2026年3月1日に発表された、株式会社カドス・コーポレーション2026年7月期第2四半期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。
目次
工藤博丈氏:代表取締役社長の工藤です。2026年7月期第2四半期(中間期)決算説明を行います。本日は、まず当社の事業内容、エグゼクティブサマリー、2026年7月期第2四半期(中間期)決算概要、トピックスについてご説明します。
次に、2026年7月期業績予想、株主還元方針、今後の取り組み、最後にAppendixとして当社の会社概要や強み・特徴についてお話しします。
事業内容

当社は、店舗の設計施工を通じ、土地の有効活用を支援する「街づくり」カンパニーとして、主に店舗の設計施工および不動産活用を支援する事業を展開しています。
建設事業では、山口県・広島県を中心に、土地オーナーとテナント企業をマッチングさせることで受注につなげています。
不動産事業では、当社が不動産を賃借または購入し、テナント企業へ賃貸することで、不動産の有効活用を支援しているほか、ニーズに応じて売買や仲介なども行っています。
売上構成比率は、建設事業が73.7パーセント、不動産事業が26.3パーセントであり、建設事業が主力となっています。
エグゼクティブサマリー 決算サマリー(第2四半期累計)

決算サマリーについてご説明します。売上高は前年同期比35.6パーセント減の24億1,300万円となりました。
営業利益は前年同期比69.6パーセント減の1億3,900万円、経常利益は前年同期比69.9パーセント減の1億3,800万円、中間純利益は前年同期比70.0パーセント減の9,500万円となりました。
売上総利益率は前年同期の21.0パーセントから1.9パーセント減の19.1パーセント、自己資本比率は前期末の55.8パーセントから0.2パーセント増の56.0パーセントとなりました。
2026年7月期第2四半期(中間期)決算概要 損益計算書(P/L)

損益計算書についてご説明します。建設事業は、期首時点の受注残高の減少や、下半期以降への工事着工時期の変更により、工事売上高が減少しました。不動産事業は、賃貸用不動産の新規取得により、賃貸収入が微増しました。
その結果として、売上高は前年同期比35.6パーセント減の24億1,300万円、そのうち建設事業は前年同期比43.2パーセント減の17億7,700万円、不動産事業は前年同期比2.5パーセント増の6億3,500万円となりました。
営業利益は前年同期比69.6パーセント減の1億3,900万円、経常利益は前年同期比69.9パーセント減の1億3,800万円、中間純利益は前年同期比70.0パーセント減の9,500万円となりました。
建設事業の売上減少の影響は大きく、固定費の圧縮を図ったものの、前年同期と比べ減収減益となりました。
2026年7月期第2四半期(中間期)決算概要 営業利益の増減要因

営業利益の増減要因についてご説明します。
建設事業において、完成工事高の減少により固定費負担率が上昇したことに加え、不動産事業においても、新規不動産取得に伴う一時費用が増加したことにより、総利益率は前年同期比で1.9パーセント低下しました。
その結果として営業利益(累計)は、2025年7月期第2四半期の4億5,700万円から、2026年7月期第2四半期は1億3,900万円となり、前年同期比で3億1,800万円の減益となりました。
2026年7月期第2四半期(中間期)決算概要 キャッシュフロー

キャッシュフローについてご説明します。営業キャッシュフローは、建設事業における売上債権の減少により4億5,000万円となりました。
投資キャッシュフローは、賃貸用不動産の取得によりマイナス5億5,400万円、財務キャッシュフローは、有利子負債の返済によりマイナス2億300万円となりました。
これらの結果、現金および預金の期首残高は10億900万円、当中間期末残高は7億200万円となりました。
2026年7月期第2四半期(中間期)決算概要 貸借対照表(B/S)

