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「自宅は資産」は幻想。住宅ローンを抱えリストラと死の宣告を待つ者たちへ=鈴木傾城

コロナ禍で蒼白になっているのは住宅ローンを抱えている人だ。コロナ禍の今、企業の業績不振で、給料が下がったりボーナスが出なかったりするケースがあちこちで報告されている。だからと言って、住宅ローンの支払いは待ってくれない。過大なローンは生活に重くのしかかる。(『鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編』)

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プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、主にアメリカ株式を中心に投資全般を扱ったブログ「フルインベスト」を運営している。

「住宅ローンが払えない」という悲鳴

一都三県の知事は緊急事態宣言の発令を政府に要請して、政府は再度の緊急事態宣言を出す準備をしている(※編注:原稿執筆1月5日。政府は7日、東京・神奈川・埼玉・千葉に緊急事態宣言を発令しました)。政府は11月から入国緩和をして外国人を大量に入国させた。その結果、感染者が急増した。すると、慌てて日本人に行動規制するのだから国民が憤るのは当然のことだ。

このような政府の無為無策の中でコロナ感染者が急増し、政府が緊急事態宣言を発令したら、すでに傷ついている経済はますます悪化する。その結果、大半の企業が収益を落とし、国民もまた雇い止め・給料減・ボーナスカット・リストラで経営状態は凄まじく悪化してしまった。

そんな中、融資先の金融機関や住宅金融支援機構や各種相談窓口に「住宅ローンが払えない」という悲鳴が殺到している。金融機関は返済計画のリスケジュールに追われている。

しかし、コロナ禍が収まっても景気悪化は長く続くのではないか。そうであれば、収入減が新常態(ニューノーマル)になってしまう可能性もあり、背伸びして組んだ住宅ローンが破綻の要因と化す。

リストラされた瞬間に苦境に落ちる

35年に及ぶ長期ローンは、「人口爆発時代」や「高度成長の時代」には武器となるのだが、先細りの時代、坂道を転がり落ちる時代はリスクでしかないのだ。

長期ローンというのは「莫大な借金」だ。住宅という何ら利益を生まないモノのために凄まじい借金を抱えて、自分の労働で返さなければならない。もう終身雇用の時代でもないのに長期ローンを組むというのは、あまりにも無謀だ。

今は、一流企業だろうが名門企業だろうが、あっと言う間に経営が傾き、数千人もの社員を一気にリストラする時代になっている。

どれだけ年収があっても、住宅ローンを抱えていたらリストラされた瞬間に地獄に落ちる。コロナ禍の今、企業の業績が下がって給料が下がったりボーナスが出なかったりすることはあちこちで報告されているのだが、だからと言って住宅ローンの支払いは滞っていいということにならない。

返さなければならないローンは重くのしかかってくる。

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