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フランスベッドHD、27年3月期は増収増益へ 前期のコスト増要因解消・レンタルシフト拡大で収益構造安定化を狙う

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2026年6月4日に発表された、フランスベッドホールディングス株式会社2026年3月期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。

目次

長田明彦氏(以下、長田):みなさま、おはようございます。フランスベッドホールディングス株式会社、取締役の長田です。本日はお忙しい中、2026年3月期決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。本説明会は、多くのみなさまにご参加いただけるようライブ配信で実施しています。何卒ご了承のほどお願い申し上げます。

本日の説明内容はスライドに記載のとおりです。まず、私から2026年3月期の業績と2027年3月期の業績見通しについてご説明します。その後、社長の池田から今後の主な取り組みについてご説明します。

トピック

まず、昨年11月27日に開催した中間期決算説明会から、本年5月15日の決算発表までの期間におけるトピックをご説明します。

2026年2月6日に、通期業績予想の修正および中期経営計画の一部取り下げを公表しました。当社は、当初想定からの事業環境の変化および収益構造の見直しを踏まえ、2027年3月期を最終年度とする中期経営計画の数値目標を取り下げました。

次に、2026年3月27日に、2027年3月期の連結業績予想および配当予想を公表しています。併せて、期末配当は前期比1円増配の年間42円を予定している旨を公表しました。

連結業績(2026年3月期)

2026年3月期の業績についてご説明します。2026年3月期の連結業績は、売上高が617億6,900万円、前期比1.9パーセントの増収となりました。一方、利益面では、人件費・物流費の上昇に加え、事業拡大に伴う固定費増加の影響により、経常利益は43億3,500万円と前期比7.4パーセントの減益となりました。

また、インテリア領域の構造改革関連費用など8,300万円を特別損失に計上した結果、当期純利益は27億4,600万円となり、前期比で6.8パーセントの減益となりました。その結果、ROEは6.7パーセントとなり、前期比で0.7ポイント低下しました。

連結業績(営業利益増減要因)

このスライドでは、連結業績の前期から当期にかけての営業利益の増減要因をグラフで示しています。ご覧のとおり、売上増加と原価率の改善により売上総利益は増加しました。

一方で、賃上げを含む人件費の増加に加え、サービスセンターの新設や機能強化に伴うコストの増加などにより、販管費は前年比で11億円以上の増加となりました。さらに、ITサービス利用料の上昇や郵便料金の改定など、外部環境の変化によるコスト増加も影響しています。

結果として、売上総利益の増加額を費用の増加が上回り、営業利益は7.7パーセントの減益となりました。

セグメント別業績(2026年3月期)

セグメント別の業績についてご説明します。メディカルサービス事業は増収減益、インテリア健康事業は減収減益となりました。

メディカルサービス事業では、需要拡大に伴う売上成長は維持したものの、人件費・物流費/メンテナンス費の上昇により、利益が圧迫されました。

インテリア健康事業では、消費低迷が続く中、催事や販促を強化しましたが、効果は限定的にとどまり減収となりました。利益面では、固定費負担が重くなり、減益となっています。

メディカルサービス事業の概況

メディカルサービス事業の内訳です。メディカルサービス事業は増収減益となりました。決算期変更の影響を除いた実力ベースでも、同様の傾向を示しています。売上面では、主力の福祉用具レンタル関連取引を中心に、病院・施設向け取引やリネンサプライ取引も含め、主要領域すべてで売上が拡大しました。

一方で利益面では、レンタル事業の拡大に伴う人員・メンテナンス/物流投資の増加など固定費が増加したことに加え、リネンサプライ事業では取引拡大に伴い受入職場がボトルネックとなり、一時的な対応費用が発生したため、減益となりました。

当社では、これらの費用増加は主に成長に伴う先行投資および一時的な要因に起因するものと認識しており、収益性の改善は今後の課題と考えています。

メディカルサービス事業の経常利益増減要因

こちらのスライドは、メディカルサービス事業の前期からの経常利益の増減要因をグラフで示したものです。こちらは決算期変更の影響を含んでいますので、次ページのスライドにてこの影響を除いた増減要因をご説明します。

実力ベース増減要因(決算期影響除き)

