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加盟企業がリブラ協会を脱退せざるを得なかった、米国協議会から届いたレターとは?=シバタナオキ

先日Facebookが発表したLibraと呼ばれる暗号通貨が、立ち上げ前の時点で既に暗礁に乗り上げています。そこで今回は、その理由について詳しく取り上げます。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)

※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2019年10月31日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

米国議会からLibra加盟企業への脅しのレターが送付された

Q. Facebookが提唱した暗号通貨Libra、脱退企業が相次ぐのはなぜ?

A. 米国議会からの強力な圧力によって、加盟企業が脱退。

今日の記事では、先日Facebookが発表したLibraと呼ばれる暗号通貨が、立ち上げ前の時点で既に暗礁に乗り上げているので、その話題を取り上げていきたいと思います。

マスターカード(Mastercard)、ビザ(Visa)、電子オークションを手掛けるイーベイ(eBay)、決済サービスを提供するストライプ(Stripe)、そしてメルカドパゴ(Mercado Pago)は、フェイスブック(Facebook)の主導するリブラ協会から脱退した。
この記事にある通り、当初Libraへの加盟を表明していたビザやマスターカード、eBay、ストライプなどの企業が、相次いでLibra協会から脱退することを発表しました。

出典:リブラ崩壊危機——脱退組にビザ、マスターカード、イーベイ、ストライプ、メルカドパゴ、ペイパル‐coindesk JAPAN(2019年10月13日公開)

Libraそのものはまだリリースもされていないわけですが、このタイミングで一体なぜ大量離脱が発生してしまったのか、というのを詳しく見ていきたいと思います。

Libra加盟企業への米国議会からの「脅し」レター

事の発端は、米国議会からLibra加盟企業への脅しのレターが送付されたことに起因します。

We write to share our deep concerns about Facebook’s Libra crypto-currency project and the formation of the Libra Association. We are concerned because key questions remain unanswered about the risks the project poses to consumers, regulated financial institutions, and the global financial system.

かなり強い口調で、Libra協会に加入していることを問題視するレターが、米国議会からLibra加盟企業に送付されました。

最大の懸念点として、コンシューマーへのリスクが大きく、リスクを回避する解決策が一切提示されていない、と書かれています。

We urge you to carefully consider how your companies will manage these risks before proceeding, given that Facebook has not yet demonstrated to Congress, financial regulators—and perhaps not even to your companies—that it is taking these risks seriously.

Facebookは米国議会に対してLibraの金融システムとしての安全性を説明していないため、Libra協会の加盟企業はその点を真剣に考慮するように、という点も、かなり強い口調で警告がなされています。

Next: 米国協議会のレターに対して、Facebookの対応は

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