コロンビア・ワークス<146A>
【事業モデルと成長戦略について】
▲フィスコ 秋山
ありがとうございました。ここまでのお話を整理すると、都心不動産市場は全面追い風ではなく選別が進む局面にある一方で、御社は都心立地の選別、賃料成長、バリューアップ、出口設計で強みを発揮している、という理解かと思います。ここからは、それを支える事業モデルと成長戦略を伺います。
○アナリスト 中西
「相場より20〜30%高い賃料を実現できる」というプレミアムの創出について、もう少し踏み込んで伺わせてください。開発の起点でテーマを設定し、ものづくりに入っていくわけですが、リーシングに至るまでのプロセスで、どのようにその高い賃料を現実のものにされているのでしょうか。
■コロンビア・ワークス 水山様
ありがとうございます。まず、我々が土地の情報をいただく際、一般的な「マーケット相場」はもちろん確認しますが、それ以上に重視しているのは「そのエリアにどのような属性の人が住み、どのような店舗があり、何が求められているのか」という事業ストーリーです。
周辺店舗の売上データまで徹底的にリサーチし、「ここにこういうサービスを投入すれば、付加価値が最大化するのではないか」という仮説を立てます。そのサービスを具現化した際、賃料をどこまで引き上げられるかを緻密に計算し、テーマ型開発として作り込んでいくのです。
従来の開発は「ここにマンションを建てれば相場賃料はこの程度」という逆算になりがちですが、我々はターゲットを極めてタイトに絞り込み、その層に響く適切なプロモーションを打つ。この「絞り込み」と「特化」こそが、他のデベロッパーにはない強みだと自負しております。
○アナリスト 中西
なるほど。そうなると、仲介業者さん側も「コロンビア・ワークスに土地を買ってもらうには、詳細なマーケティングデータもセットで持ち込まなければならない」と身構えてしまうのではありませんか?
■コロンビア・ワークス 水山様
いえ、そんな厳しい条件を出したら、誰も情報を紹介してくれなくなってしまいます。実はむしろ逆なのです。
我々はありがたいことに、仲介業者様からの情報捕捉率が非常に高いのですが、その理由は「我々が勝手に調べて、最適解を出すから」です。大手デベロッパー様ですと、住宅、商業、オフィスと部署が分かれていることが多く、土地一つに対しても判断が分かれることがあります。しかし、仲介業者様からすれば「この土地を買うか買わないか、早くはっきりしてほしい」というのが本音です。
我々にご相談いただければ、あらゆるアセットの可能性を社内で即座に検討し、その土地のバリューを最大化するアンサーをご提案します。「コロンビア・ワークスなら、この難しい土地をどうにかしてくれるはずだ」という期待感から、半ば“丸投げ”のような形でも真っ先に情報をいただける。この「相談しやすさ」が、結果として情報の質と量につながっています。
○アナリスト 中西
「まずはコロンビアさんに相談しよう」という、マーケットにおける独自のポジションを確立されているわけですね。ありがとうございます。
●DAIBOUCHOU
直近の業績を拝見しますと、従業員数や販管費の増加率に比べて、売上高の伸びが非常に高い傾向にあります。これほどまでに少数精鋭で、効率的な事業運営を実現できている背景を教えていただけますでしょうか。
■コロンビア・ワークス 水山様
ありがとうございます。その理由は、私たちが「オーダーメイドの開発」に特化している点にあります。
先ほどお話しした通り、私たちの開発プロセスは、土地の選定からエリアマーケティング、入居者属性の緻密な分析まで、非常に深い工程を経ます。実は、プロジェクトの規模が小さくても大きくても、この「事業を組み立てるプロセス」にかかる工数はそれほど変わりません。
そこで私たちが目指しているのは、「1プロジェクトあたりの投資単価を上げていく」ことです。大人数を揃えて数多くの案件をこなすのではなく、独創的な企画を生み出せる「ハイタレントな人材」が、1人で大きな規模の案件を動かしていく。こうした組織形態へのシフトが着実に実績として現れているのが、現在の状況です。
●DAIBOUCHOU
なるほど。企業規模の拡大とともに、1案件あたりの単価が上がったことで、効率化ができるようになったということですね。よく分かりました。ありがとうございます。
○アナリスト 中西
次に、アセットマネジメント(以下、AM)事業について伺います。AUM(運用資産残高)が急拡大していると伺っておりますが、外部の投資家からの評価がこれほどまでに高まった要因は何でしょうか。また、今後のAM事業の成長ストーリーについても併せて教えてください。
■コロンビア・ワークス 水山様
ありがとうございます。2025年にAM子会社が本格的に営業を開始し、おかげさまで初年度から500億円弱のAUMを積み上げることができました。
この急成長の要因は、我々が元々「不動産開発」という川上の事業を本業としている点にあります。収益用不動産を一から開発し、外部のファンドへ売却してきた実績があるため、我々は物件のオリジネーター※として、その物件が将来どのように賃料を伸ばしていけるかという成長ストーリーを最も熟知しています。この点が投資家の方々から非常に高い信頼をいただいているポイントです。
また、より運用の精度を高めるため、早い段階でグループ内に賃貸管理会社を設立しました。AM事業の拡大に伴い、管理戸数もこの1年でほぼ倍増しています。「この物件なら、ここまで賃料を引き上げられる」という予測を、自社の管理実績に基づく確かな根拠を持って示せることが、受託増につながっています。
※オリジネーター:不動産の証券化において、証券化の対象となる不動産、不動産信託受益権、不動産担保債権などを証券の発行に当たるSPC等に譲渡する者。原資産保有者、資産譲渡人ともいわれる。
○アナリスト 中西
なるほど。尖ったテーマになるほど、御社でないと仕事ができないですよね。よく分かりました。ありがとうございます。
●DAIBOUCHOU
成長要因として挙げられていた、開発型SPCを活用した開発スキームについて伺います。2025年から本格化されたかと思いますが、これにより、これまでは財務的制約で難しかった規模の案件なども手がけられるようになり、成長が加速するのでしょうか。
■コロンビア・ワークス 水山様
おっしゃる通りです。先ほど申し上げた通り、開発型SPCを活用することで、例えばホテルアセットのように投資額が大規模化する案件においても、我々の強みを発揮できるようになります。自社のアセットマネジメント事業と開発力をコラボレーションさせることで、AUMの大幅な拡大も見込めると考えております。
コロンビア・ワークス×中西哲氏×DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(8)に続く
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