かなりの幅を持った「長期金利の誘導目標」具体的な範囲は?
日銀は長期金利は目標に据えたものの、完全にコントロールできるものではないともしており、これはつまり、今回の長期金利の誘導目標のゼロ%というのはかなりの幅を持ったものといえる。それがどの程度の幅であるのかははっきり示されてはいないが、すでに長期金利がマイナス0.1%近くに低下している以上、この水準はまだ許容圏内という認識になろうか。
市場ではその範囲をマイナス0.1%からプラス0.1%あたりとみているようだが、いずれにしてもあまり具体的な誘導目標は日銀も持ってはいないのではなかろうか。足元の金利は短期金利なので日銀の操作範疇となり、長期金利については超長期債の利回りの居所次第の面もあると思われる。
つまり、短期金利と超長期債の利回りがある程度のターゲットになり、そのカーブを結ぶ途中の長期金利の居所が決まるような形となるのではなかろうか。その意味では30日に発表される「当面の長期国債買入れの運営について」での超長期債の買入の動向が焦点になってくるものと予想される。
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『牛さん熊さんの本日の債券』2016年9月28日号より
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