貸借対照表についてご説明します。資産合計は、賃貸用不動産の取得により現金および預金が減少したことを主な要因として、前期末比で1億3,100万円減少の76億9,000万円となりました。
負債合計は、1年以内長期借入金等が減少し、前期末比で7,600万円減少の33億8,400万円となりました。
純資産合計は、利益剰余金のうち1億5,100万円を配当金の支払いに充当したことを主な要因として、前期末比で5,500万円減少の43億500万円となりました。
その結果、純資産比率(自己資本比率)は前期末比0.2パーセント上昇し、56.0パーセントとなりました。
2026年7月期第2四半期(中間期)決算概要 建設事業売上・受注残高推移

建設事業売上・受注残高推移についてご説明します。2026年7月期第2四半期(中間期)は、期首時点の受注残高が前期の期首と比べ5億3,800万円減少したことや、工事案件の着工時期の変更等により、売上・利益ともに前年同期と比べ減少しました。しかしながら、大型工事の受注が寄与し、受注残高は前年水準まで増加しています。
スライド下部のグラフもご参照ください。棒グラフが建設売上高、折れ線グラフが受注残高を示しています。受注残高は、2025年7月期末の13億7,800万円から、2026年7月期第2四半期(中間期)は24億6,300万円となっています。
トピックス① 2026年7月期第2四半期(中間期)施工実績

2026年7月期第2四半期(中間期)の施工実績についてご説明します。まず、完工物件数は都道府県別では、山口県が3件、広島県が4件の合計7件となりました。
用途別では、ドラッグストアが1件、飲食店が2件、コンビニエンスストアが3件、その他店舗が1件となりました。
2026年7月期第2四半期(中間期)は、広島県における完工件数が増加した一方で、用途別ではドラッグストアの割合が低下し、コンビニエンスストアの割合が増加しました。
なお、完工物件の総数は減少したものの、受注交渉中および工事進行中の物件規模は大型化してきています。
トピックス②-1 設備投資の状況

設備投資の状況についてご説明します。2026年7月期第2四半期(中間期)は、賃貸用不動産の取得を中心に、建設中の物件を含めて4億円超の設備投資を行いました。
主な対象としては、山口県下関市の賃貸用建物2件に2億600万円、同県山口市の賃貸用建物2件に2億3,000万円を投資しました。
下半期も、将来性のある賃貸用不動産の新規取得、既存設備の維持および更新、生産性向上に資する基盤整備への投資を積極的に行います。
トピックス②-2 設備投資額の推移

設備投資額の推移についてご説明します。設備投資として、2024年7月期に1億200万円、2025年7月期に8億4,000万円を投じています。
2026年7月期は、第2四半期終了時点ですでに4億4,000万円を投じていますが、下半期の設備投資計画を含めると、過去2期と比較して大幅に増加すると見込んでいます。
なお、下半期の設備投資計画には、当初建設受注として予定していた案件が、当社において建物を建設し、賃貸(建貸)する不動産案件に変更となったものを含んでいます。
財務安定性を損なわない範囲で借入を有効に活用し、財務レバレッジを効かせるとともに、フロー収益からストック収益へ比重を高めるため、不動産を中心とする成長投資を積極的に行います。
トピックス③ カドスタウン案件状況

「カドスタウン」の案件状況についてご説明します。「カドスタウン」は、大規模な土地に複数のテナント企業を誘致する郊外型複合商業施設です。
案件数は2026年7月期第2四半期末時点で計3件です。山口県防府市の案件は解体工事が完了、同県宇部市の案件は2件あり、それぞれ解体工事中、開発造成工事の着工準備中と進捗しています。
2026年7月期業績予想

2026年7月期の業績予想についてご説明します。売上高は78億円を見込んでおり、進捗率は30.9パーセントとなりました。
営業利益予想は9億9,000万円で、進捗率は14.1パーセント、経常利益予想は9億8,800万円で、進捗率は14.0パーセント、当期純利益予想は、6億7,500万円で、進捗率は14.2パーセントとなりました。
当中間期の業績は、工事案件の着工時期変更などにより前年同期比で減少しましたが、大型受注が寄与して、受注残高は増加しており、通期目標の達成に向け、下半期における受注活動に尽力していきます。
株主還元について