昨年、連結子会社のホームケアサービス山口では14ヶ月決算を実施しました。こちらのスライドは、前期2ヶ月分の影響を除いた場合の実力値ベースでのメディカルサービス事業における経常利益の増減要因を示しています。ご覧のとおり、売上増加に伴う利益増加を販管費の増加が上回り、減益となっています。

インテリア健康事業の概況

インテリア健康事業についてご説明します。売上面では、訪日外国人の増加を背景にホテル向け取引が伸長しましたが、継続的な物価上昇の影響により耐久消費財需要の低迷が続きました。

このような環境下で、催事・販促施策を強化して需要喚起を図りましたが、市場環境の弱さを補うには至らず、売上高は前期比0.5パーセント減の193億8,000万円となりました。

利益面では、売上の減少に伴って固定費負担が相対的に増加したことなどから、経常利益は前期比10.7パーセント減の9億5,200万円となりました。

インテリア健康事業の経常利益増減要因

インテリア健康事業の経常利益の増減要因についてです。ホテル向け取引の伸長や高付加価値商品の販売により売上総利益は概ね確保できましたが、売上減少に伴う固定費負担の増加に加え、当社主催の催事における販売低迷により販促費の一部回収が進まず、販管費負担が想定以上に重くなりました。その結果、経常利益は前期比で1億1,400万円の減益となっています。

連結貸借対照表の状況

2026年3月末の総資産は677億4,700万円となり、前期末比で31億4,000万円減少しました。主な増減項目としては、資産の部では現預金および短期有価証券が23億6,700万円減少したほか、棚卸資産が12億3,100万円減少しました。

負債の部では、中小受託取引適正化法対応による支払サイト短縮の影響などにより、仕入債務が13億7,700万円減少し、加えて未払法人税等が13億3,800万円減少しています。この結果、自己資本比率は前期末比2ポイント上昇し、59.2パーセントとなりました。

連結キャッシュ・フローの状況

連結キャッシュ・フローの状況をご説明します。2026年3月期の連結キャッシュ・フローは、現金および現金同等物が前期末比8億6,700万円減少し、123億5,500万円となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは63億3,300万円の収入となりましたが、法人税等の支払が25億5,500万円と増加しました。投資活動によるキャッシュ・フローは43億2,300万円の支出となりました。主な内容は、レンタル資産を含む固定資産の取得です。

財務活動によるキャッシュ・フローは28億7,600万円の支出となりました。自己株式の取得15億300万円と配当金の支払13億5,900万円が主な要因です。なお、短期有価証券を含む実質的な現預金残高は、前期末比で23億6,700万円減少しました。

2027年3月期 連結業績見通し

2027年3月期の業績見通しについてご説明します。次期においては、売上規模の拡大に加え、当期に発生した成長投資の先行および供給能力の制約に起因するコスト増の解消、ならびに費用効率の改善を進めることで、収益性の改善を図っていきます。

この結果、売上高は前期比2.6パーセント増の634億円、営業利益は前期比6.1パーセント増の46億円、経常利益は前期比8.3パーセント増の47億円を見込んでいます。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比11.7パーセント増の30億7,000万円を計画しています。

2027年3月期 セグメント別損益見通し

2027年3月期のセグメント別損益見通しについてご説明します。メディカルサービス事業では、売上高は前期比4.4パーセント増の437億円、経常利益は前期比9.8パーセント増の37億円を見込んでいます。主力の福祉用具レンタルを中心に売上を拡大しながら、サービスセンター機能の強化や業務プロセスの見直しにより、費用効率の改善を進めていきます。

インテリア健康事業では、売上高は前期比0.1パーセント増の194億円、経常利益は前期比5パーセント増の10億円を見込んでいます。売上は概ね横ばいを前提としつつ、当期に決定した構造改革施策の効果発現により、製造・物流コストの削減や原価構造の見直しを進め、収益性の改善を図っていきます。

メディカルサービス事業

メディカルサービス事業の主な施策です。当事業では、レンタル需要の拡大を着実に取り込みつつ、病院・施設向け取引による安定収益基盤を維持するとともに、当期に課題となったリネンサプライ事業の収益性改善を進めることで、事業全体の収益性向上を図っていきます。

具体的には、市場成長率を上回って推移する福祉用具レンタル領域では、高齢者人口の増加が都市部に集中していることを背景に、都市部を中心とした営業体制の強化や顧客譲受の推進を通じ、売上拡大を図ります。

