■No.1<3562>の業績見通し
1. 2027年2月期の業績予想
中期経営計画の最終年度となる2027年2月期の連結業績予想について同社は、売上高を前期比20.9%増の21,200百万円、営業利益を同24.0%増の1,650百万円、経常利益を同14.1%増の1,590百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同40.1%増の1,000百万円と引き続き増収増益を見込んでいる。一方、中期経営計画の最終年度目標に対しては売上高で大きく上回るものの、営業利益では若干未達となる見通しである。
売上高は、堅調な需要と組織力の底上げを背景に同社単体の伸びを見込むほか、前期グループインした企業による通年寄与も大幅な上乗せ要因となる。また、その他グループ子会社についても総じて好調に推移する見通しである。
利益面では、引き続き今後を見据えた先行投資(人的資本やAI投資等)がコスト要因となるものの、増収による収益の押し上げや不採算子会社の再編効果等により大幅な営業増益を実現する。営業利益率については、先行投資の影響はあるものの前期の7.6%から7.8%へ若干改善となる見通しだ。また、親会社株主に帰属する当期純利益の増益率が特に大きいのは、事業再編及び株主優待制度の廃止に伴う税負担の軽減によるものである。
なお、売上高が中期経営計画の最終年度目標を大きく上回る予想となっているのは積極的なM&Aによるところが大きい。一方、営業利益については、長期ビジョンにおけるさらなる成長を見据え、人的資本やAI活用への先行投資とM&A後のPMIを最優先することにより若干未達となる。
2. 弊社の見方
先行き不透明な経済情勢の影響には引き続き注意が必要であるものの、1) 主力の情報セキュリティ機器やサーバー関連の需要が堅調であること、2) 「No.1ビジネスサポート」によるストック収益が順調に積み上がっていること、3)アイ・ステーションの通年寄与(6ヶ月間の上乗せ)が見込めることなどを勘案すれば、同社業績予想は十分に達成可能であると見ている。注目すべきは、2025年2月期以降、グループインした企業(9社)とのシナジー創出に向けた動きである。同社業績予想の前提にはシナジー創出分を反映させていないことから、そのスピードや大きさによっては業績の上振れ要因となる可能性も十分に考えられる。特に約25,000社の顧客基盤を持つアイ・ステーションとのクロスセルによるシナジーの影響は大きいため、今後の動向を注視したい。いずれにしても、中期経営計画の最終年度は、来期以降(次期中期経営計画)の成長に向けた取り組み(PMIを含む)を優先する方針であり、各社とのシナジー創出がどのようなペースで具現化してくるのかが、今後を占ううえでも重要な判断材料となるだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
いま読まれてます
記事提供: 
元記事を読む