株主還元についてご説明します。年間配当金は1株当たり180円への増配を予定し、配当性向は26.9パーセントになると見通しています。
今後も「業績や財務状況を勘案し、継続的かつ安定的な株主還元の実施」という基本方針のもと、事業の継続的な成長と、ROE(自己資本利益率)10.0パーセント以上を維持しつつ、配当性向30.0パーセントを目標に株主還元を行っていきます。
今後の取り組み 長期ビジョン

当社の長期ビジョンについてご説明します。売上高については、100億円以上の早期実現を目指しています。2025年7月期の実績は75億円で、2021年7月期からの年平均成長率は10.4パーセントです。2026年7月期の売上高は78億円を計画しています。
ROEは、直近期において15.6パーセントとなっており、10.0パーセント以上を維持する方針です。
今後、セグメント別に不動産事業の構成比が上昇する見通しであり、企業価値の着実な創出を意識した経営を推進します。
今後の取り組み 3つの成長戦略

当社は、「営業力の強化」「設計施工能力の拡充」「成長ドライバーの拡充」という3つの成長戦略を推進しています。
まず「営業力の強化」についてご説明します。当社は、これまで山陽道沿いの山口県・広島県を中心に事業を展開してきましたが、岡山県、福岡県を加え、4県の人口10万人以上の22都市をターゲットエリアとして営業活動を行っています。
その中でも、山口県隣県以外にも出店するナショナルチェーン店舗の施工実績が1ケタの13都市に進出の余地があると考えています。これらの地域でも土地オーナーの土地活用ニーズを掘り起こす情報収集チャネルの拡大を図るため、地元不動産会社との業務提携を強化し、1市1社以上の業務提携を目標としています。
前期末では8市19社と業務提携を行うことができました。引き続き1市1社以上の業務提携先の確保を目指していきます。
次に「設計施工能力の拡充」についてご説明します。建設事業の拡大に伴い、設計・工事監督人員の増加を図り、特に工事部門の採用を強化します。現場監督の組み合わせの改善や現場監督人材の育成強化により、年間完成工事高の向上を目指します。
前期末の1人当たりの年間完成工事高は1.08億円となりました。引き続き業務効率化を進めることで、より高い水準を目指していきます。
さらに、福岡県や岡山県への拠点新設を計画しており、地域に根ざした営業活動を展開していきます。これにより、地元建設業者とのネットワークを構築し、より円滑なプロジェクト推進を実現します。
最後に「成長ドライバーの拡充」についてです。当社は、事業のさらなる成長に向けて「カドスタウン」の展開を推進しています。「カドスタウン」は、大規模な土地に複数のテナント企業を誘致する郊外型複合商業施設です。ナショナルチェーン店舗を複数誘致することで、集客力を高め、土地のブランド価値を向上させることを狙います。前期末では3ヶ所の土地計画地を確保しており、着実に案件数を積み上げています。
また、不動産投資にも積極的に取り組みます。ターゲットは店舗、オフィスビル、物流倉庫などの事業用物件で、山口県を中心に都市圏へ展開を拡大していきます。前期末には、賃貸事務所3件を獲得しており、今後さらなる増加を図ることを予定しています。
加えて、販売用不動産事業への取り組みを強化していきます。
以上の3つの成長戦略を通じて、当社は着実に事業拡大を図り、持続的な成長を目指していきます。
Appendix 会社概要

最後に当社の概要についてご説明します。
当社は、1999年2月1日に設立し、建築工事業、土木工事業、建築・土木の企画、設計およびコンサルティング、不動産の売買・賃貸・仲介および管理を主要事業としています。本社は山口県山口市に所在し、従業員数は2026年1月31日現在で92名です。
Appendix 特徴・強み

