2026年5月11日に発表された、ユナイテッド株式会社2026年3月期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。
2026年3月期|通期連結業績ハイライト
早川与規氏:代表取締役社長の早川です。ユナイテッド株式会社2026年3月期通期決算についてご説明します。2026年3月期通期決算概要、2027年3月期について、さらに中核事業についてお話しします。
通期業績ハイライトについてです。2026年3月期の連結業績は、売上高88億6,300万円、営業損失12億2,100万円となりました。ブリューアスのIT教育事業およびフォッグが計画から乖離したため、連結全体で業績予想を下回る結果となりました。
2026年3月期|業績予想との差異要因

業績予想との差異についてです。ブリューアスのIT教育事業およびフォッグの計画乖離の影響を除けば、売上高は業績予想を上回り、営業損失は縮小しています。
なお、ブリューアスのIT教育事業は2026年3月期第3四半期に事業譲渡を実施しており、フォッグは2027年3月期より連結子会社から持分法適用関連会社へ異動しています。
2026年3月期|事業セグメント別ハイライト

事業セグメントおよび個別事業のハイライトについてです。
投資事業では、保有有価証券の売却とLP出資益の計上により、業績予想を上回りました。
教育事業では、ベストコが生徒数および教室数の拡大により、業績予想を上回る結果となりました。一方、ブリューアスはIT教育事業の乖離により、業績予想を下回る結果となりました。
人材マッチング事業では、リベイスがデザイナーマッチングの案件数拡大により、業績予想を上回りました。ユナイテッド・リクルートメントでは、人材紹介事業の乖離により売上高が予算をわずかに下回ったものの、販管費が計画を下回ったため、営業利益が業績予想を上回りました。
アドテク・コンテンツ事業では、ユナイテッドマーケティングテクノロジーズがアドテク事業の取扱高が拡大し、業績予想を上回りました。フォッグは主にオンラインくじの大型案件が失注したことにより、業績予想を下回りました。
インターナショナルスポーツマーケティングは原価が計画以上に増加し、営業利益が業績予想をわずかに下回りました。
投資事業|売上高・営業利益推移

各事業の業績推移についてです。投資事業について、前期は大型の有価証券売却を行わなかったため、前年同期比で増収減益となりました。しかし、一部保有有価証券の売却やLP出資益を計上したことで、売上高・営業利益ともに業績予想を上回りました。
投資事業は、その特性上、保有有価証券の売却時期や規模によって業績の変動が大きくなります。
教育事業|売上高・営業利益推移

教育事業についてです。ベストコは年間15教室の新規出店および生徒数拡大により、前年同期比で増収を達成し、創業以来16期連続での増収となりました。
ブリューアスのIT教育事業は計画から乖離しましたが、アプリ開発事業への経営資源の集中に伴い、同事業では前年同期比で増収し、営業損失も縮小しています。
人材マッチング事業|売上高・営業利益推移

リベイスの売上高は前年同期比28パーセント増、営業利益は前年同期比93パーセントの増益となっています。ユナイテッド・リクルートメントは、売上高が前年同期比11パーセント増収、営業損失が7,900万円縮小しました。
アドテク・コンテンツ事業|売上高・営業利益推移

アドテク・コンテンツ事業についてです。アドテク事業は、広告プロダクトの改善による広告効果の向上に加え、HakuhodoDY ONEとの連携が進展し、前年同期比で増収増益となりました。
コンテンツ事業は、主にフォッグのオンラインくじにおける大型案件の失注の影響が続き、前年同期比で減収・減益となりました。
2026年3月期 期末配当

期末配当についてです。配当方針に基づき、予想どおり1株当たり11円50銭を予定しています。
2027年3月期|事業ポートフォリオ

2027年3月期についてご説明します。今期の事業ポートフォリオです。現時点では連結全体の収益の柱となり、成長を牽引する投資事業、ベストコ、ユナイテッドマーケティングテクノロジーズを中核事業として位置づけています。
それぞれの中核事業において、今期のミッションを設定しています。投資事業では保有株式売却による利益創出、ベストコでは売上高の成長、ユナイテッドマーケティングテクノロジーズでは安定的な利益創出を今期のミッションとしています。
中核事業以外の事業は、育成中事業として次なる中核事業へ成長させることを目指します。
フォッグ(株)について

フォッグはエンターテインメント領域において、IPのマネタイズ機会を最大化する企業として単独でのIPOを目指し、2025年3月期から資金調達を開始しています。2026年4月には、シリーズBで資金調達を実施し、IPOに向けてさらなる成長を目指します。
2027年3月期|連結業績予想

今期の連結業績予想についてです。前期にブリューアスのIT事業からの撤退およびフォッグが連結対象外となったことで、売上高は前期比で減収となる見通しですが、営業利益以下では黒字転換を計画しています。
2027年3月期|(株)ブリューアス(うちIT教育事業のみ)・フォッグ(株)を除いた前期比較

スライドは、ブリューアスのIT教育事業とフォッグを除いた前期比較です。それらの影響を除いた場合、売上高は前期比15パーセントから21パーセントの増収、営業利益は前期比8億7,500万円から10億7,500万円の増加となります。
2027年3月期 配当予想

今期の配当予想についてです。配当方針に基づき、年間22円を見込んでいます。
2027年3月期について

ここからは中核事業についてご説明します。まずは投資事業です。
投資事業では「テック投資で培ったソーシング力・目利き力をもとに、事業会社としての経験も踏まえた支援力を活かし、大きなポテンシャルを持った善進投資を拡大する。」という事業戦略のもとで事業運営を行っています。
今期は、保有有価証券の売却による利益創出、そしてAI銘柄への投資と善進投資に注力の2つに取り組んでいきます。
業績の見通しとしては、増収・黒字転換を計画しています。
2027年3月期の取り組み

