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誤入金“4630万円男”はどうすれば逃げ切れたのか。勝算があるのは仮想通貨と海外銀行口座の合わせ技=午堂登紀雄

山口県阿武町で、新型コロナウイルス対策関連の給付金4,630万円を誤って振り込まれた20代の青年が、返還を拒んだ事件が起きました。彼はどうすれば逃げ切れたのか。もし私が犯人だったらどのような対策を立てるか考えてみました。(『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』午堂登紀雄)

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※有料メルマガ『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』2022年5月23日号の一部抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:午堂登紀雄(ごどう ときお)
米国公認会計士(CPA)。1971年生まれ、岡山県出身。中央大学経済学部 国際経済学科卒。株式会社エディビジョン代表取締役。一般社団法人 事業創造支援機構代表理事。

国内で時効成立まで逃げ切るしかない?

給付金を誤って4,630万円も振り込まれた20代男性が、返還せずに使い込んで逃げているかもしれない…というニュースがなかなか香ばしい状況になっています。

それで、もし自分が逃げた当事者だったらどうするか?を考えてみました。

まず、刑事事件になったら指名手配されて捜査されますから、国内では逃げ続けることは難しいでしょう。

そこで考えられる策は、立件される前にぜんぶ引き出してバッグに隠して海外に逃げる…?

民事でも裁判が始まれば国外へ出ることはできませんが、裁判所が受理し係争が始まる前なら出られます。しかし、国際指名手配までされれば、現地警察に捕まり強制送還されます。ならば、犯罪者引き渡しのない国がよい?

いやいや、物価の安い国でないと生活できないし、国外に逃げたら時効の進行が停止されます。つまり、いつまでも時効にならないため、日本に戻れません。

なので、国内で逃げ回るしかないでしょう。ちなみに、窃盗や詐欺の時効は10年です。

住む場所をどうするか

しかし、ネカフェも身分証明書が必要なので、逃げ回っても住む場所が得られません。ホテルなら偽名を使えるが、手持ち資金が減る一方で続かない。

住所がなければ追いかけられないですが、スマホのGPS情報で捜査されそう。プリペイド携帯もいまは身分証明書が必要です。

もはやダークウェブで他人の身分証明書を違法に買うしかない……という感じでしょうか。それで田舎の激安の賃貸を借りる。買い物はすべて現金。時効までひっそりと暮らす。

あるいは就職などはせず、面接も履歴書も不要の日雇い現金即日払いのバイトでしょうか。これなら偽名登録も可能かもしれません。

そして、ドヤ街の安宿を転々とし、郵送物が届かない状態で時効まで過ごす。1泊2,000円として、10年で730万円かかる。まあ、肉体労働系で日給1万円なら、年250日働いて10年で2,500万円稼げますかね。

しかし、逃げ切れるだろうか?

隠れて保険料を払わなければ、医療費は全額自己負担になります。まあ、若いなら関係ないかもしれませんが。

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