開催中の国際ゲーム見本市「E3」2015で、ゲームクリエイターの鈴木裕氏がPC・PS4用ゲームソフト『シェンムー3』の開発を発表、クラウドファンディングによる出資募集をスタートしました。
クラウドファンディングサイト「Kickstarter」での『シェンムー3』プロジェクト目標金額は200万ドル。発表からわずか数時間で100万ドルを超える支援を得るなど、海外ゲームファンを中心に大きな注目を集めています。
国内ネットでは「これでPS4を購入する理由ができた」といった声も。16日のソニー株は、前日比-54.5円(-1.43%)安の3,761円で取引を終えました。
『シェンムー』ってどんなゲーム?
1999年にドリームキャスト用タイトルとして第一作目が発売。莫大な制作費(公式発表で70億円)のわりに売上がふるわず、2001年の『シェンムー2』を最後に、ストーリー上は“未完の大作”となっていました。
いっぽうで『シェンムー』は、3Dオープンワールドアドベンチャーの先駆けとして、文化庁メディア芸術祭インタラクティブ部門優秀賞(2000年)など各賞を受賞。
後の米国発人気作『グランド・セフト・オート』シリーズなどにも影響を与えたとされ、あのスティーブン・スピルバーグ監督が高く評価したことでも知られています。
「鈴木裕」氏ってどんな人?
鈴木裕(すずきゆう)氏は1958年生まれ、56歳のゲームクリエイターです。かつてはセガに在籍していましたが、現在は株式会社YsNet代表取締役を務めています。
今、プレイステーションプレスカンファレンスでシェンムー3の発表をしました。 pic.twitter.com/BMV91CkisD
— Yu Suzuki (@yu_suzuki_jp) 2015, 6月 16
ディレクター・プロデューサーとして関わった代表作には以下のタイトルがあります。ふだんゲームで遊ばない方も、どれか1つくらいはご存じかもしれません。
- 1999年~『シェンムー』シリーズ
- 1993~2001年『バーチャファイター』シリーズ
- 1992年『バーチャレーシング』
- 1988年『パワードリフト』
- 1987年『アフターバーナーII』
- 1986年『アウトラン』
- 1985年『スペースハリアー』
- 1985年『ハングオン』
『シェンムー』シリーズのプラットフォームは家庭用ゲーム機ですが、それ以前は80~90年代のゲームセンターを賑わせた3Dゲームや擬似3Dゲームが多いですね。
金融庁も規制緩和へ 「クラウドファンディング」ってどんなしくみ?
クラウドファンディングとは、ある目的を達成するために必要な資金を、個人や団体が、ネットを通じて大勢の支援者から募ることができる「ソーシャル資金調達」のしくみ・サービスです。
なかでも「Kickstarter(キックスターター)」は、世界最大級のクラウドファンディングサービスとして有名。
また国内にも「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」や「READYFOR?(レディーフォー)」、日本クラウド証券が運営する「Crowd Bank(クラウドバンク)」など、いろいろなサービスがあります。
クラウドファンディングの種類は、寄付の見返りとしてモノやサービスが提供される購入型や、非上場企業の株式を購入してキャピタルゲインを期待できる投資型などさまざま。
金融庁は2015年5月から、これまで制限されていた非上場企業へのクラウドファンディングを活用した株式投資を解禁しています。