投資事業の今期の取り組みについてご説明します。保有有価証券売却による利益創出に関しては、現在保有している上場株式の売却やM&Aなど、IPOに限定しないイグジットによって利益創出を目指します。
投資実行金額については、テック投資の出資先をAI銘柄に絞り込む方針で、今期は年間約10億円の投資を計画しています。
テック投資・善進投資

投資事業では、自己資金を活用し、テック投資と善進投資の2つの投資に取り組んでいます。テック投資は国内のAIスタートアップを中心に実施し、善進投資は社会課題の解決と事業性の両立を目指すスタートアップへの投資を行う、ユナイテッド独自の取り組みです。
AI銘柄(テック投資)の投資先例(2026年3月期)

今期、テック投資では、AIによって既存の価値や業務、産業構造を変革する企業を対象に投資を実行していきます。これまでにNehanやLivetoonといった企業に投資を行っています。
新規善進投資|ESREE Energy(株)(2026年3月期第4四半期)

新規の善進投資についてご紹介します。砂利を活用した蓄熱発電技術の開発を通じて脱炭素と安定的な電力供給を目指すESREE Energyへ投資を実行しました。
砂利蓄熱とは、太陽光発電の余剰電力を熱として蓄え、安価かつ安定的に産業用蒸気を供給する技術です。この技術は、脱炭素エネルギーとして注目されている領域です。
代表の岩田氏は経済産業省でエネルギー政策を担当していた経験があり、この領域の技術とビジネスに精通しています。その後、起業や事業売却を経験されており、事業成長への期待が高まっています。
保有状況

株式の保有状況です。2026年3月末時点で、未上場株式を148社保有しており、時価評価額は92億円となっています。保有する未上場株式の評価額が上昇し、含み益が拡大しています。
2027年3月期について

ベストコについてです。ベストコは「地方の個別指導塾の多くがフランチャイズ展開される中、全教室を直営展開することで、競合に比して質の高いサービスを低価格で提供。」という事業戦略のもとで事業を運営しています。
今期は、1教室あたりの生徒数拡大、新規教室の出店による教室数拡大の2つに取り組んでいきます。
業績の見通しとしては、生徒数・教室数の拡大により、増収・黒字転換を計画しています。
事業環境

ベストコの事業環境についてです。個別指導塾の多くがフランチャイズ形式で展開されている中、ベストコは直営で運営することにより、競合他社と比較して低価格でサービスを提供することが可能となっています。
競争優位性

ベストコの競争優位性についてです。ベストコでは、全教室を直営とすることで、3つの競争優位性を確立し、質の高いサービスを低価格で提供しています。
今後、AIなどのテクノロジーを活用し、業務の自動化や生産性の向上を進めていきます。それにより、講師が指導に専念できる環境を整備し、さらなる品質向上を目指します。
1教室あたりの生徒数拡大

今期の取り組みについてご説明します。1教室あたりの生徒数拡大についてです。今期は、さらなるオンラインの活用により、中学から高校へ進学するタイミングでの継続率を向上させることと、新規出店教室での生徒獲得に注力し、生徒数9,000人を目指します。
新規教室の出店

新規教室の出店についてです。2027年3月期には新規県を含め、1年間で約20教室から25教室の出店を計画しています。これは、1年間の出店教室数としては過去最多となります。2026年5月時点で、12教室の出店が決定しています。
出店エリアについては、前期第4四半期に新規出店した埼玉県、群馬県、広島県を中心に教室数の拡大を計画しています。
生徒数拡大に向けた取り組み

生徒数拡大に向けた取り組みとして、テレビCMによるプロモーションをこれまで実施しており、前期第4四半期には新たにCMを公開しました。今後も継続的に実施していきます。
2027年3月期について

ユナイテッドマーケティングテクノロジーズについてです。
同社では「DSP・SSP事業を長年にわたり運営することで培った高度な自社開発力によって、既存プロダクトの先進性を維持しつつ、新たなプロダクトを創出することで、広告主のROIとメディア収益の最大化を実現。」という事業戦略のもとで事業を運営しています。
今期は、新たな広告媒体の獲得、AI活用の推進による生産性向上の2つに取り組んでいきます。
業績の見通しについては、取引先の拡大による増収と、安定的な利益創出を計画しています。
ユナイテッドマーケティングテクノロジーズ(株)概要

ユナイテッドマーケティングテクノロジーズは、2021年にユナイテッドから新設分割によって設立されたグループ会社で、アドテク事業を主軸に、ゲーム事業やメディア事業を展開しています。
競争優位性

ユナイテッドマーケティングテクノロジーズの競争優位性についてです。同社は長年にわたりアドテクプロダクトの開発および運用を行う中で、高度な開発力と広告配信に関する多様なデータを蓄積しています。
この競争優位性を基盤に、変化の激しいアドテク業界において迅速に対応し、安定的に利益を創出しています。
2027年3月期の取り組み

今期の取り組みについてです。デジタル屋外広告やコネクテッドTVなど、新たな広告媒体の獲得を進めます。また、AI活用による生産性向上を図り、開発速度の向上や運用品質の均一化を実現します。これらの取り組みを通じて、取扱高の拡大による増収と安定的な利益創出を目指します。
以上、ユナイテッド株式会社、2026年3月期通期決算についてご説明しました。ありがとうございました。
