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IIF Research Memo(9):既存拡大と新規事業・M&A推進で飛躍的成長へ(2)

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■インターネットインフィニティー<6545>の中期的な経営方針

(3) DXソリューション事業
DXソリューション事業では、2030年3月期に売上高2,069百万円、営業利益459百万円を計画している。介護業界及びシニア市場におけるデジタル活用ニーズの高まりを背景に、仕事と介護の両立支援、シルバーマーケティング支援、システムソリューションの各領域を成長ドライバーとして事業拡大を進めている。仕事と介護の両立支援サービスについては、2025年4月に施行された育児・介護休業法改正を追い風として導入企業数の拡大を目指している。企業における介護離職防止や従業員支援への関心が高まるなか、同社はこれまで培ってきた介護相談ノウハウや専門家ネットワークを活用し、導入企業の拡大を通じて売上高及び利益の成長を図る方針である。シルバーマーケティング支援分野では、既存顧客との取引基盤を活用しながら、従来のプロモーション・販促支援中心のビジネスモデルから、より付加価値の高いコンサルティングサービスへの転換を進めている。高齢者市場に関する知見やデータを活用し、顧客企業の事業戦略立案やマーケティング施策の高度化を支援することで収益性向上を目指す考えである。システムソリューション分野では、セントワークスが展開する介護事業者向けクラウドサービス「SuisuiRemon」の導入拡大を推進している。同サービスを入口として、介護事業者が抱える請求業務や労務管理、各種事務処理などの周辺業務に対するDXソリューションを展開し、顧客当たりの取引拡大を図る方針である。介護業界では人材不足や業務効率化ニーズが一段と高まっており、中規模介護事業者向けDXソリューション市場には大きな成長余地があると考えられる。また、同社はM&Aを積極的に活用しながらDXソリューション事業の拡大を進める方針を掲げている。セントワークスの買収に続き、ソフトウェアやDX関連サービスとの連携を強化することで、事業領域の拡大と成長スピードの加速を目指している。

足元の業績については、メディカルソリューション分野における大型案件の受注に加え、仕事と介護の両立支援サービスの導入企業数増加が寄与し、売上高及び利益は拡大した。一方で、中期計画においてはシルバーマーケティング支援や仕事と介護の両立支援の受注拡大、中規模介護事業者向けDXソリューションの本格展開を見込んでいるものの、足元の事業環境や案件動向を踏まえて事業計画を見直した結果、従来計画との比較では売上高及び利益見通しを引き下げている。もっとも、法改正を背景とした仕事と介護の両立支援ニーズの拡大に加え、介護業界におけるDX需要は中長期的に拡大が見込まれる。シルバーマーケティング支援、介護事業者向けDXソリューション、仕事と介護の両立支援という複数の事業基盤を有する点は同社の強みであり、今後はM&Aも活用しながら事業領域の拡張と収益基盤の強化を進めていく方針である。

(4) 在宅サービス事業
在宅サービス事業では、2030年3月期に売上高2,315百万円、営業利益465百万円を計画している。既存サービスにおける利用者数の拡大を通じて、安定的な売上高及び利益成長を目指している。高齢化の進展に伴い在宅介護ニーズの増加が見込まれるなか、訪問介護、通所介護、居宅介護支援など既存サービスの提供体制を強化し、利用者基盤の拡大を図る方針である。同事業では、サービス提供能力の向上と事業エリアの拡大を重要な成長戦略として位置付けている。特にM&Aを活用しながら既存サービスの展開地域を広げるとともに、周辺事業への進出も検討しており、地域包括ケアのニーズに対応した事業基盤の構築を進める考えである。一方、足元の事業環境においては人材確保が大きな経営課題となっている。特に居宅介護支援事業ではケアマネジャーの確保に苦戦しており、サービス提供体制の制約から売上高及び利益の減少要因となった。介護業界全体で有資格者不足が深刻化するなか、同社においても人材採用及び定着施策の強化が重要なテーマとなっている。中期計画においては、直近の稼働状況を踏まえた事業見通しの見直しに加え、M&A実施時期の変更などを反映している。その結果、2028年3月期の売上高は従来計画を下回る見通しとなったものの、2029年3月期以降は利用者数の増加や事業エリア拡大の効果により増収を見込んでいる。また、営業利益についてはサービス提供体制の改善や運営効率化の進展を背景として、従来計画を上回る成長を見込んでいる。同事業は人材確保が成長の前提条件となる事業である一方、在宅介護需要そのものは中長期的な拡大が見込まれる。今後は既存サービスの利用者数増加に加え、M&Aによる事業規模拡大や周辺領域への展開を進めることで、収益基盤の強化を図る方針である。特に人材採用力の向上とサービス提供能力の拡大が、中長期的な成長を左右する重要な要素になると考えられる。

■株主還元策

2027年3月期は前期比7.0円増配の1株当たり25.0円の配当を予定

同社は、資本の健全性と成長投資とのバランスを考慮しながら、配当を中心とした株主還元を実施する方針である。利益成長を通じて1株当たり配当金の安定的かつ持続的な増加を目指しており、配当性向30%を目標としている。2024年3月期に配当を開始して以降、継続的な増配を実施しており、2027年3月期についても増益見通しを背景として期末配当金25.0円を計画している。これは前期の18.0円から7.0円の増配となり、実現すれば4期連続の増配となる。同社は介護サービス事業とDXソリューション事業の成長を通じて利益拡大を図るとともに、その成果を株主へ還元する姿勢を明確に示している。今後も継続的な利益成長が実現すれば、安定配当と増配の両立が期待される。

また、株主優待制度も導入しており、保有期間が1年未満の株主に対してはQUOカード2,000円分を進呈し、1年以上の継続保有が確認された株主には、QUOカード2,000円分に加え、仕事と介護の両立を支援するサービス「わかるかいごBiz」の1年間利用権が付与される。このサービスは、介護に関する情報収集や専門家への相談が可能な専用Webサイトなどを含むものであり、働きながら介護を担う株主へのサポートを目的としている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司)
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