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バフェット「日本の商社株を買い増し」は本当か?最新『株主への手紙』から長期投資家が読み解くべきこと=栫井駿介

<5章.あなたのお金はどこに>

今回のアニュアルレポートの中で、投資家へのメッセージとも取れる文章があったので紹介していきます。

また、バークシャーハサウェイのキャッシュポジションについても触れていたので紹介します。

・多くの投資家へのアドバイス

バフェットは、5章のなかで多くの投資家へのアドバイスとも取れるようなことを述べています。

本当に優れた企業が丸ごと提供されることはめったにありませんが、これらの宝石のごく一部は、ウォール街で月曜から金曜まで購入でき、ごくまれに格安で販売されます。

バークシャーハサウェイは、上場企業への投資も行っていますが企業を丸ごと買う投資がメインです。

このことから、上場企業の株はいつでも買えるにもかかわらず、時々安く売られているため誰にでもチャンスがあることを伝えています

他に、このようなことも言っています。

非常に稀にチャンスにどっぷりつかっていることに気づくこともあります

チャンスにどっぷりつかっている時というのは、株価が大きく下落した時を指しています。

そのようなタイミングでもし買えるなら、かなり幸運であると言っています。

今回のレポートのテーマはMistake(間違い)です。

バフェットは上場株で何度も失敗した経験があり、都度間違いを認めてここまで大きくなりました。

そこで、投資での失敗についても綴られています。

「買収と違って市場性のある株式では私がミスを犯した時に方向転換するのは簡単です」

このように、流動性の高い上場企業の株であれば間違えたときに失敗を認めることで再チャレンジできることを伝えています。

・キャッシュポジションについて

バークシャーハサウェイは、現金同等物が過去最高水準に増えているなどキャッシュポジションについてよく言われます。

多くの資産を現金化しているということは、「いまは投資のチャンスではないと見ているのでは?」という話ですね。

バフェットは、株価が下落した時に買った方が有利だとよくいっています。

一方で、暴落の時以外は現金で株を持っておけばいいのかという疑問に対してそれは違うと今回のアニュアルレポートでいっています。

以下の文章をみてみましょう。

一部の評論家が現在バークシャーの現金残高を異常なほど高いと見ているにもかかわらずあなたのお金の大部分は株式に残っています

あなたのお金というのは、バークシャーハサウェイの株主のお金のことです。

つまり、そのお金を「投資せずに現金で置いているのでは?」と疑問を持っているかもしれない投資家に対してそうではないと伝えています。

上場企業への投資は減ったが、未上場株に投資していると述べています

他にも、投資をする上で重要なことが綴られているのでみてみましょう。

優良企業の所有よりも現金同等資産の所有を優先することは決してありません。財政上の愚行が蔓延すれば、紙幣の価値は消え失せてしまいます。

現金は、インフレにより価値が目減りしてしまいます。

インフレによりモノの値段が上がると、実質的にお金の価値が下がっているといえるからです。

現にアメリカはインフレが進んでいますし、日本のインフレ率も上がってきています。

このことからも、現金で資産を保有しておくなら優良企業の株を買っておいた方がいいといえます。

いい企業の株なら少なくともインフレ率並みには、増えていくことが期待できるでしょう。

ここでは、現金よりもいい企業の株を持つことが資産運用では重要であると伝えています。

Next: 投資家への助言だらけ!「株主への手紙2024」で強調されていたこと

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