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プロパスト Research Memo(6):2027年5月期の業績予想は、保守的な前提に基づく

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■プロパスト<3236>の今後の見通し

1. 2027年5月期の業績見通し
2027年5月期の連結業績については、売上高45,018百万円(前期比52.8%増)、営業利益3,549百万円(同9.3%増)、経常利益3,135百万円(同2.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,618百万円(同13.9%減)としている。

日本経済は、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかに回復している。先行きについても回復基調が続くことが期待されるものの、中東情勢や海外経済の動向、金融資本市場の変動等には、引き続き注意が必要な状況にある。同社グループが属する不動産・建設業界においては、地価及び建築費の上昇に加え、中東情勢による建築資材の供給や物流の混乱等による資材調達や工期への影響を注視する必要がある。建築費や賃料の上昇により、新築マンションの販売価格は上昇を続けているが、今後もこれまでのように上昇し続けるかについては、不透明感が増している。仮に販売価格の上昇が鈍化した場合は、コスト増の価格転嫁が難航し、利益率が低下するリスクを孕んでいる。物価の上昇や金融当局による利上げの動き等から金利上昇に伴う需要低下懸念はあるものの、都心部の駅に近い魅力的な物件は、供給が限られることや資産性の高さから、需要は引き続き底堅く推移することが見込まれる。

このような経済環境の下、同社グループは、これまでと同様に首都圏エリアにおける駅近等の利便性の高いレジデンス用の物件を中心に仕入れを行い、関東圏を中心に建築工事を受注している。しかしながら、物件取得に関しては立地や価格に留意することに加えて、売却想定価格やバランスシートの健全性を意識しつつ、より一層厳選したうえでの取得が求められるほか、建築工事に関しては適切な資材調達や徹底した原価・工程管理が不可欠と見ている。

こうした厳しい事業環境を反映し、2027年5月期の各段階の利益予想には都心の地価及び建築費の上昇などによるコスト増が織り込まれている。しかし、同社は期初予想を保守的に策定する傾向があることから、通期予想は上振れて着地する可能性が高いと弊社では見ている。なお、同社グループは計画の早期達成を目指すため、業績が上期に偏重する傾向が見られる。また、同社グループの分譲開発事業、賃貸開発事業及びバリューアップ事業では、物件引き渡し時に売上を一括計上する特性上、売上計上時期と固定費等の費用発生時期にタイムラグが生じるため、四半期ごとの業績変動が大きい点にも留意が必要である。

事業別では、分譲開発事業において当初賃貸開発を予定していた物件を分譲開発へ計画変更するプロジェクトが進行しているものの、開発に2年程度を要することから、2027年5月期における売上計上の予定はない。

賃貸開発事業では、不動産価格の上昇が続く一方、それ以上に資材高や人手不足、工期長期化に伴う建築費の高騰が継続している。同社グループは2026年5月期においても、2025年5月期に引き続き事業のリスク管理を強化し、財務体質のさらなる健全化に向けて在庫の削減を進めた。そのため2027年5月期に関しては、販売予定が12プロジェクトにとどまるほか、費用負担の増加から利益率の低下を見込んでいる。現在は棚卸資産を抑制しているものの、足元の需要推移は堅調である。今後も金利上昇や建築費高騰のリスクを勘案し、物件を厳選したうえで慎重に取り組む方針である。

バリューアップ事業では、割安な収益不動産を取得し、外観・設備の経年劣化に対する効率的な改修や、築浅物件の賃料見直し・稼働率向上に向けたリーシング強化により収益性を改善し、建物の付加価値を高めたうえで売却する方針である。2027年5月期については、6プロジェクトの販売を予定している。ただし、1プロジェクト当たりの事業規模は賃貸開発事業に比べて小規模にとどまる。

建築請負事業については、新築分譲マンション及び新築賃貸マンションを中心に、その他庁舎の改修や耐震工事などの改修工事・解体工事を受注している。連結子会社となった小川建設の損益は、2026年5月期が3ヶ月分のみの取り込みであったのに対し、2027年5月期は通期で連結対象となるため、売上高及び利益への寄与が大きく拡大する見通しである。一方で、建設資材価格や労務費の動向を注視しつつ、採算性を重視した受注活動と徹底した工事管理により収益力の向上を図る。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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