ビリングシステム<3623>は8月13日、2026年12月期第2四半期(中間期)決算を発表した。売上高は2,589百万円(前年同期比17.1%増)、営業利益は430百万円(同55.3%増)、経常利益は444百万円(同59.4%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は283百万円(同61.3%増)と、二桁の増収に対して利益は5割を超える伸びを示した。
増益を牽引したのは、決済の取扱件数に応じて積み上がるストック収入である。主要サービスがそろって件数を伸ばし、中間期のストック収入は2,198百万円と前年同期比7.5%増加した。通期予想に対する進捗率は、売上高が46.2%と前年同期の46.1%からほぼ横ばいの一方、経常利益は48.0%と前年同期の37.2%を10.8ポイント上回った。取扱件数が月を追って積み上がる構造から例年下期の利益が上期を上回るとしており、通期予想の達成は十分に射程内だ。
「PayB」では、預金残高の増加を企図した金融機関が利用を推奨する動きが広がり、自動車税の納付が集中する5月の取扱件数は前年を大きく上回った。ATM分野では中国銀行や農林中央金庫などとの連携が決まり、横浜銀行では登録口座、ATM、自行アプリへと展開が広がる。ATMへの実装は各行の機器更改に沿って進むため、拡大余地は今後も続く。
法人向けの「PayB for Business」は賃貸不動産業界を中心に受注を伸ばした。入居者が決まっていない大量の待機物件の水道光熱費などの請求書処理は事業者の負担が大きく、それらの一括処理という大きな需要を捉えている。堅調な受注進捗から8月中旬には申込のオンライン化を開始し、同様の課題を抱える他業界への本格展開も視野に入れる。
自己資本比率は7.6%だが、これは収納代行の預り金を計上する事業特性によるもので、預り金控除後の実質ベースでは77.6%と極めて高く、有利子負債もない。厚い自己資本と手元資金は成長投資に振り向ける方針で、人員や機能の拡充に加え、資本提携やM&Aを専門に推進する体制を新たに設け、具体的な案件の検討も着手している。決済周辺の業務ワークフローや金融機関との連携基盤など、相乗効果が見込める領域で外部の成長を取り込む。
株主還元は連結配当性向35%と株主資本配当率(DOE)3%を目安とする方針で、利益の拡大がそのまま配当に反映される設計である。1株当たり当期純利益は2021年12月期の35円20銭から2026年12月期予想は93円01銭と5年で2.6倍だ。年間配当予想は前期実績の25.80円から6.70円増の32.50円と、2023年12月期の12.00円から4期連続の増配となる。株価1,000円台前半では予想配当利回りは3%台となり、成長性と利回りを兼ね備える。自己資本に応じた下限を確保するDOE基準の併用もあり、業績拡大に沿った還元の一段の充実が期待される。
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