連邦準備制度理事会(FRB)は金融政策で重要視しているインフレ期待を判断する上でNY連銀の期待インフレ率も参考材料としている。イラン戦争によるホルムズ海峡閉鎖による原油高でインフレ懸念が強まりつつある。FRBは長期のインフレ期待抑制を目指している。
米NY連銀は3月の調査結果を発表した。注目となっていたインフレ期待1年先は3.42%と、昨年12月来の高水準となった。予想は下回った。3年先は3.08%と、2月3.0%から上昇。昨年4月来で最高となった。5年先は3.05%と2月2.98%から上昇し、統計開始以降で最高を記録した。
ガス価格は1年先9.42%と、2月の4.09%から急伸し、22年3月来で最高を記録。食品価格予想も5.98%と、2月5.27%から上昇。 コアCPIに影響する賃貸も7.08%と、2月5.88%から上昇した。同時に、雇用者の労働市場への自信を示す自主的離職の可能性は18.25%と、15.93%から上昇したほか、仕事を失った場合、3カ月内に仕事が見つかる確率は45.85%と、43.96%から上昇し、労働市場の底堅さが示唆された。3カ月内に滞納する可能性は12.25%と、11.62%から上昇。金融市場のひっ迫の可能性を示した。
グールズビー米シカゴ連銀総裁は石油価格の上昇がスタグフレーション的ショックだと警告。米NY連銀のウィリアムズ総裁は「イラン戦争は10分の1か2、コアインフレを引き上げる」との考えを示した。
市場ではイラン戦争が継続するに連れ、スタグフレーション懸念を強めつつある。
◇米・3月NY連銀調査
期待率
●インフレ
1年先:3.42%(予想3.5%、2月3.0%)、3年先:3.08%(2月3.0%)、5年先:3.05%(2月2.98%)
●住宅価格:3.26%(3.0%)
●食品:5.98%(2月5.27%)
●ガス:1年先9.42%(4.09%)22年3月来で最高
●医療:9.67%(9.72%)
●賃貸:7.08%(5.88%)
●賃金の伸び:2.37%(2.54%)
●失業する可能性:14.39%(13.84%)
●自主的離職の可能性:18.25%(15.93%)
●仕事を失った場合、3カ月内に仕事が見つかる:45.85%(43.96%)
●3カ月内に滞納する可能性:12.25%(11.62%)
いま読まれてます
記事提供: 
元記事を読む