一方で、サービスセンターの機能強化や業務プロセスの見直しにより、費用効率の改善と生産性の向上を進めます。これにより、成長と収益性の両立を実現します。

インテリア健康事業

インテリア健康事業の主な施策です。当事業では、売上拡大以上に収益基盤の立て直しを重視しています。当期は、売上の減少に対し固定費負担が重い構造が顕在化しました。次期は、構造改革の効果発現による収益性の改善を進めていきます。

具体的には、工場再編等による製造コストの低減や、不採算ショールームの整理を通じて固定費の削減を進め、需要変動に耐え得る収益構造への転換を図ります。その上で、高付加価値商品やホテル向け分野への注力により、売上基盤の維持・強化を目指します。

2027年3月期 設備投資の状況

設備投資の状況についてご説明します。2027年3月期の設備投資額は48億5,000万円を計画しており、そのうちレンタル資産への投資は38億円を予定しています。

足元の製造コストや仕入コストの上昇を踏まえ、新規のレンタル資産投下については抑制的に運用していきます。具体的には、レンタル戻り品の早期メンテナンス・再投入を徹底することで、新規投下を抑えつつレンタル原価の低減を図ります。

そのため、サービスセンターにおけるメンテナンス機能の省力化・効率化投資を継続的に実施し、保有資産の回転率向上とコスト削減の両立を進めていきます。これにより、投資額の適正化と収益性の改善を同時に実現していきます。

株主還元

株主還元についてご説明します。当社は安定配当を基本方針とし、連結配当性向50パーセント程度を目安に株主還元の充実に努めています。2027年3月期の配当予想は、中間配当17円、期末配当25円、年間42円とし、前期末比で1円の増配を予定しています。

また、自己株式取得についても継続的な実施を基本方針としています。今後も業績動向、財務健全性、投資とのバランスを踏まえつつ、株主還元の充実を図っていきます。

直近5期の連結業績推移

直近5期の連結業績推移です。当社の業績は、売上高は継続して拡大している一方で、直近は人件費や物流費の上昇、事業拡大に伴う費用増加により、収益性が低下する局面となっています。当社としては、いったん売上成長を追う経営から、収益構造の改善を重視した経営へと明確に転換していきたいと考えています。

具体的には、成長が見込まれるメディカルサービス事業で体制強化と効率改善の両立を進めるとともに、インテリア健康事業においては構造改革を通じ、事業規模に見合ったコスト構造への転換を進めていきます。

また、人員増加の抑制や過去の投資に係る償却負担の一巡、在庫処分の進展などにより、収益を圧迫していた要因は順次解消が進んでいます。これらの取り組みにより、当社はすでに収益改善に向けた基盤が整いつつあると認識しており、次期以降は収益力の回復を着実に実現していきます。

以上で、私からの説明を終わります。引き続き、今後の主な取り組みについて、社長の池田よりご説明します。

事業環境の認識と収益構造改革の基本方針

池田茂氏:みなさま、おはようございます。フランスベッドホールディングス代表取締役会長兼社長の池田です。本日は当社の今後の取り組みについて、収益力向上の観点からご説明します。

まず、事業環境と当社の基本方針についてです。当社の事業は大きく2つに分かれます。メディカルサービス事業は、高齢化を背景に今後も安定的な成長が見込まれる市場です。一方、インテリア健康事業は、市場環境の変化に影響を受けやすく、需要の変動が大きい事業です。

このため当社は、メディカルサービス事業では成長の加速と収益力の向上を両立し、インテリア健康事業では収益基盤の再構築を進める方針です。全社としては、レンタルを軸とした事業構造への転換を進め、収益の安定化と成長の両立を図っていきます。

今後の取り組み_メディカルサービス事業

メディカルサービス事業の取り組みについてです。主な取り組みは大きく分けて3点あります。第1に、「レンタル領域の拡大」です。家具・家電レンタルの展開エリア拡大をはじめ、補聴器の関東でのレンタル開始や、老人ホームへのマッサージ器のレンタルなど、介護保険に依存しない領域を広げ、継続収益の構築を進めていきます。

第2に、「介護ロボット・ICT領域の強化」です。人手不足を背景に需要が高まっている見守り機能付き介護ロボットの拡販など、ICTを活用した商品の拡充を通じて、付加価値の向上を図っていきます。

第3に、「業務の効率化」です。DXや自動化の推進により、契約・請求の電子化や自動化を進め、さらに生成AIを活用することで、コスト上昇に耐えられる体制を構築していきます。

