大阪は「パソナ太郎」に支配されている?
大阪府や大阪市は、パソナにかなり広範囲に業務委託しています。
本来、高度な守秘義務を必要とする行政窓口業務まで、相当の範囲をパソナに委託しているのです。大阪の行政にどれほどパソナが食い込んでいるか、象徴的なことを1つご紹介しましょう。
このことは一部では有名な話ですが、全国的にはほとんど知られていないものです。
大阪市の保健福祉センターが生活保護の申請者らに配布した「履歴書」の見本には、氏名欄に「パソナ太郎」と記してあったのです。
役所の記載例には、よく氏名欄に「●●太郎」という名前が使われます。
たとえば、確定申告の記載例には「国税太郎」などという名前が使われていました。
それと同じようにして、大阪市では私企業である「パソナ」を記載例として掲載していたのです。
そして、学歴欄には「大阪市立パソナ中学校」「大阪府立パソナ高等学校」という記載もありました。この生活保護の業務に関して、パソナが全面的に請け負っていたので、パソナが自社の名前を見本欄に入れたものと思われます。
まるで大阪市はパソナが支配しているようなものです。
生活保護というのは、住民の非常にデリケートな情報を扱う業務です。
この業務を、私企業に全面的に委託していたという大阪市の神経は、完全に常軌を逸しています。
自治体の見本書類に私企業の名を堂々と記すなどというのは、前代未聞です。大不祥事と言ってもいいでしょう。
しかし、このニュースは、一部の報道機関が行ったのみであり、大手のメディアはほとんど取り上げませんでした。愛知の不正リコール事件で逮捕者を出した時も、維新の会はあまりメディアに取り上げられませんでした。維新の会は、不祥事だらけなのですが、彼らの不祥事があまり大きく取り上げられることはありません。筆者は、この傾向について、非常に危険なものを感じます。
維新の会と竹中平蔵氏の深いつながりについても、大手メディアはもっともっと切り込むべきだと思います。
次回は、大阪がパソナに業務委託を行ったことによる行政サービスへの影響について、もう少し詳しく追及していきたいと思っております。
<初月無料購読ですぐ読める! 7月配信済みバックナンバー>
※2021年7月中に初月無料の定期購読手続きを完了すると、以下の号がすぐに届きます。
- 「消費税5%より食料品を0%に!」「橋下維新と竹中平蔵氏の危ない関係」ほか(7/16)
- 「震災復興事業での鹿島建設社員の脱税事件」「国民健康保険料は自治体によって全然違う」「今の大阪では子供を産めない!」(7/1)
※本記事は有料メルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』2021年7月16日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
<こちらも必読! 月単位で購入できるバックナンバー>
※初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込330円)。
- 「付加年金という年金の裏ワザ」「住宅ローン控除の特例が新型コロナで延長された!」「若者が大量流出!大阪が危ない!」(6/16)
- 「ふるさと納税の限度額を知る方法」「自営業の確定拠出年金」「橋下維新という日本の闇」(6/1)
- 「ふるさと納税の具体的な仕組み」「大阪のコロナ死者数を激増させた維新の責任」(5/16)
- 【GW特別号】元国税が教える「ふるさと納税」の今と未来と賞味期限。節税で最大限「得する」ための考え方(5/5)
- 「確定拠出年金を使い倒せ!」「坂本龍馬の倒幕戦略~経済で幕府を倒す~」「公共事業大国なのに社会インフラがボロボロ」(5/1)
- 「相続税の密告に気をつけろ」「公的年金を増やす方法2」「もはや日本は途上国」(4/16)
- 「ビットコイン長者の脱税」「公的年金を増やす方法2」「ワクチンは本当に安全か2」(4/1)
- 「年金を増やす方法1」「新型コロナワクチンは本当に安全なのか?」(3/16)
- 「働き盛りパパの生命保険の罠」「素人が陥りやすい投資の罠」「なぜ新型コロナ特効薬イベルメクチンは承認されないのか?2」(3/1)
- 「コロナ特効薬イベルメクチンはなぜ承認されないのか?」「カジノとマネーロンダリング」「エリート税務署員のとんでもない犯罪」(2/16)
- 「自営業、経営者、副業者に役立つ小規模企業共済」「クレジット詐欺メールにご注意を」「オリンピックに頼る日本の愚かさ」(2/1)
- 「相続税対策としての生命保険」「日本に民間病院が多い驚愕の理由」「本能寺の変~光秀と信長の経済対立~」(1/16)
- 「なぜ日本はコロナ重症者が少ないのに医療崩壊に瀕しているのか?」「サプリ、栄養ドリンクも医療費控除の対象に」(1/1)
- 【新年特別号】元国税が教える「2021年版 節税の裏ワザ」税金還付は最強の財テクだ(1/1)
「大村大次郎の本音で役に立つ税金情報」(2021年7月16日号)より一部抜粋・再構成
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
初月無料お試し購読OK!有料メルマガ好評配信中
大村大次郎の本音で役に立つ税金情報
[月額330円(税込) 毎月15日]
元国税調査官で著書60冊以上の大村大次郎が、ギリギリまで節税する方法を伝授。「正しい税務調査の受け方」や「最新の税金情報」なども掲載。主の著書「あらゆる領収書は経費で落とせる」(中央公論新社)「悪の会計学」(双葉社)