因だが、それ以外の分野は比較的堅調に推移する可能性がある。現在の予想は控え目であり、万博関連以外の分野の状況によっては予想が上振れる(減益幅が小さくなる)可能性があると弊社では見ている。
3. 中期経営計画「Next Evolution 26」:目標を1年前倒しで達成
同社は、2026年12月期を最終年度とする3ヶ年の中期経営計画「Next Evolution 26」を発表している。重点方針として「新規事業の創出」「経営基盤の強化」「人的資本の充実」を掲げ、定量的目標として最終年度に売上高329億円、営業利益30億円を目標としていた。しかし既述のとおり、この定量的目標は既に1年前倒しで達成しており、同社は、「2027年度からの新中計を策定中であり、近い将来に発表する予定だ」と述べている。新中計では、定量的目標も注目されるが、それ以上に事業内容や会社の体質がどのように変わることを目標とするのか注視したい。
■Key Points
・建設現場向けのFF&Eのレンタルが主力事業
・2025年12月期は増収及び44.4%の大幅な営業増益。中期経営計画目標を1年前倒しで達成
・新中期経営計画を策定中で、定量的目標に加えて体質改善策に注目
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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