注目の3銘柄
それでは、注目銘柄を3つ紹介します。
まだそこまで厳選したというわけではありませんが、日本株の中で成長しているのに割安感が大きい銘柄をピックアップしました。
必ずしもこれを買えば正解というわけではありませんが、分析の入口としては良いのではないかと思います。
MrMax HD<8203>
1つ目の銘柄はMrMax HD<8203>です。
お店が近くにある方ならご存じだと思いますが、ディスカウントストアです。ホームセンターというよりは食品寄りですが、大型店でいろいろなものを取り扱っています。
株価をまず見てみますと、特にこの1ヶ月では絶望的に下がっている状況です。
これだけ株価が下がっていて、さぞ業績が悪いのかと思いきや決してそんな事はなく、確かに直近の予想というのはマイナスに振れてはいますが、その前がすごく大きく高かったということです。
この高かったのがいわゆるコロナ禍の巣ごもり需要を捉えたということになりますが、それまでもじわじわと伸びていました。
まだその延長線上の成長途上にあるのではないかとも見えるわけです。
もっと長期の株価を見てみますと、コロナ特需で一気に上がって、コロナが終息に向かい減益に転じつつあるということで、少しずつ売っていこうという投資家が増えた結果、ずるずる下がったということになっています。
その下がった結果、PERはなんと5.9倍という低い数字になっているわけです。
今の業績が特需であるとするならば、PERが低いからといって割安とは言えないのですが、トレンドとしては成長の途上にあるということは見ておかなければならないと思います。
例えば今回が高めの業績だったとしても、2019年頃のEPSが70円くらいで現在の株価が532円なのでPERは約8倍です。万年割安株ではあるので、急激な上昇はあまり期待できないかもしれませんが割安感は大きいです。
しかも、これぐらいの業績が出る限りは、業績連動配当なので常にこれが維持されるわけではありませんが、かなり高い配当を得られるような銘柄であると思います。
キャリアリンク<6070>
2つ目の銘柄は、キャリアリンク<6070>という会社です。
まず株価を見てみましょう。2021年度前半をピークにその後ダラダラと下がっています。
何の会社かというと、BPO、人材派遣です。事務系の人材派遣で、どちらかというと短期集中で、いま何かのプロジェクトを動かさなければならなくて、そのために人をごっそり使いたいという時に使われる会社です。
具体的にはまだ見つけられていませんが、このコロナ禍でワクチン接種などの急にやらなければならない仕事が増えて、官公庁からの受注が急激に増えたのではないかと思われ、その結果、目先の業績がものすごく伸びています。
今期もマイナンバーの普及のためなどもあり、直近でも衰えることなく業績は伸びる予想となっています。減益予想だったところが思いのほか好調だったということで、伸びている部分があります。
これに対して株価はズルズルと下がり続け、この半年で半分になってしまいました。その結果、PERが7.5倍とすごく低い数字に見えるわけです。
問題は先ほど言いましたように短期集中の人材派遣会社なので継続性がないわけです。いわゆる特需に乗った銘柄とも言えます。
なので7.5倍という数字は必ずしも当てにしない方がいいかもしれません。過去の業績を見ると、上がったり下がったりを繰り返しているので、水モノ的な部分はあるというふうに見ておかなければならないと思います。
そういう意味では今は買い時ではないかもしれません。ただ逆に言うと、また自治体とかが慌てて何かしなければならなくなって急に人が必要になることがあれば、伸びる可能性があります。
今はコロナがひと段落した感がありますが、もし同じような環境になったら注目してみるといいかもしれません。