ミライアル<4238>
■決算を受けてのFISCOアナリストコメント
・同社の優位性は、主力のプラスチック成形事業における半導体シリコンウェーハの輸送・保管用樹脂容器(FOSB*など)で世界トップクラスのシェアである。プラスチックの金型設計から精密成形、自動化装置開発までを同社単独で行う技術力と、国内外の主要ウェーハメーカーとの強固な取引基盤が大きな優位性となっている。
* FOSB(Front Opening Shipping Box)とは、300mm(12インチ)のシリコンウェーハを製造工場間や出荷時に安全に搬送・保管するためのプラスチック製密閉容器のこと
・2027年1月期第1四半期連結決算は、売上高が前年同期比26.4%増の39.25億円、営業利益が同121.2%増の2.39億円、経常利益が同119.0%増の2.58億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同87.2%増の1.93億円となり、売上面、利益面とも会社計画を上回った。
売上面ではプラスチック成形事業がAIを中心に半導体市場の需要が回復し、ウェーハ在庫調整は底打ちした模様。成形機事業はHEV(ハイブリッド自動車)回帰への方向性が明確になった自動車業界向けの需要は回復の兆しがみえ、部品に関しても安定供給される状況が維持された。利益面では増収効果により粗利率が1.5ポイント改善し、19.7%まで改善したことが奏功した。
・2027年1月期連結業績予想に関しては、同第2四半期累計の会社予想のみ開示している。売上高が前年同期比25.7%増の79.70億円、営業利益が同43.7%増の4.80億円、経常利益が同38.1%増の5.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同26.9%増の3.60億円を見込む。プラスチック成形事業は半導体市場においてAIを中心とした先端品の旺盛な需要が続こう。成形機事業は自動車業界のHEV回帰への方向性が明確になってきたことにより、特に海外での動きが活発化の兆しがあり、受注状況は緩やかな回復を見込んでいる。
・中期成長戦略の数値目標---2029年1月期のROE11.1%へ、株主還元を強化
中期成長戦略の最終年度の2028年度(2029年1月期)に、売上高239億円、営業利益47億円、営業利益率20.0%、ROE11.1%を目指す。2026年1月期から、新たに配当性向の指標を「総還元性向またはDOE」に見直し、株主還元を強化し、「総還元性向30%またはDOE2%」のいずれか高い方を下限とした安定配当とする方針とした。これにより、PBR1倍を恒常的に達成し、中長期的な企業価値の最大化を目指す意向である。
・既に足掛かりを得ている分野を起点に成長への先行投資2029年以降の第3創業期に向けて、中期成長戦略に沿ってシリコンウェーハ搬送容器以外の第2、第3の柱を構築するため、時代に必要とされ、新たな成長が見込める事業分野において、強いブランドバリューを持つ企業に対し、先行投資としてキャッシュを配分しM&Aを実行する。
M&A案件として4月30日、布谷舶用計器工業(本社:大阪府大阪市)の全発行済株式を取得した。同社は、磁気コンパスをはじめとする舶用航海計器の分野において長年の技術と実績を有している。
ミライアル株式会社:2027年1月期第1四半期決算説明会文字起こし(2)に続く
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