■中西製作所<5941>の業績動向
3. 2027年3月期の業績見通し
2027年3月期業績について、同社は売上高41,200百万円(前期比0.5%増)、営業利益2,400百万円(同21.3%減)、経常利益2,500百万円(同21.1%減)、当期純利益2,000百万円(同9.5%減)と見込んでいる。前期の売上総利益率の高水準を一時的と見ており、先行投資が継続することから減益予想となった。しかしながら、同社の期初予想は例年どおり保守的な前提に基づいていると見られる。
国内外の経済環境は、ウクライナ情勢の長期化や中東地域の不安定化など地政学リスクが継続するなか、世界的なインフレ動向や金融政策の影響などにより、引き続き不透明な状況で推移するものと見込まれている。このような環境下、同社は、近年の技術革新とともに注目が集まっているフードテック※への意識の高まりを捉え、従来から推進している省人化や業務効率化に向けた研究開発を一段と強化し、衛生面に配慮した自動化厨房システムの提案を積極的に展開する。また、中期経営計画に従って、群馬工場の増築や老朽化した大阪本社と奈良工場の移転なども検討している。さらに、国連で採択されたサステナブル(持続可能)な社会を目指したSDGsの課題目標の達成に寄与するため、環境にも配慮した省エネタイプの製品開発にも注力する考えである。
※ AIなど最先端テクノロジーによって食の問題を解決し、食の可能性を広げる技術。
売上面では、このような取り組みに加え学校などの大型案件や外食の受注状況から、同社は微増収を予想している。主要販売先への深耕を図り、主力取引先である日本マクドナルドホールディングス向けの復調が見込まれるほか、短期受注の獲得も期待されるため、売上高予想について上振れの余地を残していると見られる。利益面では、納品時期に偏りのある工場稼働率を平準化することは難易度が高いため、大きく改善した前期の売上総利益率から低下する想定になっている。前期に先行投資で増加した販管費も、固定費はDXによる圧縮を見込むものの、先行投資の継続により売上高の成長率を上回る増加が続く見通しである。しかし、稼働率平準化へ向けたコストコントロールが同社の強みであること、前期も営業利益が期初の2ケタ減益予想から一転して2ケタ増益で着地した実績などを勘案すると、利益面についても会社予想は例年同様、慎重な策定であると見られる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
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