当社の特徴・強みは3点あります。
1点目は「逆転の発想によるアプローチ」になります。通常、テナント企業が土地オーナーへ交渉するパターンが一般的ですが、当社は営業手法である「カドスLANシステム」を活用し、土地オーナーとの強固な関係を築いた上で、テナント企業へ適切な土地を提案するビジネスモデルを構築しています。このアプローチにより、土地オーナーとテナント企業のマッチングを円滑に進めることが可能となっています。
2点目は「土地オーナーとの強いパイプ」になります。山陽道を中心とした交通要地において、多数のナショナルチェーン店舗の施工実績を持ち、当社の営業手法である「カドスLANシステム」を活用した取引を通じて、竣工後も土地オーナーに寄り添い、信頼関係を深めてきました。その結果、新規の土地情報取得や既存契約の期間満了後の再活用においても優位なポジションを築いています。
Appendix 特徴・強み

3点目は、「増産効果の期待できる設計施工」になります。当社は、ナショナルチェーン店舗の施工を多数手掛けており、前期末までの累計新築工事件数は442件に達しており、全体の約80パーセントを占めています。直近期では、当社が手掛けた新築工事の約9割がナショナルチェーン店舗となっており、交通要地への出店に貢献しています。
また、1つのブランドから複数の店舗受注を獲得することで、建築ノウハウの蓄積や施工の効率化を図ることができ、結果として生産性の向上につながっています。同一ブランドによる10店舗以上の施工割合は68.6パーセントとなっており、この傾向は今後も継続すると見込んでいます。このような実績を背景に、当社は引き続き、ナショナルチェーン企業との関係を深め、さらなる成長を目指していきます。
私からのご説明は以上となります。ご清聴いただきありがとうございました。
質疑応答①
Q:第2四半期の売上・利益ともに前年同期と比べて大幅に減少しており、2026年7月期末の予想計数に対する進捗率も低位の中、業績予想の達成は可能でしょうか?
A:受注残高は期首時点の13億7,800万円から第2四半期末では24億6,300万円に増加しており、下半期での受注と着工する予定案件の進捗管理を徹底することにより、目標達成に向けて尽力していきます。
質疑応答②
Q:設備投資を積極的に行うことで資産が膨らめば、資本効率の低下につながり、経済合理性にかけるのではないですか?
A:当社は、将来も含めた収益確保を念頭に設備投資を行っており、特に好立地物件を保有することは、契約満期時の建替えや早期撤退時の後継テナント誘致における建設需要取込みにも直結するため、経済合理性にかなうと認識しています。
質疑応答③
Q:建設請負案件から不動産事業案件への変更とはどのようなケースですか?
A:関係者の要望を調整した結果、建築請負希望から建貸希望に変更となり、建設請負で一時的に計上となるフロー収益が、建貸により賃貸収入で長期間に分割して収受するストック収益へと転換したケースです。
質疑応答④
Q:「カドスタウン」はどのような計画ですか?
A:当社の総合的なプロデュースにより、大規模な土地に複数のテナント企業さまを誘致して郊外型複合商業施設を計画するものです。当社が土地所有者から土地を賃借または購入し、テナント企業さまに賃貸することや、建築工事を請け負うことにより、当社の収益につながります。なお、カドスタウンは対外的な施設名称ではなく、商業施設の運営等は各テナント企業さまが行います。
質疑応答⑤
Q:「カドスタウン」の案件は3件から変わっていませんが、これ以外に未発表の案件もあるのでしょうか?
A:進行中の3物件は、既存物件の解体や造成工事については順次進んでいます。また、現時点において詳細を明らかにするわけにはいきませんが、未発表の交渉中案件もありますので、進捗を今しばらく見守っていただきたいと存じます。
質疑応答⑥
Q:流動性を高めるために、株式分割を行う予定はありますか? また、今後の株主還元について教えてください。
A:東京証券取引所からの要請を踏まえ、個人投資家のみなさまが売買しやすい投資単価とすることで株式流動性を高めるべく、現時点で時期等をお約束することはできませんが、社内での検討を進めていきます。株主還元については、当社の事業成長による企業価値の向上が、一番の株主還元と認識しており、適時適切に検討・実施していく方針です。