これらの取り組みにより、成長市場を確実に収益へとつなげ、売上拡大と収益力向上の両立を目指します。

今後の取り組み_インテリア健康事業

インテリア健康事業です。主な取り組みは3点あります。第1に、「成長領域の拡大」です。電動ベッドを新たにホテル向けレンタル商品に加え展開するほか、ECでの積極的な展開、自社静岡工場で生産された売上好調な羽毛布団の拡販など、ベッド販売以外の売上拡大に取り組みます。

第2に、「製造コストの低減」です。木工工場の集約や不採算ショールームの閉鎖などを通じて固定費の削減を進め、コスト構造を見直します。

第3に、「生産体制の最適化」です。機種統合や、受注生産から計画生産への転換により、生産効率の向上と収益性の改善を図ります。これらの取り組みを通じて、需要変動に左右されにくい安定した収益体質への転換を目指します。

今後の取り組み_全社

最後に、全社の進捗と目標についてです。レンタル売上高の構成比は着実に上昇しており、2026年3月期には45.8パーセントとなりました。さらに、2026年4月には一時的ではありますが、50パーセントに達しています。当社は、このレンタル比率の向上を通じて、継続収益の積み上げによる収益の安定化を図っていきます。

今後は、2029年3月期にレンタル比率50パーセントの定着を現実的な目標として、取り組みをさらに強化します。

以上の施策を通じて、メディカルサービス事業では成長と収益力向上を目指し、インテリア健康事業では収益基盤の再構築を進めることで、全社として持続的な企業価値の向上を実現します。

今後の取り組み_全社

まずは進行期である2027年3月期において、5月15日の決算短信で開示しているとおり、増収増益の達成を目指していきます。

以上で、私からの説明を終わります。

質疑応答:次期の増益見通しの前提について

司会者:「次期の増益見通しについて、前提条件をどのように捉えていますか? 特に、どの定量的な要因が利益回復を牽引すると見込んでいるのか、具体的にお聞かせください」というご質問です。

長田:本編でも触れましたが、少し詳しくご説明します。増益の前提として、レンタル事業での利益回復を見込んでいます。終わった期では売上高が市場を上回るレンタル伸長率を記録し、粗利益も増加しました。一方で、人件費を中心とした費用がそれを上回ったことが、利益が伸びなかった最大の要因です。

次期については、粗利益の増加は旺盛な市場で期待できます。ただし、この増加幅の中でいかに費用をコントロールできるかが鍵となります。一見難しく感じるかもしれませんが、当社は過去2年間で約120人の人員を増やしており、この期間で市場対応力をしっかりと向上させることができています。

そのため、当期においては、この投下水準を一時的に引き下げるタイミングに来ていると考えています。これを実現することで、成長産業である福祉用具レンタルでしっかりと利益成長を達成できるものと見込んでいます。

また、リネンサプライ事業についても本編で少し触れましたが、当期においては混乱が生じ、大幅な減益を余儀なくされました。ただし、この混乱は8月には収束しており、期の後半だけを見れば前年以上の数字を確保することができています。

この市場は非常に旺盛であり、設備の増強効果を踏まえると、一昨年以上の利益を十分に狙える状況です。このような背景から、利益の確実性が高まっています。

また、インテリア健康事業は、売上ではなく、原価構造を変えることによる費用低減が主な要因であり、こちらも着実に進んでいます。さらに、償却負担の減少も相まって、お示しした利益水準は確保できると考えています。不確実性がある中でも、しっかりと増益を果たしていきたいと思います。

質疑応答:レンタル事業における競争環境の変化について

司会者:「成長を見込むレンタル事業について、病院・施設向けと在宅向けレンタルにおける競争状況の変化について教えてください」というご質問です。

長田:競争状況の大きな変化は起きていないと考えています。もちろん、それぞれの領域で競合企業との競争はありますが、病院・施設向け領域では、当社が得意とするベッドについて確実なニーズをいただいており、ここ3年から4年にわたり、安定的に提供を続けています。

レンタル事業に関しては、競争環境というよりも、事業を終了する福祉用具貸与事業者がいらっしゃる中で、大手福祉用具貸与事業者がこれらを引き継ぐケースが見られます。ただし、競争環境の大きな変化については、現時点では特に認識していません。

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