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すでに米国リセッション入りもバイデン政権がひた隠し?コロナ支援がインフレを呼ぶ悪循環へ=澤田聖陽

リセッションを認めたくないバイデン政権

米国には全米経済研究所(NBER)という民間団体があり、NBERがリセッションかどうかを判断し、宣言するが、現状ではまだNBERはリセッションを宣言してない。

バイデン政権では、バイデン大統領やイエレン財務長官が「リセッションではない」という考えを表明しており、米国経済はリセッションには陥っていないという世論形成に必死になっているように見える。

これはもちろん11月に行われる中間選挙を意識してのものであろう。

ギャラップ社が5月に行った世論調査によると、バイデン大統領の支持率は41%であり、経済を前向きに評価する人の割合はわずかに14%という結果が出ている。

バイデン大統領とすれば、ただでさえ苦戦が予想されている中間選挙前に、米国経済がリセッションに陥ったというネガティブ要素は解除したいと考えるのは当然である。

タカからハトに変わったFRB?

7/26~7/27に実施したFOMCで、FRBは6月に続き政策金利0.75%の引き上げを決めた。

0.75%の利上げは予想通りでサプライズはなく、パウエル議長は9月のFOMCでも再度大幅利上げの可能性があるという話をしているのだが、投資家は9月の利上げについての発言ではなく、「利上げペースをいずれ落とすことになる」という部分に反応した。

この発言を「ハト派への転換」と投資家は解釈し、株式市場は大幅上昇するという動きになった。

7/27~7/29の3営業日で、NYダウは3連騰し、1083.59ドル上昇した。

本当にFRBはタカ派からハト派に転換したのであろうか?

個人的にはFRBがタカ派からハト派に転換したという考え方には否定的だし、単に投資家が買う材料にしただけだと考えている。

ちなみにFRBは以前から2024年以降は利下げの可能性を示唆しているし、7月のFOMCで大きく方針が転換されたということはない。

Next: まだまだ続く利上げ。リセッションに陥ってもインフレ退治へ

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